日々云々。

日々云々。

新品の毛布



12月に入って急に寒くなったので

奮発して出たばっかりのボーナスで新しい毛布を買った。

「どーだ!うらやましいだろう?」

と、彼に写メを送っておいた。


今夜は寒い。

週末のふたり寝に慣れたものだからもっと寒く感じる。

だけど今夜は大丈夫。

だって暖かな毛布があるから。

柔らかなぬくもりに包まれて眠る夜。




新しい毛布と共に迎える朝は寒さを感じない。

ぬくぬく、ほかほか。

出たくないな~




・・・あれ?

誰かいる?

毛布だけじゃなく暖かなものがここにある。

もぞもぞ、ぺんぺん、さわさわ。




彼の髪の毛、彼の身体、彼のぬくもり・・・

あなたはなぜここにいる?

暖かな毛布の中、暖かな身体にぎゅーっと抱きしめられて

覚醒したのは彼の腕の中。





「どーしてここにいるの?」

「だって、お前が来いって言ったじゃないか」

「言ってないよ~」

「じゃあ、あの写メは?」

「うん、見せたかっただけ」

「独り占めする気だったのか?」

「そう、買ったよって言っただけなの」

「残念だったな!もう一緒に寝たからこれはふたりのものだ」

「これはあたしが買ったんだからね~」

「お前は俺のものだからこれも俺のもの」

「あたしはものじゃありません!!」




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