Le sofa est ici

Le sofa est ici

はじめてのロック


2番目の兄は2歳しか離れていない。そうなれば1番兄は歳の離れた
小さな妹を、「まだ子供なんだから」と優しく接する。
だが...2番兄ちゃんにとっては少しだけ小さいが「同じく子供」になる。
その結果、2番兄と遊ぶ事がとても多かった。おとなしかった私は2歳下の
「子分」扱い。いつも手を引かれ、ヒーローごっこの相手役を務めていた。
そうなれば、男の子の遊びしか知らないで育つのは必至。
泥だらけ、擦り傷だらけで2番兄と痛くも楽しい遊びに興じていた。
子供部屋も歳が近いのでケンカしながらも、一緒だった。

そんな私達も元気に育ち、2番兄が中学校に上がり自分で新聞配達を始めた。雨の日も寒い冬も兄は新聞を配り続けた。ただ1つの目的の為に。
  『自分で働いたお金で、エレキギターを買うんだ!』
兄は頑張りぬいてためたお金を握りしめ、楽器屋さんへ。そこには欲しくてたまらなかった「フェンダー ストラトキャスター」が光っていた。
ギターを手に入れた兄は毎日ビートルズ弾きまくり。カセットテープを流しいつも弾いていました。そして私までビートルズ好きになってしまった。

2番兄とは子供の頃いつもケンカしていたけれど、いつも兄の背中を追いかけていたような気がする。私が兄から頂戴した影響はかなり大きい。
音楽、車、趣味まで似ている。どちらかが真似するのでは無く自然と似て来る。久し振りに会った時に同じCDを持っていたり、この先目指す方向性が一緒だったり。不思議なくらい似ている自分に気付く事があります。

今、2番兄は自分の新しいラウンドに挑みます。
兄がそう決めたのを聞いた時、「大丈夫、お兄ちゃんなら必ずやれる!」
と思いました。自分の決めた事には妥協しない兄。常に高みを目指します。
その強さと柔軟性のある思考。また追いかけたくなるのです。
静かな優しさを持つ1番兄と、静かなたくましさを持つ2番兄。
そんな兄2人の妹であれる事を感謝してやみません。
これからも2人の「子分」である私はあなた達を追い掛ける、妹でしょう。



© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: