
友達が訪ねてきて、賑やかに楽しく過ごしている夜、私は頭の片隅で、
「S子さん、施設へ移る日だな」とチラッと思っていましたが、そのまま忘れていました。
翌日も、ゆっくりの朝食をし、花咲き乱れる庭を褒めてもらい、得意げに説明し、その後、
おにぎりを持って、山へ出かけ、芽吹きの美しい林を歩き、こんなに最高の
天気はないね、幸せ!と何度言ったことでしょう。
夜、楽しかった二日間を振り返り、第二の故里と言ってくれる友達の顔を
思い浮かべ、「絆」という言葉を考えているとき、電話がありました。
S子さん(88才)から「引っ越しました」というご挨拶でした。
ずっと眠れず、食欲もなく、涙が出て、まぶたがはれてしまった、と言います。
亡くなった息子さんのお嫁さんと、その妹さんとで、軽トラックに
最小限の荷物を積んでの引越しだったとか。
最後に「お義母さん、私は決してあなたを捨てた訳ではありませんよ」と
お嫁さんが言い、「はい、ありがとう。これからもよろしく」と
表面は平穏に別れたそうですが、一人になって泣き明かした気持ちを
考えると、私は他人、決してさしでがましい意見は言わないつもりですが、
私くらいは、いっしょになって、そう分る分る、と言ってあげたい気持ちです。
老後。これから私も行く道。切ないな。
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