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2010年06月07日
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 その方の前世は死刑場で死刑囚の世話をする役目をしていた囚人でした。ただ、坦々と死刑囚の世話をして死刑にする日になったら刑場に連れてきて、木の十字架のような磔台(はりつけだい)に乗せて、下から槍で突き刺して殺す・・・そのとき形ばかりの「南無阿弥陀仏」を唱える・・・その繰り返しの人生でした。

 自分の身体はモノのように感じ、人の死も無駄なものに感じ、信仰心など全くなくて、意味のない日々を過ごしていました。

 その時に彼女が現れました。とても綺麗で穏やかな雰囲気を持った囚人で、それに心惹かれた彼でしたが、世話をしているうちにどう考えても彼女が濡れ衣の罪を着せられて死刑囚になったことがわかりました。
 それでも彼女は坦々と死刑になる日を待っています。そして、彼女は彼に信仰を持つことの大切さを何気なく教えていきました。仏様の広大無辺な愛情のお陰で自分も心穏やかに誰を恨むこともなく生きてこれたことを伝えていきました。

 彼の心の中に何か温かいものが芽生えて行きました。そして、彼女の死刑実行の日。彼は彼女の腹に槍を突き刺しながら、心の底から初めて「南無阿弥陀仏」と名号を唱えていました。
 彼のそれからの人生は仏様と共にある惨めだけれど豊かなものになっていったようです。





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最終更新日  2010年06月07日 07時18分03秒
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Re:刑場の獄卒(06/07)  
もず0017  さん
とても質のいい短編小説を読むような気持ちで読みました。
その女性、いまの世でも「その方」の身近におられるのでしょうか。
(2010年06月07日 10時41分17秒)

Re:刑場の獄卒(06/07)  
juki さん
すごい話だな~。 (2010年06月07日 13時48分59秒)

Re:刑場の獄卒(06/07)  
juki さん
すごい話だな~。 (2010年06月07日 13時50分09秒)

Re[1]:刑場の獄卒(06/07)  
タオ5433  さん
もず0017さん
 はい。そばにおられます。今世でも彼女に救われているようです。 (2010年06月08日 07時26分08秒)

Re[1]:刑場の獄卒(06/07)  
タオ5433  さん
jukiさんへ
 信仰心を持つということが意外と大切なことなんですよね。 (2010年06月08日 07時26分57秒)

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