食事から吸収できる鉄分には、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類あり、それぞれ特徴があります。
ヘム鉄・・・・・身体への吸収率がよく、血や筋肉になりやすい鉄分
非ヘム鉄・・・身体への吸収率が悪い鉄分
ヘム鉄は非ヘム鉄の約5~20倍吸収率がよく、鉄とたんぱく質が結合した鉄分で、
貧血予防にとても効果があります。
赤身の肉(特にレバー)やお魚で、一般的に動物性の食品に多く含まれています。
対して非ヘム鉄は、なかなか身体に吸収されにくい鉄分で、野菜や大豆などの
植物性食品があてはまります。
ほうれん草などは、それ自体にはレバーに含まれる鉄分と、同じくらいの含有量が
含まれていますが、吸収率が悪くレバーの8~10分の1です。
非ヘム鉄も吸収率を良くするにはそれはビタミンCを食事で、一緒に摂ると非ヘム鉄の
吸収率が高まるのでお肉と一緒に食べると単品で摂る時より2.4倍~3.5倍も、
鉄分の吸収率がアップするそうです。
ホウレンソウやパセリなどの緑黄色野菜は、鉄分もビタミンCも兼ね備えているので効率的です。
また、鉄製のフライパンや鍋を使う事によって、鉄鍋の鉄分が料理に溶け出してきますので、
貧血の予防にとても有効なので、鉄鍋で煮込んだ野菜鍋やすき焼きなどがいいですね。
1日に必要な量は
一般に女性の場合は、約3グラム、男性の場合は約4グラム、1グラム程度の差があり、
女性は男性より、毎日多めに鉄分を取る必要があります。
食材としては、女性の場合1日あたり、牛肉、レバーで60~90グラム、お魚で200グラム、
ほうれん草800グラムほどが必要な目安となっています。その他にシジミ、アサリ、かつおぶしなども
比較的鉄分の多い食材で、貧血の予防には効果的です。
鉄の吸収を妨げる食品がコーヒー・紅茶・緑茶に含まれる「タンニン」であり、玄米などに含まれる「フィチン酸」は
鉄の吸収を悪くするので一緒にとるのは避けたほうがいいですね。