MIRROR  BALL

MIRROR BALL

14



※「明日の記憶」  荻原 浩   おすすめ度★★★★
明日の記憶
 主人公・佐伯は、広告代理店の部長職。娘の結婚が間近に迫っている。
 物忘れがひどくなった、と感じ、また眩暈や不眠の不調を、すべて「疲れ」から
 くるものと思っていた。
 ところが病院に行き、そこで出た結果は「若年性アルツハイマー」。
 よく知る場所への道順がわからなくなり、知っている人の顔が浮かばない。
 まわりに悟られぬように、ポケットには忘れてしまったときのために書き留めた
 大量のメモ。
 妻は、「病気にいい」と聞いた物をすべて取り入れ、懸命に励ます。
 記憶をなくしていく恐怖が、とてもリアルに描かれていて、まるで
 読んでいる自分に起きたことのように恐ろしくなる。
 丁寧に書かれた文章なので、佐伯さんが実在するような気がする。
 奥さんの気丈さに涙が出た。
 読み応えがある本なので、時間があるときに読んでみてください。
 ところで。
 映画化されるようで、佐伯役は渡辺謙さんらしいが、私は「ちょっと違うかな」
 という感じがした。私なら、長塚京三さんに演じてもらうのに…。


※「約束」  石田 衣良   おすすめ度★★★★
約束
 表題作を含め7つの短編集。
 大切な人を亡くしたり、かけがえのないものを失ったりし、止まっていた時間が
 何かの出来事によって再び流れ出す。それが7つの物語に描かれている。
 私が特に感動したのは「天国のベル」。
 事故で夫を亡くし、二人の子供を女手ひとつで育てる尚美。
 そんな中、長男に思いがけない病気が襲う。
 ラストの場面は、涙なしでは読めません。とても感動しました。


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: