プロポーズ
それでも、やっぱり、初めての土地、初めての社会人生活、遠距離恋愛。 ものすごくつらかった。おまけに、彼の就職先もかなりわるく、ほとんどお互いに余裕がなかった。
そんなとき、社会人一年目の冬、誕生日に突然プロポーズ。
理由は私が記念日もまともに覚えられないから。あと、約束の二年まであと一年だったからだろう。
婚約指輪ももらった。
なのに、そんな彼を一回だけ裏切ってしまった。理由は…寂しかった。ただそれだけ。
だまってそのまま付き合えず、私は彼に告白した。
それは逃げだった。私が楽になっただけだった。彼は私のもとを去っていくと思った。
まだ好きだったけど、仕方ないことをしたんだからとあきらめようとした。
それから一年、苦しかった。
自分がしたことに対する罪悪感。
彼からの信頼を裏切った当然の報いだとは思った。
それでもこんなどうしようもない自分のそばにいつづけてくれた彼。やっとこんな私でも必要としてくれていると信じることができ、彼との生活を考えられるようになったころ。
彼からのプロポーズから一年経ったクリスマスイブに、出雲大社で私はきちんと彼にプロポーズの返事をした。
「結婚してください」
と。そして来年の春、やっと一区切りつけることに決まった。
プロポーズの形はいろいろだけど、私達にとっては形だけでなく、自分の気持ちを素直に言葉にしたものだったし、大きな区切りになった。
だからやっぱりプロポーズは大事な結婚行事の最初、かなあって思う。
お互い一緒の気持ちじゃなきゃ作っていけないと思うし。
今、遠距離恋愛してることはつらいけど、私にとってお互いに成長するのに必要な期間だったと思うし、後悔はしていない。
寂しくなることは多いけど、もう彼をあんなに悲しませるようなことはぜったいにしない。あと少しだしがんばるぞ。