新選組のふるさと日野
日野は新選組副長・土方歳三と六番隊隊長・井上源三郎の出身地である。
歳三らは、日野宿問屋(日野本郷名主)・佐藤彦五郎が自宅に開いた道場で天然理心流の剣術稽古で近藤勇と意気投合し、やがて新選組の中核となっていった。
新選組は、京都市中見廻りとして池田屋事件などで目覚しく活躍し、全国に武名を轟かせていた。
日野の人々は、佐藤彦五郎を中心として新選組の活動を物心両面から支援し、甲陽鎮撫隊が江戸へ進軍する東征軍を迎え撃った勝沼戦争には「春日隊」を組織して、最新式の鉄砲をもって加わった。
そのため、日野は東征軍から「新選組のまち」「賊軍のまち」と言われ、しらみつぶしの大捜索を受けた厳しい史実があります。
しかし先人は、近藤勇・土方歳三を顕彰する「殉節両雄之碑」(高幡不動尊)を建立するなど、志に殉じていった彼らを誇りをもって語り継ぎ、多くの資料を守り、伝えられてきています。