粉についての基礎知識
小麦粉には、小麦にしか存在しないグルテニンとグリアジンと呼ばれる「タンパク質」が含まれています。
この2種類のタンパク質は、水と結合すると「グルテン」と呼ばれる網目状の組織を形成します。
そのグルテンが、イーストの発する炭酸ガスを覆うことによって、パンはふくらみます。つまり、グルテニンやグリアジンが多く含まれている(=タンパク含有量の多い)小麦の方が、よく膨らむパンが出来るということになります。
タンパク含有量の多い小麦粉は、キメの細かいソフトなパン作りに向いています。逆にパリッとした食感と、もちっとした食感を合わせ持つ、バゲットなどのハード系のパンには、ある程度タンパク含有量の少ない、フランスパン用粉や準強力粉が向いています。クロワッサンやデニュッシュペストリーなども、これに含まれます。
小麦粉中のタンパク質含有量
| タンパク質含有量(%)
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グルテンの質 | 粉の粒
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|---|---|---|---|
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薄力粉
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7.0~8.5 | 弱い | 細かい |
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中力粉
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8.5~10.5 | 軟 | やや細かい |
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強力粉
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11.5~13.5 | 強い | 粗い |
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デュラム粉
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11.5~12.5 | 柔軟 | 極めて粗い |