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先週から地方出張中・・・・・。アンタルヤ、アクセキから始まり、コンヤ市内を経由、オブルック、ホタムシュ、カラプナール、エレイリ・・・・・と、まるでかつてのキリムの産地を訪ねる旅であるが、実際はこの地方の古い時代のイーネオヤを訪ねる旅である。もちろんお店や村民バザールを訪ねても会えるものではないし、取り扱っている場所もない。現地に行き、人伝に1軒1軒家を訪問していくのである。といってもカラ振りが多い。実際は過去の話なので、以前はあったけど、今はない・・・・状態である。新しいものや、どこでもあるような簡単なものは見つかるけど、探しているのは、地方独特のもの、可能な限り古い材料と技法のもの・・・・である。コンヤ地方では、墓石モチーフというのがあり、一説では連れ合いを亡くした女性が被る・・・らしく、他の説ではお嫁さんが厳しいお姑さんへ被って見せる(込められた気持ちについてはとても文字にして書けません・・・・想像してください)というものがある。どちらともコンヤの60代以上のイーネオヤ経験者である女性たちから得た回答なのだけど、意味はいくつあっても正解だと思う。墓石モチーフは今後にとっておいて、今回は墓石の変形モデルであるフィリズ(新芽)モチーフと、べべク(赤ちゃん)モチーフというのを見つけた。両者とも現在80歳代のお祖母ちゃんが娘時代に作り、それを娘である女性がお嫁入りの際に譲り受け、売ることなく隠し持っていたもの。以下、話は女性本人から。べべクモチーフというのは、赤ちゃんの顔に似せて作ったそうで、いろいろな表情がある。子宝に恵まれるように、もしくは未来に腕に抱くはずの子供、孫の誕生への思いを寄せたのだと・・・・。フィリズモチーフについているお花はメネクシェか? と尋ねたら、「違う、ヘルジャイ・メネクシェだ」と言われた。ヘルジャイ・メネクシェは三色スミレのことである・・・確かに・・・・。このフィリズをふたつ合わせて墓石とすることもあるらしい。その他にもいくつかあるが、おもしろいことに、トルコ全般的には(ベルガマのように例外もあるが)お花そのもののモチーフが多いイーネオヤだが、コンヤで作られた古いイーネオヤではお花以外のものも多かった。そして、この地方の某地域には男性用イーネオヤスカーフが・・・・・・。(続く)にほんブログ村
2010年10月31日
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ミフリ社長コレクションから、未公開のイーネオヤをいくつかご覧いただこう。続きはまたそのうち・・・・・・。にほんブログ村
2010年10月26日
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10月25日発売の「毛糸だま冬特大号」(日本ヴォーグ社)のワールドニュースのページで、ミフリ社長の靴下コレクションをご紹介いただいている。日本ヴォーグ社 手づくりタウン毛糸だま冬特大号上記記事と連動して、トルコ&トルコ系伝統手編み靴下コレクションを、ほんの一部になりますが、以下の弊社のホームページでご覧いただけます。トルコキリムと伝統手工芸ミフリ&アクチェミフリ社長は誰も知らないだろうけど実はコレクションマニア(収集好き)である。キリム、絨毯はもちろんだけど、イーネオヤ、パラケセ、民俗帽、スザーニ、オスマン刺繍、カード織り、手織り布、民具、その他遊牧民グッズ系、自分で言うのもなんだけど、ミニ民俗博物館が開けるほど。貯め込んでおります。靴下もそのひとつ。ただキリがないから基本的にはトルコ国内、もしくはトルコ系のものだけ、って決めている。靴下や民俗衣装を集めていると、ブルガリアやギリシャにも実にたくさんのトルコ系村があることがわかる。今でもトルコ系同士での婚姻などによって、伝統を守り続けて暮らしている人たちがいる。一部は住民交換の際にトルコに戻ってきたりしているけど、その親世代や親族たちはそのまま残っている例もある。その関連で靴下も集められるのだからありがたい。デザインや色柄も面白いけど、編みものする人にとっては、素材の感じ、編み方がどうなっているのか興味があることだと思う。ちょっと不思議な編み方をしているものもある。ミフリ社長は手芸は全くの素人なので、編み方の違いやパーツの繋ぎ方などの専門的なことはわからない。編みものの先生ならいろいろ知識があって、教えてくれるのだろうなんて思ったりもする。各地のツテとコネとルートと、方言を含めた各種トルコ語はミフリ社長が担当するから、テクニック面を担当してくれる専門の先生がいたら、モノ探しの旅ももっと充実すると思うのだけど・・・・。ちなみにミフリ社長が靴下に魅かれる理由は、ほぼキリムに魅かれる理由と同じで、素材の持つ魅力、デザインの面白さ、普通じゃない編み方(織り方)・・・・である。とか言うけど、まず一目見た瞬間に心奪われる・・・というのが正直なところ。もう一度・・・・・・トルコ&トルコ系伝統手編み靴下コレクションを、ほんの一部になりますが、以下の弊社のホームページでご覧いただけます。トルコキリムと伝統手工芸ミフリ&アクチェにほんブログ村
2010年10月23日
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先週からの地方出張からアンタルヤに戻ってきた。10月も半ば過ぎたのに、今日は真夏の暑さ。メールのお返事、発送、その他、たまった仕事を片付けて。ああ、疲れた・・・。体力ない。ミフリ社長のピンクの織り機。その昔、アンタルヤの村に機大工がまだいたころ、作ってもらった一台。形はそのまま、サイズをオリジナルより小さく、金属パーツも全て縮小した特注品である。今はアンタルヤ在住の日本人のお友達がキリムを織るのに使っている。最初の経糸張りと糸を組むのだけ一緒にやって、私はそのまま出張にでかけてしまったのであるが、上手にモチーフを作りだしている。初心に戻って。織り機に座ってみたりする・・・・・。来週からまた地方出張である。(続く)にほんブログ村
2010年10月22日
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某所の某民家。古いイーネオヤスカーフがたくさん。これは1枚のスカーフ縁についた、1本のイーネオヤ。いくつかの種類のお花がついている。ボリュームたっぷり。(続く)にほんブログ村
2010年10月21日
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移動中のクルマのラジオからは、行き先である地の大雨、洪水のニュースが流れる。こりゃ大変だ・・・なんて思って、それでも進まなきゃいけないのだけど、行ってみると意外と何もなかったりする。というわけで、行程は今のところ順調である。さて、「ミフリ社長のアポなし!お宅のイーネオヤスカーフ見せてください」キュタフュヤ編の一部をご紹介。(仕事の都合上、内容について今は詳細を書けませんので、さわりだけですが・・・・。)お母さんが作ったチェイズリック(嫁入り道具)のイーネオヤスカーフを見せてくれたのは、服飾関係の講師をしているニダちゃん。まだ具体的な結婚相手はいないそうだが、その日のために準備されたイーネオヤスカーフ。伝統としてこれらの大きなオヤを最低5枚は持っていかなければならないそうだ。人に頼むと1枚につき1000TLの報酬(日本円で6万円以上)を払わなければならないものもあり、たいていの家庭では自分たちで作るようである。2人の男の子のママであるハフィゼさんと、ご近所さんたち。最近は作る人もいないそうだが、家のチェイズに残っているイーネオヤスカーフを、それぞれが持ちだして見せてくれた。やはり昔は習慣なので、普段使い用の平面の簡単なイーネオヤスカーフ以外に、大きな立体のイーネオヤスカーフを最低3枚はチェイズに入れなければならなかったらしい。ハフィゼの叔母さんや、ご近所の年配の女性たちが言うには、以前は1枚約3万円から5万円で請け負って作っていたときもあったそうだが、最近は頼まれることもなくなったと言う。チェイズに関連して、婚礼の話題や伝統衣装のことで盛り上がり、お年寄りたちからも面白い話がたくさん聞けた。このお年寄りたちが亡くなってしまったら、もう本来の「カタチ」を知る人もいなくなるのだなと思う。今のうちなのである。気持ちだけが焦る・・・・・。(続く)にほんブログ村
2010年10月19日
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またまたミフリ社長と連絡がとれないぞ・・・・とご心配とご迷惑をおかけしております。インターネット環境がない場所に4日間、今晩やっとエスキシェヒールという都市まで降りてきて(意味がわかるかな・・・・・)、ホテルでパソコンを繋げたところ。ただいま、「ミフリ社長の突撃! お宅のチェイズ拝見」を、トルコ各地で実行中。本日のお宅訪問は、新婚3か月のセダちゃんの新居。お母さん作が90%、義理のお母さんとおばあちゃんからのプレゼントが8%、本人が作ったものが2%詰まったチェイズ(花嫁の持参品)を開けてもらった。お母さんもやってきてチェイズ公開のお手伝い。出てくる、出てくる、娘が生まれた瞬間から作り始めたという寝室セット、応接セット、ナマズルック、クナゲジェシの道具いろいろ、タオルの縁飾り、花嫁の髪飾り、そしてオヤスカーフ・・・・・。地域や慣習によって持参するオヤスカーフの数量にかなり差がある。セダちゃんのお母さんの出身地はサムソン、旦那さんはイーネオヤで有名な彼の地。お嫁にきたこの土地の習慣に則り、約150枚のオヤスカーフが用意された。多くはお母さんが作ったもの。義理のお母さんとおばあちゃんからのプレゼントは古い伝統的なイーネオヤスカーフ。お母さんは42歳。一人を嫁に出し、今、二人目の娘のチェイズを用意しているところ。13歳になる末娘の分はまだ何もできないでいるという。明日からはキュタフュヤの村々で、「ミフリ社長のアポなし! お宅のイーネオヤ見せてください」(タイトル急きょ変更)の予定。またしばらくインターネットに繋げないかもしれませんが、週末までには必ず返信いたしますので、よろしくお願いいたします。引き続き、ご心配とご迷惑をおかけいたします。(続く)にほんブログ村
2010年10月18日
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アンティークレースのコレクターで鑑定家として知られるダイアン・クライスさんのHPの第14回OIDFA世界レース大会のレポート内で弊社MiHRiを写真で紹介していただいている。CLAEYS ANTIQUE2010年7月9日から11日に神戸ファッション美術館で開催されたこの国際イベントでは、某先生からお声をかけていただき、弊社は販売で参加した。そのときのものである。まだ出発していないのかと、突っ込まれそうだけど、このところのトルコの急激な天候の変化で、日程とルートの立て直し中。できることならタイヤにチェーンは巻きたくないもんね。(続く)にほんブログ村
2010年10月13日
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南トルコ地中海ルートの途中でのこと。ローマ道を海側に下っていく途中、「アダムカヤラル」という看板を見つけて入っていった。崖に彫像があるらしいということだけは知っていた。見てみたいなあと思っていた。脇道にそれてから2kmぐらい行ったところに空き地があって、そこに車を停めた。そこから先に道はなく、看板はあるけど方向がわからない。いったいどこに「アダムカヤラル」があるのだろうと、草むらに踏み入った。そこから先は道案内がなく、下から人の声が聞こえてくるので、どうやらこの崖の下らしい・・・ということしかわからなかった。でも、本当にここを降りるの? って思ってしまうようなロケーション。どこに行くにもサンダル履きのミフリ社長。崖下りをなめている。捕まるところもない箇所があって、うっかり足を滑らせたら、崖下までまっさかさまである。途中の景色。向こうに見えるのは地中海。そして2時間近くかけて降りた崖の先にあったのがこれ。「アダムカヤラル」。葬られた人物の彫像なんだそうだ。いろんな埋蔵品もあったのだろうと想像する。もちろん、あちらこちらに穴が掘られていて、お持ち帰りされている痕跡だけが残っていた。帰りはいったいどこから降りてきたのか目印もないので、道を迷いながら、とにかく崖の上まで戻った。大げさじゃなくて、全く命がけの観光ルートである。(続く)にほんブログ村
2010年10月10日
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アンタルヤからブルドゥルにかけての高原では、遊牧を見ることができる。アンタルヤでは山羊の群れ、ブジャク、ブルドゥルと北上するに連れて、山羊と羊の混合、羊と変化していく。このあたりは道路も平坦だし、気がつかないけど標高は1000m以上あったりする。だからアンタルヤよりかなり涼しい。ウスパルタに近いブルドゥルでは羊の群れが多く、遊牧民ウォッチャ―(!?)のミフリ社長は、群れを見るたびにクルマを停める。羊は木陰を見つけると、そこにおしくらまんじゅう状態で入り込む。正午には山裾の木陰に集まっていた羊の群れ。アーラスンの古い家屋を見に行って、夕方近くに南下するために同じルートを戻ったら、同じ群れが帰路に向かうため道路沿いに出ていた。お父さんと、馬を連れたお母さんと、お兄ちゃん。お兄ちゃんが「羊に乗ってみる?」と言うので私が乗るんじゃ、羊に悪いなあ・・・・と代わりに週末で同行した息子に乗ってもらった。雄羊の角に捕まる姿は、まるで二輪車にでも乗っているみたい。息子に譲ったものの、やっぱり私も乗っておけばよかったなあ・・・と後悔。次回、羊の群れを見つけたら、絶対チャレンジするのだ。ちなみにお母さんの連れていた馬の背中にあるヘイべは、ビニール製である。こんなものが簡単に手に入るのだから、キリムや絨毯のヘイべは織らなくなるよね・・・・。(続く)まだ南トルコ地中海ルート編とエーゲ・マルマラルート編の報告が終わっていないうちに、来週から約1か月半の地方出張。途中アンタルヤに戻ってくる日もあるし、PCも持参するけど、そういうわけで、ミフリ社長に用事がある場合はスケジュールに余裕を持って早めに連絡ください。お店は通常通り開いています。にほんブログ村
2010年10月07日
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山羊毛キリムというと、遊牧民系のテント(チャドル)のパーツや穀物袋(チュワル)などとして使われるのが一般的なんだけど、今週末でかけたブルドゥルでは、こんな使い方をしていた。脱穀した麦を篩にかけて、実だけをよりわける。これを挽いて、細かくする。そして割られた麦の粉状になった部分を取り除きつつ、乾燥させる。そこに登場するのが山羊毛のキリム。通称チュル。シンプルなつづれ織りの長方形の手織りもので、毛はこげ茶系の山羊の毛。これを屋外で縦に2枚敷き。挽いた麦を容器で上からふるい、粉を飛ばし、乾燥させる。このキリムはこの挽き割り麦を乾燥させるために使う専用のキリムなのだそう。なんで山羊毛のキリムを使わなければならないか。布じゃ、どうしてダメなのか。ちゃんと理由もある。需要があるものなので、今でも織っている人がいるかも・・・と、期待して尋ねたが、答えはやはり「ノー」なのである。30代、40代の女性たちは「おばあさん世代が織っていたのを知っているけど、私たちは織っていない」50代の女性は「山羊の毛のキリムは織ったことないけど、若いころお花柄の大きな絨毯を織っていた」花柄の大きな絨毯とは、家庭用にかつて織られたウスパルタ絨毯のことである。(続く)にほんブログ村にほんブログ村
2010年10月04日
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トルコの遊牧は地域によって群れの動物の構成が異なる。他にもいろいろあるのだろうけど、私が実際に見たことあるのはこんな感じ。山羊だけ。羊だけ。山羊と羊。牛だけ。羊と犬。山羊とロバ。羊とロバ。羊とロバと犬。山羊と羊とロバ。山羊と羊とロバと犬。犬は牧羊犬としてわかる。ロバも結構使われている。誘導する側、される側・・・・。ロバは小柄なわりに、大量に荷物や人を運ぶのに適している。重さを感じないからなんだろうか・・・・とか思ったりする。田舎にいくと、大量の枝や穀物袋や体重100kgぐらいありそうなおばちゃんとロバの組み合わせもよく見る。背丈のある馬に比べると、女性でも扱いやすいのだろう。ロバの鞍を作っている職人さん。木材、フェルト、アシの茎などを使って、見る見る間に完成させていく。鞍と言えば馬の鞍と普通は思うことだろう。もちろん馬の鞍も作っている。ロバとの違いは大きさ(だけ)である。もちろんどれが馬のでロバのか尋ねて納得。そういえば、一時期トルコでもこれをイス代わりに使わせるカフェテリアやお茶屋さんがあったっけ。素朴で可愛らしい鞍である。(続く)にほんブログ村にほんブログ村
2010年10月02日
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