続・絨毯屋へようこそ トルコの絨緞屋のお仕事記

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2010年09月21日
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カテゴリ: トルコの手工芸
ブルサで日本人とトルコ人の共同出資でシルク製糸工場が設立された。
1929年のことである。
先日それに関連したイベントがブルサで行われた。




ブルサというとシルクの町として知られるが、それは過去の話で、現在はシルク糸を作っていた工場も工房があった地域もひっそりと寂しい。
その跡地に製糸工場が再建されるらしい。
また隣接してシルク関連の学校が作られていたが、近々開校予定のようである。



中国、インドからの輸入と、中国での製作にすっかり押されてしまっているが、これをきっかけにシルクの町としての復建を目指してほしいところである。









さて、一足先にブルサでシルク糸製造を復活させた小さな工房がある。
数か月前にオヤ用のシルク糸を紹介したが、それを作ってもらったところである。







アンカラ県内にある、もとシルク糸製造所がたくさんあり、有名イーネオヤ産地として知られる某所で使用されている糸もこの「シルク糸」である。
これは嘘というより地元の人たちの間で通称になってしまっているためである。
だから「これはシルク糸だよ」と言って売っていても
「でもちょっと違うかな・・・・これ本物じゃないよね?」と聞くと、「もちろん違うよ。人絹だ」とちゃんと答えてくれる。




話が横にずれてしまったが、シルク糸工房がどんなところか・・・・・・。





DSC_0096 [640x480]_2.JPG





実はこんな殺風景なところなのである。

繭から糸を引き、糸を紡いで、6本よりの糸にするところまでは、家でやってきて、ここで糸によりをかけるのである。

手で糸を引き、工房の端から端まで走り続ける。
かけた糸を糸より機で12本にしてよる。
それをさらに太さや目的によりまとめてよる。



DSC_0116 [640x480]_2 [640x480].JPG




DSC_0104 [640x480]_2 [640x480].JPG



この木製機も手動式で、80年前から使われているもの。







1日30kmを行ったり来たり、走るそうである。

最後に糸を巻き取り、染めは家で行う。





今はオーダーによって刺繍糸、オヤ糸を作っているが、その以前はヘレケからのオーダーでシルクの絨毯用の糸を大量に作っていたそうである。

まさに職人仕事であるが、彼ら二人もこの一帯がシルク製造が盛んだったころに働いて仕事を覚え、それを今に引き継ぐ生き残りなのだそうだ。



(続く)








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最終更新日  2010年09月22日 05時13分00秒
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