幼少~小学生


お父さんがとても怖かった。怒られたくなかった。私のことでお父さんがお母さんを怒ることも嫌だった。私は良い子を演じ続けていたんだと思う。小さい頃からずっと。友達に言われたことがある。「なんでめいはそんなに親の言うことを聞くの?」って。なんでかはわからなかった。ただ、良い子にしてなくてはいけないと思っていた。父は頭が良かった。よく父の子どもの頃と比べられた。だから、勉強もがんばった。
小学生ごろから夜中に両親のけんかしている声が聞こえるようになった。私は何も出来なかった。お父さんの怒鳴り声。お母さんの泣き声。ただ、私は泣きながら聞いていることしかできなかった。
ある日、私は学校の教室ですごく大きなめまいに襲われた。その瞬間、何かにつかまっていないと立てなくなり、自分が回りのものから引き離されているような感覚に陥った。ひとりだけ別にものになったような感覚・・・。生きている感覚がなかった。それは今でも続いている。精神科に通院するようになってからこれが離人感というものであることを知った。

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