楽しい南の島

魅惑の5日目

マドンナの真の姿。の巻

いつもは買い物をしないマドンナと私にも、義理はある。
アラモアナに行くというシナ竹くんの車に便乗させてもらって、
今日はアラモアナでショッピング。

女2人だというのに、行くお店は色気の無い事甚だしい。

ホノルル・ブック・ショップで立ち読みの限りを尽くし、
フット・ロッカーで靴を数足づつお買い上げ、
鯉のいる池で写真を撮りまくり、少し休憩。
バナナ・リパブリックでTシャツを物色。

「ねえ、マドちゃん。お土産買ってないのはまずいんじゃない?」
「そやねぇ。義理買いに行こかぁ。」

義理とは取引先関係のことであり、
ちょっとしたものを探していた2人の目に飛び込んできたのは、
「ハレ・ククイ・マカイ・キャンドル」
ろうそく屋さん。

ろうそくがお土産~?
などと侮ってはいけません。

スッゴイ可愛いんだから。
ウサギや犬、猫。細かな彫刻が施された物もあって、芸術品のよう。
マドンナがマグネット付きの見た目本物そっくりのカナッペ数種を発見!
「ねえ、これええんとちゃう?」
「うん。これに決定! いくつ買う?」

ゴチャゴチャと相談して、義理はみーんなそれにした。
なかなか面白い。自分用にも買って店を出た。

そういえば、母が珊瑚のついた指輪が欲しいと言っていたんだっけ。
「普段するんだから、小さい赤珊瑚のついたのでいいわ。」
と言ってたなぁ。

赤珊瑚は高いんやで。ほんま。

付き合ってもらう事にして、宝飾店を探す。
気軽に入れるところじゃないと、ちょっとね。
2人の格好も格好だし・・・。

センターステージの直ぐ脇に良さそうなお店があったので入ってみた。
「いらっしゃいませ。」
お、日本語OKなのね。

そりゃそうだ、見るからに日系人のおば様だもの。

おば様はとても親切に対応して下さった。
「そう、お母様にプレゼントね。」
と言うが早いが、目の前には10個以上の指輪が!

なるべく控えめなデザインのものを選んでいると、
「お母様には地味過ぎるわよ。」
と、かなり派手なものを勧めて下さる。

「普段身に付けたいようなので…。」
「あら、じゃあこれなんかいかが?」

あら、センス抜群だわ!
小さめの赤珊瑚がマーキース型にこじんまりと18金のリングの真中で存在をアピールしている。
「それにします。」

マドンナは、私とおば様のやり取りを終始笑顔で見守っていた。

包装しながらおば様はマドンナの方をニコニコと見ながら、
「新婚さんですか?」

マドンナ固まる。
ゴイーーーーーーーーン。笑顔がひび割れた。

≪つづきも読もう≫

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: