まきちゃん@全羅北道.扶安の日記。

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ホーバクの思い出・12



「お前なんかに次に妊娠したってまた早産するに決まっている!」
と言われたのである。

その頃は古い家に住んでいた。トイレも外便所。
韓国では夜、外便所に行くのが大変だと、大人でもおまるを使う習慣がある。
私も真冬に早産して、寒い中トイレに言うのは大変だと健作さんがおまるを用意してくれた。
それを片付けてくれるのが、健作さんだ。
(健作さんには頭が上がらない)

だが面白くないのは姑だ。
そんなの自分で始末しろと怒鳴られた。
が、私も、今、養生をきちんとしないと妊娠しにくくなるんだと訴えた。
そしたら、上記のような言葉が返ってきたのである。

一ヶ月間、オンドルのボイラーもろくに回してもらえなかった。
ボイラーがまわる音がすると姑に怒られた。「石油がもったいない」と。
そのくせ姑は村の公民館に毎日のように出かけるので部屋が寒かろうがお構いない士なのだ。
公民館は国から石油代がでるので暖かいらしい。
私は、ひどい時は部屋の温度が8度とか言うところで震えながらすごした。

することもなく、毎日後悔の涙を流した。
ホーバクの後を追ってしまいたいとも思った時期だった。

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これで一端ホーバクの話を終わります。
本当に大切なものをなくしてしまったわけだけど、
共に悲しいことを乗り越えたと言うことで得たものも大きいと思っています。
今でも「ああすればよかった。こうすればよかった」と思ってしまうこともありますが・・・。
ホーバクがいなくなってからなんです。
健作さんに合わせるようになったのも、姑と仲良くなろうと努力したことも。
ホーバクからの贈り物だなあって思っています。

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