リカーの海にちょっと漬かってくる

リカーの海にちょっと漬かってくる

りんご酒

予定

恐らく2013年の第4四半期にも漬けるだろう。

手抜きをせずに準備した普通のレモンを使って漬けた紅玉酒がないと、グラニースミス酒との比較が難しい。2013年1月半ば時点で、筆者の地元ではまだ紅玉が入手できるが、安くなっている所を見ると既にボケている品ではないかと思われる(2013年1月25日にも6個入り推定約1.2kgが298円というのを確認)。酒に漬けるというのも含め加工目的ならボケていても構わないのかも知れないが、現在りんご酒は各種合わせて3升近く漬け込み中なので、私的標準とする紅玉酒の漬け込みは来シーズンということにする。

2013年初頭に漬けたグラニースミス酒の出来次第では、2013年末にグラニースミスを纏まった量で漬けたい。

冷凍ブルーベリー酒の経験からすると、完成品に酸味を期待するタイプの果実酒を漬ける場合にトリスは向いていないような気がするので、来シーズンに漬け比べるとしても純35とV.O.の2種類で良いだろう。

熟成中(jazz)

りんご(jazz)酒

初めて試したのはニュージーランド産のjazzという品種だった 。レシピはjazz約480g(3個)、メイヤーレモン3個(漬けたのは実だけだが皮付き時点で330g)、氷砂糖80g、ホワイトリカー900ml。控えめのつもりだった砂糖の量は、今考えると多目のレシピよりは少し少ないが控えめレシピよりは多いという量である。

漬け込んで3ヶ月程度経った時点での味見では、甘辛く、酸味が足らず、その上何となく苦い……という残念な雰囲気。3ヶ月では漬け込みも熟成も全然足りないようだ。

漬け込んでから6ヶ月経過したので果実を引き上げ、瓶に詰めつつ少し味見したところ、興味深い味わいであることが判った 。特筆する程旨いわけではないが、この延長線上に旨いりんご酒が想像できる感じ。りんご酒は甘さを相当控えめにした方が良さそうな予感。砂糖少なめ、果実多めが良いような気がする。

果実の引き上げから3ヵ月後の味見 では酸味と甘味のバランスが以前とは変わり、旨みが増してきたように感じた。

果実の引き上げから5ヵ月後の味見 では相変わらず甘酸っぱい感じはあるが「りんごです!」という雰囲気は無い。何となく物足りない印象。

熟成中(紅玉)

2012年10月に紅玉を漬けた レシピは、紅玉約500g(2.5個)、メイヤーレモン(果実のみ)2個、氷砂糖50g、酒900mlというもので、酒は3種類試した。手順は大体次のようになる。

  1. 紅玉を洗って水気を拭き取った後6つに割り、芯も込みで瓶の中に入れる。
  2. 氷砂糖50gを瓶の中に入れる。
  3. メイヤーレモンの果実のみをりんご果実よりも先に引き上げることを考慮して出汁パックに入れた上で瓶の中に入れる。
  4. それぞれの酒を瓶の中に注ぎこむ。

現実には切ったりんごを長時間空気に晒すことを嫌い、予め氷砂糖50gは量って用意しておき、レモンも出汁パックに入れた状態まで準備したところで、りんごに包丁を入れた。

紅玉酒3種初期状態

写真左から、サントリーブランデーV.O.、宝焼酎純35、サントリーウイスキートリスブラック。

紅玉酒3種2日目

漬けて2日目。りんご酒は漬けてから比較的直に見た目上の変化が現れる。写真左から、サントリーブランデーV.O.、宝焼酎純35、サントリーウイスキートリスブラック。既に皮の赤色がほとんど抜け落ちている。

紅玉酒3種3週目

漬け込んで3週目。リモンチェッロを試してみる関係で余ったメイヤーレモンの果実を一つずつ追加。写真左からサントリーブランデーV.O.、宝焼酎純35、サントリーウイスキートリスブラック。

紅玉酒3種2ヶ月目

漬け込んで2ヶ月目。レモン果実を引き上げた。写真左からサントリーブランデーV.O.、宝焼酎純35、サントリーウイスキートリスブラック。レモン果実の引き上げついでにちょっと味見して見たが、現時点ではりんごの風味があまり出ておらず、完成形の雰囲気すらつかめず。後、レモンを出汁パックに入れるのは企画倒れかもしれない気がしてきた。

漬け込んで3ヶ月目。漬け込み瓶の移動ついでにちょっと味見。ようやくりんご由来の味が出てきた模様だが、旨いかと言えば現状では微妙な感じ。りんごの皮由来っぽいエグみに対し、リンゴ果実・果汁っぽい味が負けている。やはり3ヶ月では足りない。

紅玉酒6ヶ月目

漬け込んでから6ヶ月が経過したので紅玉果実を全て引き上げ、瓶に詰めた。6ヶ月漬け込んでも見た目的には2ヶ月目とそう変わっていない印象。

瓶詰め後3種とも味見してみたが、サントリーブランデーV.O.で漬けた物に多少なりとも可能性が感じられただけで、純35で漬けた物とサントリーウイスキートリスブラックで漬けた物はピンとこない感じ。何か何もかもが物足りない印象。レモンの出汁パック使用とかが結果として残念手段だったらしいことが判った以上、再現性の低い今回の紅玉酒に手間を掛けるのはどうかと思うので、取り敢えず瓶詰め後の熟成に期待しつつ、紅玉酒のマイスタンダードの確立は来シーズンってことで……。

果実の引き上げから1ヵ月後の味見 では果実引き上げ直後の感想とそう変わっていない印象。相変わらずブランデーで漬けた物以外はピンと来ない味わい。ってことで更なる熟成に期待して放置。

果実の引き上げから3ヵ月後の味見 では純35やトリスブラックで漬けた物も酸味がしっかりとしたフルーティさが感じられるようになってきた。ブランデーで漬けた物は以前と目立った違いはない感じなので、味の馴染みが早いだけだったかもしれない。ってことで更なる熟成に期待して放置。

漬け込み中(グラニースミス)

2013年1月にグラニースミスを漬けたレシピ は、以下の3通り。

  • グラニースミス500g、レモン2個、氷砂糖50g、宝焼酎純35 900ml
  • グラニースミス300g、レモン1個、氷砂糖60g、宝焼酎純35 540ml
  • グラニースミス300g、氷砂糖30g、宝焼酎純35 540ml
グラニースミス乾燥中

洗浄後乾燥中のグラニースミス。

グラニースミス酒900ml分

写真は500g分のグラニースミスとレモン2個。これを900mlの焼酎で漬け込む。

グラニースミス酒3種初期状態

中央が以前漬けた紅玉酒などと分量的なレシピを合わせた物。右が砂糖倍増、左がレモン無しのレシピで漬けた物。グラニースミスも漬け込み直後が見た目最高……な部類か? この緑色がナイス。スピリタス漬けならこの色もそのまま抽出できそうだなぁ。

今回はメイヤーレモンではなく、普通のアメリカ産レモン(防カビ剤など収穫後農薬使用)を使った。だって安かったから……。レモンの皮を剥いている最中ですら、メイヤーレモンはマイルドだったんだなと解るほど違う物か……。

グラニースミス酒2ヶ月目

漬け込んで2ヶ月目。レモン果実を引き上げる直前のグラニースミス酒の様子はちょっと面白い。

砂糖増量の瓶の酒は薄緑色なのにそれ以外の2本は薄琥珀色。砂糖の濃度が緑色の退色を防ぐのかね?

参考サイト

超定番。どこのサイトでも公開されている感じ。概要を抜き出すと次のようになる。

出典 りんご果実 氷砂糖 その他 漬け込み期間 熟成期間
りんご酒レシピ(酒1.8l)
オエノングループ
1kg 100〜200g 好みによりレモン3個 1〜2ヶ月でレモン果実、6ヶ月でりんご果実引き上げ 6ヶ月以上
サントリー
1kg 150〜200g レモン4〜5個 2ヶ月以上 -
宝酒造
800g 100〜200g - 3ヶ月以上 -
中野BC
1kg(約3個) - レモン3個 2ヶ月でレモン果実、6ヶ月でりんご果実引き上げ 3ヶ月以上
日本蒸留酒酒造組合
1kg(中サイズ10個) - レモン3個 2ヶ月でレモン果実、6ヶ月でりんご果実引き上げ 3ヶ月以上

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