【粗筋】
武家屋敷に見事な菊が咲いたというので見物に行く。書院辺りの菊を見せ、
「新花もございます。土蔵の裏ですので、これ、案内いたせ」
と腰元に命じる。腰元は庭下駄を履いて案内する。しばらくすると座敷へ戻って来て、
「さて、みごとな花でございました。実に素晴らしい」
と言う。主人が、客の着物を見て、「あなたの膝に土がついておりますぞ」客は、
「これは失礼」
と縁側へ出て泥をはたく。
これを見た腰元が、頬を赤らめて尻をはたいた。
【成立】
安永2(1773)年『さしまくら』の「菊見」。天明8年『千年草』の「菊見」も同じ話で、亀戸を舞台とする。菊を見てなぜ土がついたのか……うぶな私には全く見当もつかない。上方落語ではこの後に主人が、「うちの菊にも虫が付いた」と言うのが落ちになるそうだ。完全に蛇足。
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