MISS☆KFAのひとりごと

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懺悔-その2-



そんな期待を胸に抱き始めていた。

さらにこんな出来事があった。

吹奏楽部では個人練習の時に教室で練習する事になっていて、
私はいつも自分の教室を選び、彼のイスに座って練習していた。

いつも通り練習していたある日。
急に扉が開いて、彼が入ってきた。

「あ…忘れ物?」

「うん。」

本当はものすごく焦っていた。

彼が机に近づき、自分のイスが無い事に気付いた。

「あの、ごめんね、勝手にイス使って…」

もうどこから声出してるのかわからないほど、声がうわずっている。

彼は笑いながら

「いいよ、いつでも使って。練習頑張って。」

と言って教室を出ていった。

もう決定的にわかってしまった…そう思って、翌日学校で
顔を合わせてみると、拍子抜けするほどいつもの態度だ。

ほっとしたような少しガッカリしたような、複雑な気分だった。

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