Blue kiss

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バレンタインに便乗する

バレンタインに便乗する



我が家はどうしてこう
深夜に活動するんだろう・・・

昨日の晩は
23:00をまわってから
Saaが「チョコシフォンケーキ」を作りはじめ

Riiとわたしは
その横で
忙しく立ち働いているSaaを挟むように座り
冗談を飛ばしながら
缶チューハイを飲んで
ゲキを飛ばしていた。

Riiはずっとケータイのムービーを
ONにしたまま
製作現場を撮影。

例のごとく
その会話は次第にエスカレートして
狭い台所は、おっさんの居酒屋状態になった。

オーブンから洩れてくる
いかにも「お菓子」の香りを
楽しみながら
出来上がった
「チョコシフォンケーキ」を食べたのは
2時を回ってた。


ねむい。

疲れた。


わたしとRiiはごろんと横になる。


「作ってたのはあたしだから!」
Saaがフラフラしながらラッピングしている。

お疲れさま~~~!

ソレ、一つRyoちゃん用に頂戴ね。
便乗。

「はいはい。」
Saaは綺麗な四角い箱を
譲ってくれた。


たくさんの銀のカップに
ミニシフォンケーキが焼きあがった。


「だけど、明日が本番だから。」
Saaが言う。
「本番?なに、まだなんか作るの?」
「本命にはティラミスだってさ~~」
RiiがムービーをSaaに向けてニカーッと笑った。

「これ、お友達バージョン」

ふえ~~~。




そして
本日2日目。

バイトから帰宅して
PCを開け、ミクシィを更新して
バンド用の詞を書き直して・・・
Saaはなんかイラついているようだった。

0:00をまわってから
「ティラミス」製作開始。

Saaの機嫌が悪い。
Riiが小声で

「Saaちゃん、ご機嫌悪い?」
「・・・・・」
「Saa?」
「疲れてるだけだよ。」
なんか憮然とした返事。


居間のマットレスの上に
絡まって横になってるわたしのとなりで
Riiが背中に指文字を書きはじめた。

(バ・イ・ト・テ・ン・パ・ッ・テ・ミ・ス・ッ・タ・?)
「バイトテンパってミスった」

Riiが声を殺してきゃははは・・・と笑い
「正解!じゃ、次ね。」
わたしは読書をしているのだ。
Rii,うるさい。

(け・ん・か・し・た?・S・a・a?)
「けんかしたSaa?・・けんか?」
思わず顔を見合わせる。

わたしたちがあんまりうるさいので
「うるさいっつーの!!」と
Saaに怒鳴られた。

そのまま、Riiはうたた寝、
わたしはブログチェックをして
1時間・・・



「味見するのどっち?!」
台所から声が飛んできた。

はぁ~~~い!

わたしが返事する。
「おねーちゃん寝てる。」
Riiはすっかり寝入ってしまっている。
「じゃママにたべてもらう~」


Saaはスプーンにティラミスを乗っけて
やって来た。

「どお?」Saaが心配そうに聞いてきた。
「ん・・・?」
「ね、やっぱり・・・ココアが違うんだ・・・」
「でも、口当たりは良いし、美味しいけど?」

Saaは不満足な様子で
上着を着始めた。
「どこいくの?」

「コンビニに行って来る。純ココア買いにいく。」
「え~~!もう、2時回ってるのよ。よしなさい。」
「いや、行って来る。」
こだわるヤツをとめられる家族はウチにはいない・・・

そして
コンビニに目的のものはなく、
Saaは帰って来た。

「明日、作り直し。」

きっぱりというと、
Saaはさっさと寝仕度を始めた。
「おやすみ!ママ。」
Saaは2分で寝た。



幻のティラミス作りは
明日へつづく・・・


だけど
明日はキッチンをRiiが使うはず。
「まったりした美味しい『ブラウニ』を作る」って
確かいってたぞ。
この事態をRiiは知らずに
気持ちよく寝ている。

あぁ、午前3時。
わたしは明日
便乗「チョコシフォン」のほかに
銀座三越のデパチカで
買う予定の「特級チョコ」があるのさ。


もち、
Ryoちゃん用である。



手作り菓子の楽しいイベント。
RiiもSaaも
彼氏がいて
良かったね。


しかし

どうなる?
明日の
バレンタインバッティング。




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