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ノルウェーでの留学生活も約2ヶ月経とうとしています。
9月から授業が本格的に始まりました。私は人文科学部に所属し2つの授業を履修しております。1つは人文科学部で開講されているCritical Approaches to Tecnology and Society (メディア論)という講義と心理学部で開講されているEducation in a Changing Society(社会変化と教育)という2つの授業を履修しています。
心理学部の授業は大学と交渉した結果、受講が許可されました。履修科目が2科目というのは少なく感じられるかもしれませんが、各科目毎週50ページ程度のリーディング課題や論文を読んでから授業に参加する形式のため2科目の履修でも準備に十分な時間が必要です。どちらの授業もディスカッションを通じて狭く深く考えを形成していくプロセスが取られています。
今回は1つ目のCritical Approaches to Tecnology and Society (メディア論)の授業を紹介します。
メディア史と現代のメディアについて学んでいます。メディア史では古代ギリシャの時代からテレビ、インターネットを利用したメディアまでの変化を学んでいます。
現代のメディアではインターネットやソーシャルネットワークサービスが社会や人に及ぼす影響などを学んでいます。主にユーザー(インターネットやソーシャルネットワークサービスの利用者)の視点で情報の発信者としての責任や著作権について理解を深めています。
これらのメディアリテラシーと呼ばれるユーザーが情報をどのように扱うかは、ICT教育を進める上で重要な立場にあると言えます。日本でも文部科学省学習指導要領が改定され2020年から小学校で、2021年から中学校で、また2022年からは高等学校で改訂版学習指導要領での教育プログラムが実施されます。
その中にはICT教育についても大きく取り上げられています。今後学校現場でもICT教育が進められて行きますが、子どもはもちろんのこと学校現場で働く教職員にもメディアリテラシーが必要になると実感しました。
ベルゲン大学の授業は教授も学生もICT機器を使うことが当たり前になっています。授業の資料も一般にLMS(学習マネジメントシステム)と呼ばれる授業の案内やデータを閲覧できるネットワークシステム上にアップロードされており、そこからダウンロードして利用します。
また、授業中もパソコンやタブレットを利用してノートをとっています。私もタブレットと専用ペンで授業のノートをとっていますが、レイアウトが自由に選べたり、他者との共有が容易であるなどの利点が多く、今後北海道でも広がる可能性があるのではないかと感じました。
日本の大学ではいまだに紙の資料が配布されていたり、パソコンやタブレットの使用を禁止している授業があるとノルウェーの学生に伝えると驚いていました。
実践活動に向けてノルウェー人の大学生にインタビューを行い、主にノルウェーにおける高校の制度について理解を深めました。
インタビューの対象者の一人は高校時代にメディア専攻に所属しており、グラフィックデザインやメディアデザインを専門的に学んでいたそうです。
ノルウェーの高校は普通科、職業学科共に基本的には4年制となっております。特に職業学科では4年制のうち前半2年は学校での座学や実技が多く、後半の2年は企業などでインターンを行うなどより実践的な過程を経て職人や技術者といった特定のスキルが必要なスペシャリストを養成する制度が整っています。
また、ICT教育も発展しており、私が住んでいるBergenがあるHordaland県では高等学校ではパソコンの購入が必須となっております。一人1台専用のパソコンを使い、授業のノートをとるなど、課題の提出や、資料の整理といったことが高等学校の段階で行われます。
日本の公立学校では文部科学省の調査によると平成30年時点で5.6人に1台のパソコンが割り当てられている状況となっています。ノルウェーと比較すると遅れているのが現状です。
10月からは実際にノルウェーの学校へ訪問し、見学や意見交流を行うことを予定しています。
よろしくお願いします。
参考:文部科学省「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」
毎年12月10日~16日は「北朝鮮人権… 2023.12.06
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