小田原梅干し

小田原梅干しの作り方
★小田原梅を使用する場合の注意事項
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小田原梅の梅干し用品種は肉質がなめらかでやわらかいので、水に浸けておくことは絶対にしないで水洗いだけにする。
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日干しをしてよる梅酢につける方法の記事がよくみられますが、肉質の良い小田原梅だとくずれる。
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十郎梅が適し白加賀(青梅)等の品種は梅干しに適さない。
★塩加減
18~20%の塩(梅1kgに対して塩180~200g)を使用しますが、塩を完全に吸収しきった場合の濃度なので、大量に浸け込む 場合は塩の無駄がないですが、少量(5~10kg)の場合はどうしても塩が沈殿するので、つけ込み後4~5日で天地返しをする。
★漬け込みの順序と要領
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完熟して黄色みを帯びた生梅を丁寧に水洗いし、水切りをする。
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乾かないうちに漬け込む。塩を全体の1/3残し梅に塩をまぶすように数回に分けて容器に漬け込み、最後に残しておいた1/3の塩を上にのせる。塩を上に多くするのはそこの部分と上部との塩濃度を均一にするためで塩の沈殿量を少なくする。
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漬け終わったら押し蓋をして重石(梅の重量の1/2位)をのせる。重石は水上がりを早くするために行う。つけ込み量が少ない場合は梅酢を差し水の代わりに使用すると水上がりが早くなる。
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水が上がってきたら重石を小さくして梅の実が漬け液から浮き上がらないようにする。
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約3週間で梅漬けが出来上がる。
★梅干しの仕上げ
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梅漬けしたものを「土用干し」と言って、7月中下旬の晴天の続く日を見計らって、容器から取り出し、ざる等の上に並べて3日間「日干し」「夜干し」をする。日干しは裏返しをして梅の色や乾きを均一にし、夜干しは外部と内部の乾きを均一にしながら熟成し旨味を出すために行うが、雨にあてないように注意する。
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裏返しは1日2回以上行い、第1回目だけは乾ききらないうちに早めに行わないと皮がついて破れてしまう。
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仕上がった梅干しは樽やカメに詰めて保存する。樽詰め後、仕上がりの良い梅干しほど汁が多く出て樽の8分目位まで浸ってきます。果肉が厚く核が小さく肉質がなめらかで柔らかいのが小田原梅の特徴で、しっとりとした艶のある梅干しが出来上がります。食べ始めるのは秋頃からがよいでしょう。
★赤梅干しの作り方

しその味の浸しみこんだ赤梅干しを作るには、出来上がった梅干しに赤しその葉(塩もみしてアク抜した後に梅酢を入れてよくもんだもの)を交互にしきつめて漬け込んでいくと、1ヶ月位で鮮やかな赤漬け梅干しが出来上がる。


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