前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

前門の虎、後門の狼 <年子を抱えて>

パ・リーグが消える?




 6月17日、パ・リーグ緊急理事会が開かれ、近鉄とオリックスが合併合意したことを報告し、各球団の了承を得た。

 プロ野球の未来はバラ色ではない。何も今急に始まったことではなく、以前から多くの人が指摘してきた。しかし、実際プロ野球の運営にかかわる人たちは、問題をたくさん抱えていることを知りながら、解決しようとしなかった。目を背けてきたのだ。落ちるところまで落ちないとわからないのだろうかと私は呆れていた。ようやくその時が来たという感じの、今回の合併問題である。人間は、土壇場へ追い込まれるまでは物事を本気で考えようとはしない生き物のようだ。

 1リーグ案、2リーグ案、交流試合とさまざまな意見が出ているようだが、いずれにせよ各オーナーは、巨人と何試合できるかということばかり考えているようだ。1リーグ制になったら巨人と当たる回数が減って困るらしい。巨人戦の視聴率は年々落ちているというのに、一体いつまで1試合1億円の放映権料が取れると思っているのか。巨人にオンブという姿勢はもうやめたらどうだろう。プロ野球は衰退の一途をたどるばかりである。

 1リーグ制になったら日本シリーズがなくなってしまう。プロ野球の醍醐味の一つが失われることになる。プレーオフで日本一を決めるなんて見る気がしない。だいたい1リーグ制なんておもしろいわけがない。Jリーグ然り!優勝争いより、どのチームがJ2降格するのかのほうで毎年盛り上がっているのではあるまいか。その盛り上がらない1リーグ制に、プロ野球もするというのか。しかも降格制度がない。最下位チームは社会人野球に降格するというなら盛り上がるか?!

 それにしても、巨人・渡辺オーナーの発言は優等生ぶっていて、甚だ疑問である。プロ野球が崩壊しかけているのは、ドラフト会議前に契約を締結できる自由獲得枠、FA問題、外国人選手の横取りなど、これまでの横暴なやり方のツケが回ってきたからではないのか?そう、あなたの!

 プロ野球機構の重要ポストに、選手経験のない官僚の天下りを置くのはやめてほしい。今回の合併問題も、球団経営者どうし(もちろん巨人主導)だけで勝手にプロ野球を運営してきた結果だ。これを機会にコミッショナーには具現のOBを任命し、今の歪みを健全な状態に直してほしい。無理かな…。こう言っては何だが、巨人以外の11球団が「新プロ野球」という団体をつくり、巨人だけをノケモノにする。バカ爺は一斉謀反で無視してやれ!そのくらい、私は怒っている。

 なんだか自民党みたいで、うんざりする。間違った方向に行っているのに国民から信任を得る。渡辺も同じで、各オーナーから信任を得る。民主主義だから仕方ないのか(憤)。

 最後に、選手の処遇をどうするかも大事だが、プロ野球の長い歴史を支えてきたファンの存在もどうかお忘れなく。

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