みかん’s Room

次男　03年　夏休み感想文　9月0日大冒

九月〇日　大冒険

　息を吸い込むと胸がヒューヒューとなる。急に苦しくなって目が覚めた。「こんこん」
せきも出てきた。「げほげほ」息が普段の半分以下しか吸い込めなくなった。「やばい、
明日は運動会なのに。何でこんな日に発作が起きるんだ・・・」と思いながら、急いで台
所へ行き、水をがぶがぶ飲んだ。発作はおさまったが、まだ胸がヒューヒュー言っている。
明日は小学校最後の運動会。一生懸命練習してきたのに、もしかしたら行けないかもしれ
ない。

　僕はぜんそくと言うつらーい病気を持っている。ぜんそくとはせきが出て息が普段の半
分以下しか吸えなく、苦しくて何もできなくなる病気だ。だいたいこの台風が悪い！台風
が来ると低気圧になる、低気圧になるとぜんそくの発作が出る、発作が出ると苦しい、と
ゆう感じになる。だからやっぱり、次の日もせきが出て、おまけに熱も出てきて運動会は
休み。最後の運動会だから､一生懸命やろうと本当に頑張って練習してきたのに。

　ぜんそくはいやな病気だ。一回発作が起きると、発作がおさまったあとも息が苦しくて
２.３日は笑うこともできない。もちろん走ったりすることもできない。大好きなリトル
リーグの練習も１ヶ月近く休むことになる。皆は運動会で騒いでるだろうに僕だけ家で寝
ていた。「僕がいなかったら組体操はうまくきまらないだろうなー」「僕がいなかったら
つなひき１年生に負けるだろうなー」「僕がいないと青組みは負けるだろうなー」と思っ
ていた。しかし、実は青は玉入れと大玉転がし以外全部１位で優勝したらしい。

　この本の主人公の堀沢純も、ぜんそくで夏休みが台無しになった。発作は一回だけだっ
たけれど、お母さんにプールに行くことも止められてしまったんだ。楽しみにしていた旅
行も中止。そして８月３１日が終わると、なんと９月０日が来た。時計は１２時で止まっ
ていた。「君だけの特別な１日。さあ冒険に出かけよう」とカレンダーに書いてあった。
外へ行くと、庭中がジャングルだった。ジャングルの中でクラスの友達の白鳥理子と中井
明に会い、３人で砂漠をこえたら恐竜がいる白亜紀へタイムストリップしてしまった。

　迷った３人は奥へ歩いていくと肉食恐竜のゴルゴザウルスが。現れた３人には気がつか
なくったが、ゴルゴザウルスが通ったあとにはカモノハシ恐竜の死体があって死体は無残
に食い荒らされていた。ここまでを読んでい、て僕もこんな世界に行くことができるなら、
１回の夏休みがぜんそくの発作でつぶれるくらいなんでもないと思っていたが、ゴルゴザ
ウルスに追いかけられるのはちょっといやだ。

　僕が一番ハラハラしたのは、純と明のケンカだ。ケンカの原因は、インディアンの模様
が書いてあるナイフだ。明が純の宝物のナイフを取り上げて遊んでいたのだ。その事で純
が怒って「返せー」と言った。注意された明の目がにぶく光るといきなり純に飛び掛って
きた。ここからがハラハラする。明と純は、倒れて最後には明が上に乗り純の首を絞め下
の純は明の顔や腕をひっかいた。そのうち純は息ができない魚のように酸素を求めて口を
パクパクしていた。それを見ていた理子が明を引っこ抜いてけんかをやめさせた。やめた
後は、純がぜんそくの発作になり、水筒の水をがぶ飲みして発作を止めた。その後は仲直
りして３人で先へ行った。

　そうして歩いて行くと、ティラノサウルスが現れた。ティラノサウルスは、３人の方に
向かってきた。３人は、必死に逃げた。近くの洞穴に入り火をつけた。ティラノサウルス
は初めて見る火にビックリして逃げていった。ここを読んでいて、僕は純たちがよくティ
ラノサウルスに追いかけられても、冷静に火をつけることができたなあと不思議に思った。
僕だったらティラノサウルスが現れた時点で、足がすくんで動けなくなっていたと思う。
それに純たちは３人一緒だったから砂漠を超える事ができた、１人だったら砂漠の真中で
のたれ死んでいたと思う。

　この本を読んでいて、純のぜんそくを自分で治そう！がんばろうとする気持ちが僕に伝
わってきた。そこで僕もぜんそくを自分の力で治そうと努力していきたい。

　また、夢みたいな出来事が起こり、３人の友情ができて、物語が進むうちに友情がだん
だん深まっていき、最後にはかけがえもない親友にまでなっていることに深く感動した。
僕も心の中まで分かり合える親友が欲しいなと思った｡

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