うたたねの店

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『生きていく私』  宇野千代


  宇野千代著 角川書店

宇野千代さんとは、私が旅行をする先々で出会う。
出会うといっても、彼女と馴染みがあるものとである。
例えば、香川県の小豆島に旅行に行ったときに、宇野千代ブランド(宇野千代さんがデザインしたものや、アレンジしたものを取り扱ったブランド。)の小豆島オリーブオイルと出会った。宇野千代さんは、小豆島のオリーブオイルがとても気に入ってらっしゃったそう。肌にはオリーブオイル以外付けないとか。
2001年の夏に、私は山口県に旅行したのだが、宇野千代さんの故郷が山口だった。そういうわけもあり、私は自然と宇野さんに興味を持った。

『生きていく私』は、宇野千代さんの一生をつづったエッセイである。宇野さんは
波乱万丈の人生を送られたのだが、いつも前向きの姿勢でいらっしゃった。
辛いこと、困難なことは飛び込んで行き、乗り越えていく過程を楽しむという姿勢は心を打たずにはいられない。
大変恋多き人である。4度も結婚をしている。いくつになってもおしゃれをして、恋をした。小説を書き、着物のデザインに励まれた。また、借金のために、そうせずにはいられなかった。じっと一箇所に留まっていることがない。思いつくと、すぐに飛行機に飛び乗りさっと出かけていく。引越しも14回もしている。まるで雑草のような強さがあり、読んでいると元気になれる本。自分が考えていることがちっぽけに思えてくる。

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