ピエール・バルー ライブ



2003年11月20日 at 同仁堂スタジオライフ in 熊本

*  *  * *  *  * *  *  *

ライブは1部・2部とわかれて、
1部は、日本のボサノバ第一人者の中村善郎氏と
国際的なパーカッショニストのヤヒロ・トシヒロ氏の
アコースティック・ライブ。

2部は、ピエール・バルーが撮ったドキュメント映画を挟んで、
前述の2氏と、ピエール・バルー&愛娘のライブでした。

1部アコースティック・ライブでは、「想い溢れて」、「黒いオルフェ」など
ボサノバのスタンダードナンバーや、ジョアン・ジルベルトの曲の演奏。
アコースティックギターとパーカッションのみのシンプルな演奏に、
中村善郎氏(vo兼)のベルベットヴォイスが心地よく絡み
しっかりと酔わせていただきました。
パーカッションのヤヒロ氏も、様々な打楽器を使って、
ブラジル辺りの海岸に海鳥が飛び交う風景を描き出したり、
さざなみの行きかう様子を表現したりしていました。
パーカッションだけでそんな表現ができるなんてスゴイですよね。

さて、一部が終わると、休憩を挟んで、
ピエール・バルーの短いドキュメント映画。
写真家と彫刻家と映画監督との出会いの場面を描いた短いフィルムです。
フィルムのメッセージは「芸術は人類に貢献できる。」
ピエール・バルーは世界中を旅しながらビデオを回して
記録フィルムを撮り、こうしたドキュメンタリーに仕上げています。
今日のライブの観客の様子も撮っていました。
いつかドキュメンタリーになるのかもしれませんね。

ピエール・バルーは奥さんが日本人で、その奥さんとの間に
マヤ・バルーという20ぐらいの娘さんがいます。
そのマヤさんが、ステージで日本語通訳・フルート演奏・歌と大活躍!
さすが、ピエール・バルーの娘さん・・・、
フルートのソロなんか、センスいい。
有名なサンバ・サラヴァなど、数々の演奏をしてくれました。

もちろんピエール・バルーの伸びやかな声も、
フランス流ジョークも沢山楽しめました。
他のお客さんより早く笑えた場面もありました。
ピエール・バルーは、本当に気ままなフランスのおじさんという感じ。
北海道をツアーしているときは、昼間キノコ狩りに行って、
そのままの泥だらけの格好でステージに上がったらしいです。
でも歌い出すと心地いいボサノバですからね・・・、
全くあっけにとられますよね。
まあ、フランス人ってみんなそんな感じか・・・。
昔のフランス語の先生を思い出しました。

それにしても、やはり生の演奏を聴くのは心地いい・・・。

帰りに、CDを買ってピエール・バルーにサインをしてもらいました。
私の名前も入ってしまってるのでお見せできませんが、
"Saravah!""Amitie...."と書いてくれ
"Merci beaucoup."と言うと、私の手の甲にキスをしてくれました。

"Saravah!"とは、ピエール・バルーのレーベルの名前ですが、
アフリカ語で「神のご加護の元に」の意味で、感謝を表すときに使う言葉。
"Saravah!"といわれたら"Saravah!"と答える、言葉遊びみたいなものらしいです。
アラビア語の「アッサラーム」と意味は同じかな、語源も似ていますし。
(神を意味するアラーが入ってるようです。)
アッサラームは「こんにちは」の意味でも使うので、
同じように言い返します。

ちなみに"Amitie...."はフランス語で「友情」の意味。

ブラジル音楽に傾倒して、アフリカの言葉でレーベル名を作るなんて彼らしい。
バルー氏には国境はないらしい。
フランス、日本、ブラジル・・・好きなところを好きなように放浪し、
セッションして巡る人生・・・。

彼の人生は一言で言うと"Voyage"(ヴォヤージュ)。
歌の中にも頻繁に出てきます。
日本語にすると「旅行」だけれど、
ニュアンス的に「放浪」の方があっている感じがします。

今回のツアーのサイトはこちら
http://www.garoukazuki.com/live/index.html


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