PUCK 今日も元気

PUCK 今日も元気

ジェームズ三木さん


きっぱりとしている。
声が、まっすぐに前へ飛び出し、
最短距離で聴き手の胸に飛び込む。
メロディをこねくりまわす技巧もなく、
オーバーな感情表現もない。
内面から溢れるものがそのまま歌になった、
と言ってもいい。
それでいて沢田研二の歌は、
どうしてあんなに切ないのだろう。
頬のあたりがざわざわと粟立つほどの、
甘美な哀愁に満ち満ちている。
ローレライのように、
聴き手をうっとりと酔わせる魔力を持っている。
そしてときには、時代の底に潜む虚無感や焦燥感を、
あからさまに?み出してみせるのだ。
思えば彼は、時代の繋ぎ目を鮮やかに彩ってきた歌手である。
これからも人間が人間らしさを失いそうなとき、
沢田研二の歌は、きっと何かを語りかけてくれるだろう。
それは彼自身がのっぴきならない人生を、
潔く生き、ひたすらに人間でありたいと望んでいるからである

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