← 陽の向く方へ →

- 見えぬ姿 -




自分という自分はどこにもない。
生きている感じがしない。
歩くとき、何故か空に飛んでいきそうだ。
ただ、自殺したい自分が唯一の自分みたい。

当時の俺はこういう感じだった。

先生に反抗しては、何で自分はこんなに
幼いのかと思うほどまでになっていた。

ある日全てを投げ出して、自傷する俺に
歯止めをかける出来事が起きた

- - - -

授業中、俺は自殺したいと強く思っていた。
その時に、やれと言われたプリントをしないことや
宿題をやらないことについて担任の先生に俺は
「何でやらないん?、出来るやろ?」と言われた
俺は即答で大きい声を張り上げてハスキー調に
「俺は頭悪いんじゃ!、生きてる価値も無いんじゃ!
バカにするんやったらもっとしとけや!」と叫んだ。

一瞬教室が静まりかえった瞬間に、先生に
「頭が悪いんちゃう!、あんたの心が間違ってるんやろ!」
と堂々と言い換えされた。俺は静まりかえった。

- - - -

何気ない言葉だ。心が間違ってる なんて。

でも俺にとってはかなり傷ついたし、何かの
衝撃すら感じたのを今でもおぼえている。

「俺の心=自殺したい、俺はいらない」
このことを"否定"されたんだから。
俺は居てはならないことはないって言われたことになる。

この日から数日後、俺が自殺について考えていて
どうすれば安楽死出来るかを考えてるとき、異変が起きた。

「これが腐った、幼い身体かあ」

俺には幻聴かと思った、でも確かに聞こえた。
俺は心の中で「今のは何やねん?」と言ったら、次は

「悲しい顔してるなあ、俺はお前の敵だ」

俺はあまりの気持ち悪い感覚に頭をふらつかせる
と、急に涙が溢れてきたのをおぼえている。

とても優しい声で、俺はお前の敵だ と言われた。
今でも説明しきれないその不思議な感覚。
一瞬、多重人格を疑った。しかしながらそういった
症状ではない、多重人格の条件に当てはまらないから。

それから数日間こんなことが続いた。

「今日も生きてるな、帰るわなあ」
「悲しい顔やなあ、一回暴れたら?」
「また来たぞ、今日もお疲れ?良いことあった?」

今でも説明できない、でもヒトリ言じゃない。
俺の心のなかに"誰かがいる"と確信した。













© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: