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父の病気


 転移性脳腫瘍もあり、末期です。
 父がこの病気と分かったのは、平成11年11月。
肺に白い影が見えると健康診断で発見されたんです。
でも、実際はそれより2年前に発見されていたにもかかわらず、父は仕事と、建築の資格をとろうと日曜日は学校に通い勉強や試験をしていたので、ほとんど休みがない時期が続きました。
 自分にとって、やらなければならないことがたくさんあり、今の状況が一段落したら病院に行く予定でいたみたいです。
しかも、病欠で仕事に穴をあけると、戻ってくる場所がないということで、無理して休みをもらわなかったみたいです。
プライドが高い父なので、そんな思いをする事が耐えられなかったのでしょう。
でも、結局この病気が分かり、全部中途半端になってしまいました。
私は嫁に出たものなので、実家に帰るのは週末なので、帰ったとき父はだんだんやつれてきていたけど、勉強のしすぎか、仕事のしすぎだな、と思っていました。
 最高時、80キロまであった体重が目に見えてやせてくるのが分かったので、家族も、私も、一度医者に診てもらう様説得しましたが、病院に行けば入院させられるからとなかなか行ってもらうことができませんでした。
 父はもともと糖尿病でもあったし、タンは昔から、常にちり紙にとったりしていたので、癌とかそんな重い病気だとは疑いもしませんでした。
そんな父が自覚症状として、車を運転しているとき、目の前に大きな光が見えて運転するのが困難で、車を止めてしばらく落ち着くまで待っていたそうです。
そして、風邪をひいたように熱が出て、すごく疲れやすい体になって、起きるのがやっとという事がたびたびおきてきて、それで病院に再検査をしてもらいました。
その時はもう、転移もして手遅れ状態です。
あと、4ヶ月で定年退職というところで、父は入院してしましました。
私はおなかに子供がいたので、家族は体の事を考えて、教えてくれず、本当の事を知ったのは、しばらくたってからでした。
信じたくありませんでした。
父が癌なんて。
私の家族に限って癌になる人がいるなんて、あり得ない事だ!と思いました。
ショックでした。
子供どころではありませんでした。
子供が産まれるのが先か父が死ぬのが先か。
そんな状況でした。
あともって余命6ヶ月。
明日の事は分からない。
お医者さんが家族にそう言われたようです。
あんなにがんばっていた父がどうして?
間違いであってほしい。そう願いました。
でも現実は現実。
母に何度も、お前は母親なんだから、いつ何があっても、気持ちをしっかり持って、子供達を守りなさい。そう勇気づけられてきました。
あれから私の子供も2歳。父も2年がんばっています。
   平成14年2月

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