迷子の月

迷子の月

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April 12, 2008
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テーマ: ポチ日記(495)
カテゴリ: 月葵とポチ
4月12日 土曜日

なかなか連絡が来ないので、8割がた諦めていたら夕方になってやっとポチからメールが来た。

18:08

『仕事終わったらとにかく連絡するね少しでいいから桜見に行こう』

逢う気があるなら、さっさと連絡してよね~!!

、散っちゃうじゃない


19:31

『分かりました 仕事終わって公園に着いたら連絡下さい。

と、返信。


私はその時、夕飯作りの最中。

お花見が出来るかと淡い期待をし、密かにお弁当を作っておいた。

その日、たまたまお赤飯もいただいたので、それも持って行く事に。


***


今日を逃したら、今年は二人で花見が出来ないだろうなぁ。

夜桜だけど、ポチくんとの初めてのお花見。

最近のポチのつれない態度は目に余るものの、折角のお花見なので喧嘩はしたくない。

なので、ここは一つ大人になって問い詰める事はしないようにしよう。

そう思い、頑張って準備したものの、あれ以来ポチからまだ連絡が来ない。



結果、我慢出来ずメールをした。


20:39

『まだまだ終わりそうにないかな?』


そうしたら、少しして返信が来た。

20:43

今仕事終わったよ 公園に着いたらメールするね』

20:47

『今公園に着いたよ』


すぐに「今出ます」と返信をして、私は家を出た。


***


約一か月ぶりに逢ったポチくんは、お疲れモード。

仕事が10時頃までの日が続いていて、かなりお疲れみたい。

でも、私と一緒にお花見するこの日を楽しみに、毎日遅くまで仕事を頑張って来たのだとポチくんは照れながら言った。

そう言う事は、思っているだけでは駄目です。

言葉に出して言ってくれないと、私は鈍いから分かりませんよ。

ポ「毎日の仕事がきつくても、「逢えるまであと何日だ」ってそれを楽しみに頑張って来たんだ」ぽっ

月「・・そういうの、思ってるだけじゃ伝わらないよぉ」

ポ「だよね・・仕事でも言葉が足らないっていつも言われるんだけど

月「もぉ、良いよ。お花見の為に毎日お仕事頑張って来たんだから 後で肩揉みしてあげるね」

ポ「うんぽっありがとう」


気を取り直して私達はお花見へと出かけた。



***



春とはいえ、夜なのでまだ寒い。

時間も遅かったので、車を停める場所がなかなか見つからない。

やっとの事で車を停めて、お弁当と近くの自販機で買った飲み物をポチくんに持ってもらい、手を繋いで仲良く歩きだした。

月「わぁ夜桜、ライトアップされて綺麗だね

ポ「そうだね~花見なんてするの何年ぶりだろう」

月「お花見してないの?」

ポ「うん。仕事忙しいし、花見をしようなんてそんな話、出ないなぁ・・」

月「ふぅん?私達も、出会って四年になるけど、お花見するの初めてだね」

ポ「そういえばそうだね・・なんでだろ?」

月「何でって・・その間は別れていたからだよ」

ポ「あっそっか

月「お花見一緒にしたかったんだぁ。ポチくん仕事忙しいし、具合悪くなっちゃって今年も出来ないかもって思ってた」

ポ「ごめんね~でも、花見出来て良かったスマイル

月「うんぽっ

寒いけれど、二人で仲良く手を繋いで夜桜を見ながらお散歩。

「寒いなぁ~」と私が言うと、ポチくんは自分に引き寄せ握る手にぎゅっと力が入る。

ちょっとした幸せ。ぽっ

夜も遅い時間になっていたので、花見客も少なくなっていた。

ライトアップしてあるとはいえ、辺りは結構暗い。

こんな時間にお弁当を広げるのは恥ずかしいので、通りから少し外れたベンチに座り、遅い夕飯を食べる事にした。

月「ポチくんお赤飯食べれる?」

ポ「うん。大丈夫だよ。でも、今日何かあったの?」

月「うん。親戚のおばさん家にお祝い事があって持って来たの」

ポ「そうかぁこれは?」

月「これは、いなり寿司」

ポ「わぁ。あんまり食べる機会ないから食べようかな」

月「え?あんまり食べないの?」

ポ「うん。食べないね~」

月「好きじゃないの?」

ポ「そういう訳じゃないよ。そういう機会がないだけ」

お花見だからと思ってわざわざ作ったけれど、大好きって訳ではなさそう。

失敗したかなぁ・・・?

でも、おかずは喜んで全部食べてくれたので良かった。

薄味にしたから微妙だったけど、お腹空いていたのか美味しいって言って食べてくれた。

月「味付け薄くない?」

ポ「ううん。丁度いいよ」

ポチくんのお母さんの味付けは濃いらしい。

でも、病気の為お医者さんに薄味にしなさいって言われてるみたい。

だから、おかずの内容も野菜を多めにしてみた。

今までに、お菓子はあっても、ご飯ものはなかったので心配だったけど、ポチくんに喜んでもらって良かった。

ご飯ものを沢山食べたので、ケーキは一つだけ食べて後はポチくんお持ち帰り。

ポ「うん。美味しかったよ。御馳走さま

月「お粗末さまでした


お腹いっぱいになった後も、座って話ながら夜桜を堪能していたのだけど、時間が経つにつれ、段々と体が冷えて来た。

月「ポチくん。リクエストにお答えしてスカートにしてみたけど、さすがに寒くなってきたよぉ。」

言ってポチくんに寄り掛かると私の冷たい手を撫でる。

ポ「あぁ、こんなに冷えてそうだねっ車に戻ろう」

月「うん」

ポチくんは自分も寒いのに大丈夫だからと言って、着ていた上着を私にかけてくれた。


プチ幸せデス手書きハート


***


車に戻った後、

月「ポチくん お花見連れてきてくれてありがとう。桜、綺麗だったね」

ポ「うんスマイル

初めての夜桜お花見デート。

お陰ですっかり体は冷えてしまったけれど、後でポチくんに久しぶりに抱きしめてもらって暖めてもらいました。

うん。

良かった良かった手書きハート






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Last updated  July 23, 2008 09:20:41 PM
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