Kについて。。。



主人公は黒猫。彼はいつも孤独でひとりぼっち。でも自分はそれでいいと思っていて誰かに媚びることなく暮らしていた。しかし、黒猫ということでいつも人々に石を投げられ、蔑まれる。そう、彼は孤独にしか生きられなかったのだ。

そんな彼を抱き上げた売れない絵描き。

「こんばんは、素敵なおちびさん。僕らよく似てる」

しかし誰かに優しくされることになれていなかった黒猫は逃げる、逃げる。しかし絵描きは追いかける。そして二人は一緒に暮らし始めた。

絵描きは黒猫に名前を与える。「黒き幸、Holy Nignt」。彼のスケッチブックは真っ黒だ。

月日がたち、黒い絵しか書かない売れない絵描きは倒れてしまう。息耐える前に彼は黒猫にお願いをする。

「この手紙を僕を待つ故郷の恋人に届けてくれ」

そして黒猫は走り始める。唯一の親友との約束を果たす為・・・。遠い道のり、石を投げられる。でも黒猫は負けない。俺には名前がある。自分を認めてくれ、すべてを包んだ名前がある。その名前に誓って・・・。忌み嫌われてきた俺はこの手紙を届けるために生まれてきたんだろう・・・彼はぼろぼろになりながら走った。

そしてついにたどり着いた恋人の家。ぼろぼろになり、もうすでに動かない黒猫。恋人は彼を庭に埋めた。

墓の名前には一文字アルファベットが一つ増えていた。

「聖なる騎士、Holy Knignt」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



週末の大通りを 黒猫が歩く
御自慢の鍵尻尾を水平に 威風堂々と
その姿から猫は 忌み嫌われていた
闇に溶ける その体目掛けて 石を投げられた

孤独には慣れていた 寧ろ望んでいた
誰かを思いやることなんて 煩わしくて
そんな猫を抱き上げる 若い絵描きの腕
「今晩は 素敵なおチビさん 僕らよく似てる」

腕の中もがいて 必死で引っ掻いて 孤独という名の逃げ道を

走った 走った 生まれて初めての
優しさが 温もりが まだ信じられなくて

どれだけ逃げたって 変わり者は付いて来た

それから猫は絵描きと 二度目の冬を過ごす
絵描きは 友達に名前をやった 「黒き幸」"ホーリー・ナイト"
彼のスケッチブックは ほとんど黒尽くめ
黒猫も 初めての友達に くっついて甘えたが ある日

貧しい生活に 倒れる名付け親 最後の手紙を書くと 彼はこう言った

「走って 走って こいつを届けてくれ
夢を見て飛び出した僕の 帰りを待つ恋人へ」

不吉な黒猫の絵など売れないが それでもアンタは俺だけ描いた
それ故 アンタは冷たくなった 手紙は確かに受け取った

雪に降る山道を 黒猫が走る
今は故き親友との約束を その口に銜えて
「見ろよ、悪魔の使者だ!」 石を投げる子供
何とでも呼ぶがいいさ 俺には 消えない名前があるから
「ホーリーナイト」 「聖なる夜」と 呼んでくれた
優しさも温もりも 全て詰め込んで 呼んでくれた
忌み嫌われた俺にも 意味があるとするならば
この日のために生まれて来たんだろう どこまでも走るよ

彼は辿り着いた 親友の故郷に 恋人の家まで あと数キロだ

走った 転んだ すでに満身創痍だ
立ち上がる間もなく 襲い来る 罵声と暴力
負けるか俺はホーリーナイト 千切れそうな手足を
引き摺り なお走った 見つけた! この家だ!

手紙を読んだ恋人は もう動かない猫の名に
アルファベット1つ 加えて庭に埋めてやった
聖なる騎士を埋めてやった





















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