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久しぶりにアンタルヤのコレクター及び骨董商協会のミュザイデに参加した。ミュザイデとはトルコ語でオークションのことである。アンタルヤのミュザイデはあまり凄いものはないのであるが、通常の骨董商間の取引価格を考えると。とにかく安いので、結構人が集まる。今回もとくにこれっって思えるものはなかったのであるが、ひとつだけ目をつけたものがあった。ワン地方の女性用の金属ベルトである。19世紀後半のもので、真鍮の土台に、彫りのあるシルバーのプレートがつけられている。裏にはオスマン文字で「ワン」の刻印。金具の部分も細い細工できれいである。実は私はこれと同じものを2本持っていた。1本は売ってしまったのであるが、それ以後、何本か見つけたのであるが、もう買えるような値段でなく、泣く泣く諦めていた。ミュザイデでは、値段がつりあがっていくものには入札しない主義であるが、結果、最後は2人で競って値段が上がっていったが、なんとか手に入れることができた。ふうっ~。他に陶器の取っ手。これは私がコレクションしているもののひとつであるが、古い箪笥などの引き出しや扉の取っ手である。最近、模倣品やイラン製の新しいものが出回っているが、それらは問題外。他にもいくつかすごく安かったので入手したものがあるが、お見せするようなものではないので省略する。次はイスタンブルの某団体で開催される大きなミュザイデで、入手したもの。私は個人的には趣味ではないのだけど、モノとしては素晴らしいので目をつけていた。手織りのコットン布の上に、シルク糸に金糸を巻きつけて、手で刺繍しているもので、全面刺繍の上、トゥーラとオスマン文字が入っていて、イスラム文化、美術に興味がある人にとっては宝ものだと思う。しかも状態が最高によい。金属部分で酸化している箇所がほとんどない。破損箇所はゼロと言ってもよい。サイズは約80×80cmで、周囲4辺に金糸でオヤが施されている。以前、これと同様のパラケセを持っていたが、こちらの方がずっと大きく、刺繍テクニックは上である。少なくとも19世紀後半のもの。バルケシールで出るタイプで、バルケシールにはバルカンからの移民が多い。テクニック的にはその影響を受けているものだと思う。にほんブログ村
2011年04月30日
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毛糸だま2011年夏号(日本ヴォーグ社)の発売日。「イーネオヤ・ロード」後編が載っていますので、ぜひご覧ください。質問、感想もお寄せいただければうれしいです。日本ヴォーグ社から直接購入することもできます。「毛糸だま2011年夏号購入ページ」(日本ヴォーグ社)にほんブログ村
2011年04月25日
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まだアンタルヤにいるの? って思うでしょ。実はアンタルヤにいる。今週の始めには日本行きの飛行機に乗っているはずだったのだが、仕事がどうしてもどうしても終わらない。そのため日本行きは延期。来週の平日にはどうしても外せない用事がある。そのあとはゴールデンウィークだし・・・・。ひとつ歯車がズレると、全部がズレてくる。考えても仕方がないので、とりあえず今ある仕事を片付ける。関係者のみなさま、申し訳ありませんが、そういうわけで1か月ぐらい遅れます。
2011年04月22日
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オヤスカーフが、ある地域では嫁入り道具のひとつであることは、いろんなところで述べてきた。嫁入りするときに10枚から200枚程度、自分で作ったり、母親、親戚一同で作り娘に持たせる。嫁入り先で部屋に展示をし、ご近所さんにお披露目をする。その後、旦那さんの家族、親戚、ご近所さんにプレゼントをする。手元に残ったものは、自分の娘のために保管する。トルコの各地でオヤスカーフが重視されるわけでなく、あくまで女性の手仕事としてオヤスカーフ作りが盛んだった特定の地域での慣習であるが・・・・。この話とダブる伝統手工芸品が「手編み靴下」である。ただ靴下と言っても、各地にある普通の手編み靴下ではなく、色が多彩で村ごとにことなる伝統柄のモチーフで作られた「飾り靴下」の話である。飾り靴下で有名な地はいくつかあるが、そのひとつに今週末出かけてきた。未だに家を漁れば、何かでてくる可能性のある場所である。(ただ、今回の感触ではあと1周りしたら終わりかも・・・・)現在も作っている人がいるが、残念ながら今のものは完全に観光客向けのお土産で、素材、モチーフ、テクニックのいずれも昔のものと似つかわない。家に仕舞い込んでいるものを、出してもらった。この近郊のいくつかの村に伝わるもので、村によってデザインが異なる。いずれも年代は1950~60年代のもの。素材は手で細く硬めに紡いだウール糸。(稀にオーロン糸が一部使用されていることがある。これは1960年代に手芸屋でオーロン糸を売りだし、当時流行だったため。キリム糸の歴史とも共通する話)未使用品で、かかと部分を糸で結んだり、口が閉じてある。60歳代後半の女性が「このタイプは私が娘時代に作ったものだよ」と言っていたから、だいたい計算は合う。家から回収される時点で、家の主の作ったものでないものがほとんどであった。というも、自分で作ったものは結婚の際に配ってしまい、その後手に入れたものは、誰かの結婚式のときに贈られたものだからである。(こういう話も古いオヤスカーフを回収するときと共通している)中には誰から贈られたものか、小さな紙に名前を書いて保管されているものもあった。「○○の嫁の××」などの記述が見られる。おばあちゃんに話しを聞くと、どこの家でも最低10からそれ以上の靴下を作り、嫁入り道具として持っていき、嫁入り先で家族にプレゼントしたと言う。「今じゃ、そんなことやる家はないけどね」と付け加えた。今回の地域のものとは異なりますが、それ以外の地域のミフリ社長の靴下コレクションの一部が弊社HPに掲載されています。よかったら参考までにご覧ください。HPのトップの「掲載誌・掲載紙」の欄の一番下にある「ここ」と言う表示をクリックしてください。靴下ページに入れます。トルコキリムと伝統手工芸ミフリ&アクチェにほんブログ村
2011年04月17日
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4月中にちょこっとだけ帰国する予定でいます。スケジュールは未定、チケットもまだ買っていませんが、1週間前後のつもりです。お仕事の打ち合わせがありますが、せっかく帰国するのですから、お会いできる方にはぜひお会いしたいと思っています。何かご要望がございましたら、メールにてお知らせください。
2011年04月14日
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AAの新聞記者であるフセインの「新聞コレクション展」が、今日からアンタルヤの5Mミグロスで開催されている。タイトルは「ある新聞記者の新聞コレクション~オスマン帝国から共和国への新聞とAA(アナドル・アジャンス)」19世紀半ばから20世紀初頭までに発行された、トルコ全国紙、地方紙、海外で発行されたオスマン帝国に関する記事などを中心に集めたものである。共和国制になる前のものであるから、トルコ発行のものはオスマン文字である。かなりの点数があったが、これでも新聞コレクションの一部で、古文書コレクションについて言えば、何十倍も持っている。さらにオスマン紙幣・貨幣に関してはトルコでも個人では5本の指に入るというコレクターぶりである。古いものが好きで、絨毯、キリム、装飾品も随分集めていた。基本、「好き」なのである。「これは病気だし、お金がいくらあっても足りない。もう辞めたい」と口では言うし、骨董オークションに出して処分したりもするけど、しばらくするとやはり集めていたりする。11時からのオープニングには区長さんたちも来ていたようだが、私たちは今日、飛行機に載せなければならない荷物の準備に押されて、行けたのは1時過ぎ。人も引いていたので、フセインと写真撮影をしたり、パンフレットにサインを貰ったりした。フセインのコレクション展示が実現して、私も本当にうれしい。コレクション展はコレクションする者の夢のひとつであるし・・・・・。私もいつかイーネオヤコレクションの展示でもできるといいなあ・・・なんて、ちょっと思ったりした。にほんブログ村
2011年04月04日
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掲載本のお知らせです。「イーネオヤ・ロード後編」が掲載される、4月25日発売「毛糸だま2011年夏号」(日本ヴォーグ社)の予約が始まっているようです。発送が遅いところもあるようですので、レビューなどを参考に予約してみてください。お近くの本屋さんでも予約できるらしいです。Yahooブックスセブン&アイ楽点ブックス今回は150号記念号で150点の読者プレゼントがあるそうです。ミフリ社長はオデミシュの古いオヤなど何点か出させてもらいました。記事に関してまた他のトルコ手工芸品についてのご質問・ご感想などいただけたらうれしいです。にほんブログ村
2011年04月03日
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メールの不都合があるようです。メールが届いて、そのお返事を差し上げていますが、それが何かの理由で届いていない場合があるようです。私もお返事をしているのに、それに対しての返信がないなあ・・・と思っていたりしますが、同じメールが再送されて気が付きます。ミフリ社長は特別な事情がない限り、受け取ったメールに対して必ず当日、もしくは翌日にお返事さしあげていますので、3日以内にお返事がない場合は送られたメールがこちらに届いていないか、こちらからのメールが届いていないかになります。まずは迷惑メールフォルダを確認してみてください。よろしくお願いいたします。
2011年04月02日
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