がらくた小説館

ペルソナ(仮面)


 俺は自分が怖い。昔から自分の中には二人の人間が存在しているのではないかと思っていた。

 そしてそれが今現実に起ろうとしている。
 彼は俺の欲望の塊。

 目の前にはミニスカートをはいた女子高生。

 そして後をつけている彼(俺の中の)。

 心の中で、俺は彼に訴えかける。

「やめろ。やめるんだ」

 しかし彼は「お前は黙ってろ」と言って聞かない。

「彼女をどうする気だ?」と俺。

 しかし彼は最早答えることもしない。

 やがて階段をのぼるであろう彼女を虎視眈々と狙っている。

 止めなくては!!!

 俺は彼の行動を制止することに、全神経を注いだ。

 だが、彼もそれに負けまいと、思考の中での格闘が始まった。

 そしてなんとか彼を封じ込めることに成功した俺は、急に解けた安堵の為か、力なく腰からその場に倒れこんでいた。


 女子高生の後を目で追うと、彼女はちょうど、階段をのぼっているところだった。



 そこで俺は、ポケットの中から小型のカメラを取り出すと、急いでシャッターボタンを押した。








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