踊る放射線技師 肉球星別館

踊る放射線技師 肉球星別館

放射線技師の仕事の流れ

診療放射線技師の過酷な仕事流れ・・・

これから話をするのは実際に私が経験した救急病院の毎日の出来事です。

まず朝来たら機械のウォームアップ等から始まる。かったるいが、これを怠ると人の生死に繋がる場合もあるため念入りに行う。

昼間はご想像のとおり息をつく暇さえない状態である。

大学病院のように人が多いわけではないので一人で何役もこなさなければならなかった。

行列のできる一般撮影をやりながら救急で入ってきた患者のCTを撮り、マーゲンまでこなす。もしくはアンギオ(血管撮影)やりながらCTも撮るそしてオペ室からの呼び出し。

その程度はあたりまえでした。3つを同時に進めることさえあったぐらいです。

そんなこんなでやっと昼の仕事が終わりと思いきや・・・

これから当直の始まりというわけなのである。

 この病院は大学附属病院ほどの規模ではなく、当直する医師の数が少ないため、全科当直制になっている。専門外の患者でも、診察しなければならない。

 もちろん右も左も解らないペーペーの研修医もいる。

 早速ビービーと当直室のスクランブル電話が鳴る。そうら、おいでなすった。受話器を取ると、むかつく聞き慣れたナースの声が耳に飛び込んでくる。

「事故です!至急CTの準備をお願いします」

 やれやれ、このナースは「お休みのところ申し訳ありませんが」ぐらい言え

ねぇのかよ(ーー;)

診療放射線技師は数が少ない。しかし看護師はローテーションなので元気一杯

で羨ましい。

CT室前まで来るとオタオタしている新米医師がうろついていた。

オイオイ(´`;)

そんな顔してたら患者のほうが不安になるだろがよ!

運悪く運ばれてきた患者はDOA。っつうか事務!医者見て患者選べよボケ!

っと怒鳴る俺。

速攻心肺蘇生を施し心拍確認後すぐにCT室に移動。もちろん手足は折れてるのだが、んなこと関係ねえ!頭が先!頭部CTを撮る準備をしてると、そのバカ医者は「まっまずレントゲンですよね?」っと、ふざけた事を抜かすので

オドロイチングである(´`;)

死亡確認写真でも撮らす気かよ!っと怒鳴り即CTを撮り始める。

重度のザー(脳内出血)を確認できたので、ここでオペは無理と判断し転送の

準備を同時にすすめる。

あいかわらずオロオロの新米医師「異常はみつかりましたかね~」・・・・。

俺「あ~?シルビウスこんだけシフトしてる頭が正常と言えるのか?」

っと怒りと呆れにグッタシ。

患者の家族へのムンテラ(説明)さえ不十分である。

くっそ~今日はこんな奴と当直かよ(ーー;)憑いてるぜ(泣)

次は六十八歳のばあちゃんが、めまいと頭痛がするといってやって来た。聞け

ば、普段から血圧が高いので、医師から降圧剤を処方されているのだが、自分で勝手に飲むのを中断してたらしい・・・・

専門用語で怠薬という。

「先生、血圧は上が二〇〇で下が一二〇です」

とナースが言う。このまま放置すると、脳出血や脳梗塞の恐れがある。降圧剤のアポプロンを先生が注射して、ばあちゃんに言う。

「先生が飲まなくていいと言うまでは、必ずお薬は続けなくちゃダメですよ」

 はいはい、と言って帰っていったが、どうもあまり深刻には考えていないようだ。またサボるんじゃないかと不安になる。俺の出番はなさそうだ、上行って少し眠るとするか・・・。

っと、上に上がった瞬間にスクランブルブザー(通称いやがらせブザー)が鳴

る(´`;)

 五十歳の女性でずっと下痢が続いている。嘔吐はないし、全身状態も悪くはない。

なんで昼間病院開いてるとき来ねぇんだよ!

ずっと続いてるんだったら早く来いよ!

腹部の単純と一応CTで確認。

 という具合に、次から次と受診してくる。患者がひと区切りついて、ようやくひと息つく。

 そうだ、救急途切れているこの間に、晩飯を食っておかなければ。当直室に戻って、カップラーメンに湯を注ぐ。。

 救急当直では、いつどんな患者がやって来るか、分からない。

しかし病院でなんでこんなまずいラーメン食わなきやなんないんだ、と思わず怒りがこみ上げる。

3分待ち、割り箸を割った瞬間にいやがらせブザーが・・・(ーー;) 

「救急入ります。六十五歳の男性でレベル低下中」

 走って下へ降りる。

救急車が丁度救急外来の玄関に到着した。担架で運ばれた男性は、ピクリとも

動かない。ガーガーという、

イビキのような呼吸音が部屋に響く。

「モニター(心拍、呼吸を監視する)つけてッ! それからルート確保(血圧低下などの状態急変に際して、直ちに薬剤の静脈注射などができるようにする)ねッ!」

 ナースはバタバタと走り回りながら、オーダーの準備を始める。

点滴の針を腕に刺してもピクリとも動かない。昏睡状態である。

「脈拍五四、血圧は一二〇の八六です。体温は三六度二分です」

 ナースがバイタルサイン(生命微候)を報告する。

呼吸は一応保たれている。医師はオロオロ・・・頼むぜオイ!

またレントゲンを等と言い出さないように先に俺が叫ぶ・・・。

「先生早くオーダーくれ!これは、脳血管障害に間違いないでしょ?至急頭部CTを!」

「頭部CTをお願いします!」「すぐ搬送!」

画面に写し出された脳を見れば、これは一目瞭然、かなり広範囲の脳出血が認められる。

これは脳外科医にまかせるしかない。

 あたふたしているうちに時計はもう午前零時を過ぎ、翌日になっている。ようやく救急の患者もとだえ、ひと息つく。

当直室に戻るとこの世のものと思えないフヤケタカップ麺が・・・

またかよ(ーー;)

ブチブチちぎれるラーメン?を食べる。

寝られる時に寝ておかねばと、当直用の冷たいベッドにもぐり込む。

 しかし、先ほどまでの緊迫したシーンが頭に残って、なかなか寝つかれるものではない。脳外科に依頼した脳出血の男のヒトは、果たして大丈夫だろうか。まだ若かったな~。

病室で突然亡くなった女の子の父親半狂乱だったな~などと次から次へといろんなことが浮かんでくる。

 ようやくウトウトし始めると、またいやがらせコールが鳴る。

「六カ月の子供さんがひきつけで、救急車で来ます。ひきつけは止まっているそうですが一応待機して下さい」

 時計を見ると、午前二時を過ぎている。

待機ならコールすんじゃねぇよ!撮る時起こせボケ!っとこんな感じで穏やかに過ぎていく。

救急で運ばれる病院次第で運命というものが決定する。これは事実である。

ここだけは運ばれたくない!っと思う病院は残念だがたくさんある。

現在俺が常勤の病院は救急がなく当直もないので夜安心して寝られます。

たまにバイトで救急当直する程度が一番体に負担がかからなくて良いと最近思う。




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