ケーン’S トレーニング・センター   ☆ BBGYM堺支部

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ベンチを置こう2



 では、ベンチの選び方について語ってみるとするか。

 大雑把に言ってベンチにも種類がある。単なる長椅子のような形の「フラット・ベンチ」と、バーベルを架けるラックの付いている「プレス・ベンチ」だ。


 まずダンベル・セットを揃えた諸君には、フラット・ベンチを勧める。

「いえ。将来的にバーベルの購入も検討しているので、バーベルの置けるプレス・ベンチが欲しいんですけど・・・」
 待て!慌てるな!

 いいか。今のところベンチを買う理由の大きな目的のひとつは、ダンベルでの胸の種目をしっかり行なう事にある。


 よし、そうだな。例えばダンベル・ベンチプレスを想像してみろ。
 まずベンチの端っこに座り、両手に持った巨大なダンベルを両太ももの上に置く。そして一気に後方に寝転んでダンベルを胸の横に構える。これがダンベル・ベンチプレスのスタート・ポジションの取り方だ。
 後は限界ギリギリまでワーク・アウトを行なうだけだ。


 さてプレス・ベンチでこれを行なうとなると、最初にダンベルを持ったまま腰掛けるのは、当然ラックの付いていない方の端っこになるはずだ。ラック側に腰掛けては、後ろに倒れ込む事が出来ないからな。

 ところが残念ながら一般的な家庭用のプレス・ベンチは、ラックの付いていない方には、それほどの強度を備えていない事が多い。


 参考までに俺の失敗談を教えてやろう。
 俺が最初に買ったベンチは、1万円以下ではあったが耐荷重200kgというスペックを誇るプレス・ベンチだ。俺はその上でダンベル・ベンチプレスも好んでやった。

 ちなみにその頃の俺の体重は90kg。ダンベル・ベンチのときに扱っていた重量は、40kg×2個。合計170kgだ。
 ところがスタート・ポジションに入るためにベンチに腰掛けると、ベンチが恐ろしく軋むのだ。想像してみろ、こいつは本当に怖いぞ。

 公表耐荷重を30kgも下回る重量でこの有様だ。
 疑問に感じてメーカーに訊いてみると「ラックの付いていない方で、そんな使い方をされると思っていませんでした。設計外です」という返事だった。


 その後ベンチを買い換えた際に、この初代プレス・ベンチは引退した。その処分時に分解してから気付いたのだが何とフレームが大きく歪んでいたのだ。ダンベルがもう少し重かったら、ベンチは崩壊していたに違いない。


 何も俺はプレス・ベンチ全てが悪いと言うのではない。同じ金額ならば、きっとフラット・ベンチを選択するべきだ。当然、ダンベル・ベンチプレスも視野に入れて製造されているはずだからだ。

 なお業務用やそれに準ずる強度のものならば、プレス・ベンチの購入は否定しない。耐荷重500kgなんてシロモノもあるからな。ラックの付いていない方も、非常に堅牢な作りになっているようだ。
 ただし、高いぞ。


 さあ、では次回はフラット・ベンチの選択について語ってみよう。


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