*manmarumaruko*

妊娠後期


妊娠後期



妊娠8ヶ月を過ぎても、相変わらず順調すぎるほど順調妊婦生活をおくっていました。
おなかはだいぶ出てきていたけど、特に重たく感じるということもありません。
不便を感じるとすれば、トイレ掃除がしにくいな~というくらいのもので、近所のジャスコまで買い物に行き、両手に荷物を下げて、家までの上り坂を帰ってきたりしても、全然平気でした。
粗大ごみの日に、おなかの上に古新聞を乗せて運んでいたときには、さすがに注意されましたが・・・・。

さて、そろそろ名前も考えなくてはいけません。
まだ性別は判明しませんでしたが、私たち夫婦は(きっと男の子のはず!)という、根拠のない確信を深めていました。
私は、男の子なら旦那の名前の漢字を1文字取ってつけたいと考えていたので、そういうのをいくつか考えました。
旦那も候補をあげて、2人で紙に書いてみたり、活字にして印刷したりしてみました。
しかし、女の子が生まれる気がしなかったせいか、女の子の名前は全く浮かんできません。
とりあえず考えておこうということになり、ひとつだけ候補を決めました。
絶対にこれ!という名前ではなかったのですが、なんとなく苗字と合っているとか、響きがいい、この名前の知り合いに悪い人はいない、というような理由だった気がします。
その名前は、男の子の名前ばかり書かれた紙の隅っこにつけくわえられました。

ところがです。
9ヶ月も半ばになって、おそらく女の子であろうということが判明しました。
前の検診で、6対4くらいの割合で女の子かな?といわれていたのですが、それでも(まさか、男に子に決まってる)と思っていました。
しかし検診で
「足の間にスリットが入っているように見えるね。8割がた女の子でしょう」
と、言われたのです。
ものすごく、意外でした。
旦那に報告すると、旦那もかなり意外だった様子で、ショックさえ受けているように見えました。
そして、赤ちゃんの名前は、紙の端っこに書かれた女の子の名前に決定しました。

この頃になると、ずいぶんおなかは大きくなり、お風呂なんかで鏡に映すと、すごい迫力だな~と自分のことながら感心していました。
それでも、平均から比べるとかなり小さいほうだったようです。
ちょうど冬で厚着をしていたので、座っていると妊婦と気づかないと言われたり、まる子を産んでから近所のおばちゃんに
「妊娠してたの?」
と驚かれたこともありました。

自分のおなかが小さめだということに気づいたのは、臨月に入って病院主催の妊婦教室に行ったときです。
周りの妊婦さんのおなかは、自分のおなかより明らかに巨大でした。
おなかが大きすぎて、手を後ろについて体を支えないと床に座れない人もたくさんいます。
私と同じように、体育座りで座っている小さい組の人もほかに3人ほどいましたが、明らかに少数派でした。
点呼をとりながら、助産婦さんが
「あれ?○○さんはまだ来てませんね」
別の看護婦さんが
「ああ、○○さんなら、さっき受付で破水して入院されました」
妊婦一同ザワザワ・・・。
みんな臨月、明日はわが身です。
呼吸法や、入院時の持ち物の説明を受けるうちに(ああ、もうすぐなんだな~)としみじみ思いましたが、具体的な実感はまるきりわいてきませんでした。

ところで、出産に関する勉強は相変わらず続けていました。
数ヶ月にわたっていろいろ調べ、達した結論は“子宮口が全開にならないと生まれない”ということでした。
子宮口が10センチになるまでは、どんなに陣痛がきても、苦しくてもいきむことができません。
そして、出産においてい1番辛いのは、子宮口が全開になるまでにいきみを逃す時間らしいのです。
逆に言えば、全開にさえなればもうゴールは目の前。
ずっといきみたいのをこらえていた分、いきむときは快感さえ感じたという体験談もかなりの数、目にしました。
で、どうやったら早く子宮口を全開にすることが出来るか、です。
本によると、体をよく動かしたほうがいい、というようなことが書いてありました。
安産だったという友人に、安産のコツを聞いてみると
「あんまり筋肉ついてたら、子宮口の周りにも筋肉がついて、開きにくくなるらしいで~。その点私は家にこもってゲームばっかしてたから、子宮口ゆるゆるだったみたいですぐ全開になったわ~」
とのコト。
さらに、床の拭き掃除をすると、子宮口が柔らかくなるという事を聞き、実践することにしました。
子宮口が柔らかくなって、家もきれいになるなら一石二鳥です。

結論→毎日良く歩く。(犬の散歩2時間)
    床の拭き掃除毎日。
    それ以外の時間は、ごろごろゲームして過ごす。

これで行こうと心に決めました。
さらにいきみ逃しは、体験談によると、テニスボールで肛門を圧迫すると痛みが和らいだという記述が多かったので、テニスもしないのにテニスボールも購入。
マッサージグッズや、ペットボトルにつけるストローなども用意して、出産に向けての準備は万端。
この頃になると、出産に対する恐怖もすっかり消えていました。
やるだけやったという気持ちと、それ以上に母になるんだから大丈夫という根拠のない自身が沸きあがってきました。
どーんと来い、です。

そして、いよいよ37週の正産期に入りました。
体重の増加は4,5キロで収まっていたし、血圧も低い数値を保っていたのですが、尿淡白だけがずっと+3.
尿淡白は、初期の頃からずっと降りていて、しょっちゅう母子手帳に“減塩食”のスタンプを押されていたのですが、ほとんど気にせず大好きなキムチを食べ続けたのが良くなかったのかもしれません。
しかし
「これで、体重か血圧が急に増えるようなら、妊娠中毒の危険があるから早めに切って出すということも考えなあかんよ」
と、先生に言われ、気持ちを改めました。
せっかく出産について色々勉強してきたのに、ここで帝王切開になったりしたら台無しです。
大好きなキムチは、控えることにしました。
むくみも出てきていたので、日課の散歩もお休みです。

そして、出産予定日の2週間前から、病院に近い旦那の実家にお世話になることになりました。
ここまで来ても全く子供を産むという実感がなく、たまに(本当にうまれるんかな~?)と思うくらいでした。
しかしその反面(なんか産んじゃうのもったいないな~)というような気持ちにもなったから、不思議です。


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