別れの日













帰ってきた。彼女の車に乗ってきた。
玄関で彼が靴を脱ぐ音がやけに切なかった。
終わったと分かった。

リビングに入ってきて普通に振舞った。
そうするしかなかった。
そして、彼が話し始める。
夕べ何があったのかを。。。。


「話をして、自分がどうしたいのかを彼女に伝えた」といった。

「それだけだ」といった。

「寝てない」といった。

そして、「この家を出て、もう一度彼女とやり直す」と最後にいった。

そして、荷物をまとめ始めた。
どのくらい時間が経ったのかは覚えていない。

その間、私はリビングにずっと座っていた。
何も見たくなかったし、何も話したくなかった。
手伝うのも変だと思った。

私はその間、私の母がアメ太郎君を心配して、
「今日はすき焼きにしよう!肉食べよう!!」
といって、彼を励ましていたことを思い出していた。
母に悪いと思っていた。


荷物が全部車に積まれて、最後になった。
私はここからの記憶がなんとなくしか、残っていない。

玄関で指輪を外し、彼がワンワン泣いていたのはなんとなく覚えている。


そうやって彼は家を出て行った。


豆が出先から帰ってきた。
すぐにアメ太郎君を探す。

豆 「アメ太郎は?」
私 「出て行ったよ・・・」
豆 「!!!。。。。なんで?」
私 「自分のお家に帰ったんだよ。」
豆 「アメ太郎の家はここじゃないの?」
私 「違うんだって・・・」
豆 「帰ってくるよ。絶対に!」
私 「そうだといいね。」

豆が部屋を全部見に行った後に、

豆 「また二人になっちゃったね・・・・・」といった。

この言葉は刺さった。




その夜、彼からメールが入る。

「今から会えない?大事な話がある。」

と書いてあった。






















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