MAD GIRL

MAD GIRL

―花鳥風月―最終章



                 最終章


「生きる意味 新たな命 新しい人生」


わたし達は中学を卒業した。
詩音は途中、引越しをしたので別々の中学で卒業式を迎えたんだけど。
多分。
お互いが同じ気持ちで卒業出来たと思う。

時が経つのは早くって、わたし達はすぐ高校生活へとのまれた。
詩音は神奈川1頭がいい私立の高校。
わたしはこの辺じゃ一番頭の悪い公立高校。

わたしと詩音は月とスッポンだけれど、そんなの関係ないみたい。

高校生になると、わたしは休日にはバイトで忙しい。
勿論詩音もだ。
詩音の学校はバイト禁止。
けれども彼は働く事を惜しまない。
努力家なのだ。

人生って、時にはズルをしなくてはならない。
ルール違反だって、それが自分の為ならば別に手段は選べる。

けど、人を傷つける手段は選ばない。
それは・・・、どんな人もそうだと思う。

過ちを犯したわたしを・・・。
セコイわたしを・・・。
醜いわたしを・・・。

変えてくれたのは・・・、アナタ。

「しお―――ん!」
「久しぶり!」
「うん!」

高校生活。
慣れるまではシンドイ。
正直キツカッタ。

休日はバイトで詩音に会えない。
何の為の休日?なんて。
そんな疑問抱えたりもした。
けれど、今なら分かるよ。

「どうよ、高校生活は~。」
「うん、最初は友達居なくてどーしよーって思った。けどね、今は違う!友達いっぱい出来て楽しいよ!詩音は?」
「俺も一緒!」

肩を並べて歩いて。
同じ空の下に居る。
そう思えることは素晴らしい。
そんな環境って素晴らしい。

「そっかぁ・・・。中々会えないけど、こーゆうのもいいかもね~。」
「え?」

神様はくれた。
ヒトに試練をくれた。
だから、わたし達はそれを乗り越える。
それを乗り越えたらきっと・・・。

「久々に会うとさ、何か嬉しいって気持ちでいっぱいになるじゃんよ!」
「あー、それは分かる!」

強い人間になれる。
優しい人間になれる。
厳しい人間になれる。
弱音も吐くけど、支えてくれるヒトを見つけられる。

神様は、それを人間に望んだのかも知れない。

人間は弱くて崩れやすい。
実際、自分もそうだ。

だからカッターを握った。
だから体を売った。
けれど、わたしは見つけた。

「じゃ、詩音。そろそろ時間だ!またね!」
「おう!またな!」

大切な人・・・・。

時は過ぎて7月。
何だかカラダの様子がおかしい。
吐き気、めまい、ダルイ。
おかしい感じがする。

早く言えばツワリのような感覚がわたしを襲う。
一体、どうかしたのだろうか?

人間は化学反応。
恋をすればキスをする。
キスをすればその上までしたくなる。
好奇心ではなく、自然と愛情がそこへ運ぶのだ。

「・・・ふぅ、何だろう。こんなんが何日も続くと学校行けないよなぁ・・・。」

トイレでポツンと呟くわたし。
取り合えず友達に相談してみた。
やっぱり、親になんか言えないよネ。

「え?それって本当にツワリじゃない!?」
「えー・・・、どうかなぁ・・・。」

相談相手はアキラ。

アキラは高校落ちて、就職活動をしている。
今は結構真面目に働いているようだ。

「検査してみた?」
「・・・してない。」
「しなきゃダメだよ!」

・・・・確かに。
もし本当に妊娠していたら、詩音にも言わなきゃならないし・・。

私は薬局でソレを買って、早速調べた。
・・・・・。
待つこと10分。

「・・・・・・うそ・・・・。」

妊娠してる――――・・・・・・・・・。

妊娠・・・。
わたしのお腹には命が、新しい命が宿っていたのだ。
自分でも驚いた。

無責任な自分に腹が立つ。
子供が出来たと知って、どうしよう・・・と考えた。

そう。
望まれない。
望んでいない子が宿ってしまった。

「・・・・どうしよう・・・。」

何をしていいのか分からない。
親に言えない。
詩音にも・・・、言いたくない・・・・。

わたし、どうしたらいいの?
どうしたら・・・――――。

取り合えずアキラに電話。
アキラは取り合えず詩音と親に言わなくちゃって。
けど、親より先に詩音に言った方がいいって言ったの。

その時の、彼の受け止め方で・・・。
産むかおろすかが決まるんだよって。
アキラがそう言った。

罪のない子を殺せない。
罪のないこの子は殺せない。
わたしは心で何度も思った。

妊娠なんて初めてで、わたしはまだ16のガキ。
母親なんて気持ちは知らないし分からない。
どっちかっていうと、今だって親に迷惑かけてるわたしが母親・・・!?

「・・・・。」

携帯を握り締めて、わたしはどうしたらいいのか分からないで居たんだ。
ただ、ただ携帯を握り締めるだけ。
何も考えられなかった。

「・・・・・・詩音・・・・。」

返事が怖かった。
もし、もし・・・。
「おろして」なんて言われたら・・・?
そんな事言わせない。聞きたくないよ。

震える手で携帯をいじり、コールを鳴らす。
プルル・・・とコールが耳元に鳴り響く。
その度に心臓がドクン、ドクンと高鳴る。

プッ・・・。

「もしもし?どした?」
「・・・・っ、ぁ・・・の・・・・。」

声が必要以上に震える。
それに気づいて詩音が「どうした?」と聞き返す。

もし、もしコトの事を言って捨てられたら?
おろせって言われたら・・・?

わたし・・・。
ただ、返事を聞くのが怖かった。

「にん・・・・しん・・・した。」
「「え?」」

震える声。
震える手。
止まらない涙。

「妊娠・・・、したの。」
「「・・・・マジで?」」

その後の言葉・・・。
聞きたくないよ。
わたし、聞くのが怖いよ・・・!

「ごめん・・・なさい。」
「「・・・・ちょっと待って。今からそっち行くから。ワンコ着たら公園に行って。」」
「・・・ん。」

電話が切れて、わたしは家にじっとしていた。
何やってんだろ。
責任が取れないのなら、驚くのなら・・・。
ちゃんと避妊すればよかった・・・。

ワンギリが着て、わたしはビクビクしながら公園に出た。
怖くて、怖くて・・・。
どうしようもなかったんだよ。

「ねぇ、妊娠したって・・・。」
「本当。さっき調べた。」
「・・・・・。」

しばらく続く沈黙に、わたしも彼も。
きっと戸惑いを感じていたんだろう。

「ユキは・・・、どうしたい?」
「産みたい。」

即答に答えるわたし。
そして、詩音は・・・。

「俺も同じ気持ち。でもどうするの?俺もお前も学生。辞めるしかないじゃん。」
「詩音は学校行って?わたしは辞めるから・・・。家にしばらく居る。まだ、この事親に話してないけど、今日・・・。話すから・・・。」
「そっか。俺も親に話すよ。」

そうして、今晩。
妊娠した――と親に話した。
凄く怒られた。
そして、喜んでくれた両親。

そして、詩音の家から電話が着た。
詩音のお母さんからだ。
お母さんはペコペコ頭を下げながら電話をしている。
そして、電話の受話器を置いた。

「ユキ・・・。」
「うん?」

わたしのお母さんが、わたしの目をじっと見てくる。
何だろう?
まさか・・・、おろせって・・・!?

「斉藤君、責任を取るって。だけど、学校は卒業したいそうなの。それでね?今までお仕事してきたからお金はあるそうなの。」
「・・・・うん。」

責任を取る。
つまりは産んでもいいって事!?

「だけど、アンタは16でも、斉藤君は17歳。まだ結婚出来る歳じゃないでしょう?」
「そうね・・・。」

何が言いたいの?
それは・・・、何が言いたいの?

「同棲するには、やっぱり籍を入れてほしいじゃない?」
「・・・・うーん・・・。」
「それで、斉藤君のお母さんが、婚姻届にお互いが名前を書いて、それを来年まで持っていたらどう?って。」

―――・・・・・・・え?

それは、つまり・・・。

「来年にそれを出す。つまりは仮夫婦・・・みたいな?」
「そう。だから、アンタ達だけで生活したら?って。私はそれに賛成したわ。」

・・・・・じゃあ。
子供も産める。詩音とも夫婦(仮だけど)になれるってこと!?

「お母さん、わたし・・・。頑張る!」
「そう・・・、おめでとう。」

最悪な家庭で育ったと思ってた。
こんな親要らないわよって。
でも、今。
そんな親が暖かくて、愛してるって。
そう思えたよ。


わたしは10月に高校を辞めた。
その間、色々あった。
それは、まだ書き記せないけど。
またいつか、わたしが成長したとき。書き記したいと思います。


そして―――・・・・・・・。


「ただいま~。」
「おかえり、詩音!ねぇ、今カレー作ってんだけど、人参がないの!」
「はい!?」

新婚生活(?)とも言いがたい生活。
わたし達はとても幸せです。

「にーんじーん!人参だよ!人参!」
「あー、俺に買ってこいと?」
「そうそう!急いで~!」
「・・・。イッテキマス!」

明るい生活。
大好きな人のもとで。

ねぇ、神様。
神様はわたしに変な出会いをくれたけど、今はそれを素敵だって思ってる。
神様に感謝しなくちゃ。
ありがとう・・・。


「ねぇ、詩音。」
「んー?」
「子供の名前、何にしようか・・・?」


理解の上で
二人の気持ちで


「星って俺は入れたいな~。女の子ならば。男なら翔るってゆう字。」
「あ、いいかも!何か気に入った!」

生まれてくる愛情はきっと・・・。

「星って書いて、あかりってどう?可愛くない?明るい子に育ってほしいじゃない?」
「だけど俺ねー、華って漢字も入れたい。明るいけど、女の子らしい一面もあるようにって。お前みたいになったら大変じゃん?」
「うわ~。失礼だねぇ~。」

笑いながら話す夜。
この時間。ダイスキダヨ・・・。

「じゃあ、女なら星華ネ!」
「うん。楽しみだなー・・・・。」
「・・・ネ。」

明日も 明後日も コレカラも・・・。
ずっとアナタと居たいです。
だから―――・・・・・・・・・。


わたしにとってアナタは―花鳥風月―

なくてはならない。
あっても不思議じゃない存在。


ねぇ、だから・・・、これからも傍に―――。

                ―End―

――――――アトガキ――――――――――☆―☆―☆―☆―☆―☆―☆―

長い長い小説でした。
時たま短い章もあったけどw
これ結構長かったですね、本間。
自分ではここまで書けるとは思ってなかったw

そうだなぁ~。
何か文章で物事あらわすのって難しい。
だから、きっと中々伝わらない部分が・・・、絶対ある。

なので・・・。
うん。これからもっと修行して行きたいと思う。

文章書きまくって、いかにどれだけ人を感動させられるか。
ダヨネ?

これからも色んな小説をアップして行きたいので、ヨロシクお願いします☆

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