raskiのマジックとミステリの部屋

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the gambler in person

ーー現象ーー

 観客は、デックをシャフルする。演者は、それを受け取り5人分のポーカーの手札を配る。すべての手札を表にする。たいした役はない。
 「ポーカーでいい役を作ることは、このように難しいのです」配ったカードを集めて、デックの上に重ねる。演者は、デックをシャフルする。もう一度5人分の手札を配る。今回はなぜか、ひとつの手札にだけ、妙に強い役ができている。「いかさま師は、このようにできるみたいです」
ーーコメントーー

 メンタルマジックの大御所、セオドール・アンネマンの作品です。アンネマンと聞くと、数々のメンタルマジックを思い浮かべるかもしれませんが、こんな作品もあるのですね。
 ポーカーデモンストレーションといえば、何かしらの準備が必要なのが通例ですけれども、このトリックに関しては、準備不要です。必要な技法はひとつだけ。(ちょっと鍵となる動作がありますが大胆にもさりげなく行えばいいのです)
 単純、大胆な方法で不思議を作り出すというメンタルマジックの黄金律??を満たしているといえます。こんなところにもメンタリストの面影あり、といえるかもしれません。
 ちなみに、in personというのは実物の、本物の、という意味らしいです。
ーー出典ーー

『Encyclopedia of card tricks』 Jean Hugard編集
いつもお世話になっております。


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