緑の風吹く場所

緑の風吹く場所

息づく風を追いかけて~☆honesto

niji


“I’m free” の曲が流れ honestoの文字がスクリーンに表れる。

文字がどんどん大きくなると草原に寝転んでいる彼の姿が映し出され
しばらくして彼はゆっくりと起き上がり、横を向いたと同時に幕が上がり
ステージ階段の上段に立った彼の口もとから“青い契り”が聞こえてきた。
“青い契り”は今年発売された最初のシングル曲。
黒いスーツ(私にはそう見えた)に白のシャツ、ステージには階段が設けられていてその上段で歌い出していた。

前回の“Ballade of Bllade”でのエンディング曲として発表されたこの“I’m free”

今回のツァーでのオープニング曲ということで、
休んでいた一年という時を超えて繋ぎあえたこの瞬間を
感じさせるような気持ちになったのは、私だけではなかっただろうと思う。

スローバラードのこの曲の次は“レボリューション”、赤い照明が彼を包む。
ギターがドラムが一段と響きを増す。みんな総立ちになって体でリズムをとりだす。手拍子が鳴る。
前回は“Ballade of Bllade”で、こんなアップテンポな曲がなかっただけに最初から飛ばし始めた。
バラードの帝王とまで言われている彼だけど、バラードあり、アップテンポでシャウトする曲ありの構成が私は好きだ。

“レボリューション”の次は“情熱”
CDで聴く“情熱”とは全く違った感じ、こんなハードな“情熱”もいい。
私はアレンジが変化したり、アップナンバーがバラードになったり、
ハッとするような変化はまた違った気持ちで聴けるので好きだ。

最初のMCで彼は前回の“Ballade of Bllade”で香川に来なかったことを詫びた。
ちょっとブーイングがおきたけれど今度(来年)は必ずくるからと約束していた。
1998年の国際フォーラムのファイナル以後歌手生活を中止していた。
その間、スペインに行ったり、W杯フランス大会に行ったりと彼のHPで知ることが出来た。
MCでも自分がスペインに行っていたことなどを話す。

一人になってみて初めて人間の暖かみがわかったと言う。(ホームシックになったとも)
そしてスペインに行って最初に出来た曲が“花”だと言った。
Honesto tourの“花”は“花~balada~”だった。やさしい曲だ。
因みにシングルとアルバムでは詞も少しだけちがっている。
どちらが好き??  私はシングルのほうの詞が好き。

きっとこれから歩き出す彼の心に決めた道には、私の知らない彼がいるのかもしれない。

この曲を作った経緯も語り始めた。
スペインに行って孤独になり導かれるようにピアノに向かった時、
自然に流れたのが♪この星に~君の顔~~と言うメロディだと。
そうするうちに自然に心が開いて、どんどん自分の考えが花開くように広がっていった。
自分の知ってる色には、赤青白、いろいろあるけれど、
もしかして自分の知らない、今までにない色の花もあるんじゃなかろうかと…
だからこの曲を知らない色の花とした…と。
未来には何が有るのかわからない、今の自分には思ってもいない様なことが待っているかもしれない。
そんなことを探すのも自分が生きていく上では必要なのかもしれない。
自分の知らない色の花、そんな花がきっと見つかるかもしれない。

アルバムの最後のほうに入ってる"七色の花"と言う曲は、はっきりと色を告げてますよね。

また、今までの自分には自分の音楽はなかったと言う。
ミスチルにしてもB’zにしてもUAにも自分の音楽、音というものを確かに持ってい
る。だけど自分にはそんなものはない。ただ自分の思うままに、感じるままに心の中を歌にしているだけだと…。

でも、私にはそれはそれで良い。彼の心のままが歌になりそれが私を感動させる。
彼の心の叫びを聴く事が出来るのは、彼の生き方を受け入れることになる。
曲を聴くことによって私は彼の生き方に共感しているし、信じているファンだから
そんな音楽を創る彼を応援する。

彼の創る曲がバラードでも、アップナンバーでも、サウンド指向の曲になっても
それはそれで彼の生き方がそういう曲をかかせているのなら、それを素直に認めるファンでいたい。彼が素直に心の中を曲に託しても、嫌ならファンは離れていくだろうし、共感すればいつまでもファンのままだ。
彼自身も自分を認めてくれるファンを大切にしたほうがいいと思うし、
ファンの為に無理に自分の行き方、生きる方向を変えなくていい。
ファンの数が減ったとしてもそこには中身の濃いファンがきっと残ってると私は思うのだけど…。

いままでに自分の音楽はなかったと言った彼は“Ballade of Bllade”でやっと自分というものがわかったのだろう。
そして新しく歩み出した“honesto”で自分の音楽、音というものが見つけ出せれたのかもしれない。
アルバム“honesto”の中に入っている曲はすべて音のきれいな曲だ。
バラードも彼らしいと思えるものだが、何が彼らしいのだろう。
私はその曲を聴くことにより、感動を覚えたり、素直な気持ちになれたり、
やさしい心を取り戻せたり、彼の曲によってより人間らしさを取り戻せるのが彼らしい曲だと思う。
以前は否定していたようだが、やはり彼はそんな彼でいて欲しいと私は思う。
タイトル“honesto”のように、彼が声と歌によっての表現力のすばらしさを神から与えられてるのだとしたら、自分の心に正直に、自分の中からあふれる想いを、私達に伝えて欲しいものです。

Dear以前は作られた自分だと言った。“最後の言い訳”で自分は徳永というシンガーを出せたと言う。
自分は爽やかさだけではない、女々しいところも多分にあると…。
この曲がなかったら自分自身を変えることは出来なかったと。コンサートでもまだシングルになっていないこの曲を歌い続けた。
それで離れたスタッフ、ファンもいただろうが、私はそれはそれで良かったと思う。
誰の為ではなく自分が一番輝いてないと
いい歌は創れないと思うし、人の心の中に響くような歌は歌えない。

そして自分が一番変わったのが“Realize”
サシスセソも上手く言えれるようになったし…。
でも心のままを歌にすると言うことは、ありのままの自分を出すと言うことは、いつも自分を他人に見せてる、見られてる、見て欲しくない部分、出したくない部分、それらが彼を苦しめる…、そうしてそうして、やっとやっとここまで来たんだよね。
すごくバラードを否定してた時期があったよね。でも今ではやっと認めた“太陽の少年”や“君と僕の声で”は、何故彼がこのような曲を認めなかったのか私には不思議です。
紆余曲折、いつも迷うことがなかったら自分というものをはっきりとは見つけられないと思う。迷い悩むこと、苦しいことだけど大切なこと。悩みがなければ人は成長しない。
いつも前向きに迷っていて欲しいな。これから10年、20年と歌い続けて欲しいから…。

“花~balada~”を聴いているとこんなことまで思ってしまった。

そして次は“honesto” 古びた教会に行った時できたと…。スクリーンにはイエス・キリスト?聖母マリア?(私には遠すぎて…)が写し出されていました。
ずっと変わらないものは確かにあるはず、人として何をどの様にして生きていったらいいのか、本当に自分の行き方を他人と比べたり夢を見すぎたりせずに足元を見て、自分の中に有る確かなものを少しずつ確かめながら生きて行けたら、自分らしさはきっと出来ると思う。

今度は“翼の勇気” 彼自身も勇気をもらいたくて創ったという。
これからの自分の方向性が少しは見えたとしても、まだ見えない苦しみはたくさんあるはず、不安も有る。
でもこの12年間の思いは確かに彼自身を創ってる。どんな苦しみがあったとして
も、それはファンに支えられた、彼とファンとの間で作った絆を感じてそれを勇気にして大きくはばたいて欲しいと思う。

MCで僕がこんな気持ちになる前のバラードを聴いて下さいと“壊れかけのRadio”を歌った。
そして“セレブレイション” 驚きました。本当に初期の曲だもの。
ハイテンションな曲の原点はこの曲なのでしょうか。でも聴けれてよかった。
まさかこの曲が今回のツァーで歌われるとは思ってもいなかったのでうれしかっ
た~。

“最後の言い訳”もありました。
バラードの原点が“壊れかけのRadio”なら、アーティスト徳永の原点はこの曲でしょうか。この歌が歌えないなら歌手をやめてしまおうとまで思った曲ですものね。
シンガー徳永からアーティスト徳永に変わり、これからステキに40代50代とアーティスト徳永を続けていって欲しいと思います。

今回はアルバムに入ってる曲を全て歌いたかったと言ってるように
アンコールは“七色の花”と“僕のバラード”。
“僕のバラード”はラストの曲です。

♪昨日までの二人の生き方を 新しい今日の日に 連れて来ないで
理由などないよ 僕はただそう思うだけ♪

12年を一区切りとし、“Ballade of Bllade”で一つの徳永を終わらせて、
“honesto”から、過去がどうこういうのじゃなくて新たな徳永として生まれていく、そんな意味があるのかな。
ここにも♪風の中を向かう僕でありたい~というフレーズがある。
新しい道を歩き始めることは確かに不安だろうけれど、12年間の中で見つけたものを、自分の中に有る確かなものを大切にしながら、そして決して臆病にならないで歩んで行って欲しいなと思う。

来年はどんな想いが、どんなメロディに、どんな言葉にのって私達のもとに届くのでしょう。
それを楽しみにこの一年を過ごしましょうか…。
少しずつでも輝きつづけながら…ね!




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