ポンコツ兼業主婦の思いつくまま

●2005.9 2歳10カ月 石川・後編

◆2日目・輪島/珠洲


●ありがとうスマートなベッド、おいしかったわブレックファ~スト
朝、惰眠をむさぼるワタシとコゾウを置いて、ダンナ1人で 長町武家屋敷 へ観光。
武家屋敷
朝早かったにもかかわらず観光客はちらほらいたようです。みんな早起きだなぁ。ワタシは行ってないので感想かけず(笑)。
江戸時代の武士の住居跡地だそうです。

宿をチェックアウトして、表で記念撮影。いざ次の目的地・輪島に向けて出発です!
あ、そうそう、ここの朝食がすごくおいしくてボリュームたっぷり!でした。一品一品手作りだな、という感じで
パンも自家製じゃないかなぁ。個人的には白キクラゲとくこの実の入った薬膳っぽいコンソメスープがおいしかったです。
写真撮り忘れて残念!
カメリアイン雪椿
玄関は和風なんだけど、建物は洋館風。不思議な趣の宿でした。


●砂浜爆走!!というほどは走れません
ここからは一路、能登道路を海岸沿いに北上、北上。途中で「千里浜ドライブウェイ」へ寄り道。ここは砂浜なんだけど、車で走れるのです。イメージが沸きにくいと思うのですが、ようするに波打ち際ぎりぎりまで道路なんですよ。走るとなんだかタイヤが重い感じがしました。不思議な感触…。
千里浜ドライブウェイ
雨が降ってきて、さらに凄い海風!写真を撮ってそうそうに車内へ退散…


●輪島で妖怪トーク
この後は海岸沿いを離れて、半島の内陸をひたすら走る。ふたたび日本海側へ出て、輪島到着!
しかし目的の一つであった輪島の朝市は間一髪終わってました…むむぅ、砂浜ドライブで遊びすぎたか。気を取り直して昼食を取ることにする。輪島の「道の駅」で情報収集をして、能登の郷土料理を出すというお店に行ってみた。ここは席が個室使用になっていたのでコゾウ、存分にはしゃぎ倒す。ドライブ続きで鬱屈してたのかなぁ…。いろいろ見慣れぬ食べ物が出てきたんだけど(写真取り忘れ~もったいない!)、印象的だったのはいしる鍋と、あ~名前を忘れてしまった!見た目イカそうめんみたいなんだけど、おそらく寒天(か類するモノ)で黒蜜つけて食べる能登の祝い料理(らしい。仲居さんの説明による)。『いしる』はいわゆる魚醤です。しょっつるとかナンプラーとかニョクマムとかと同じたぐいのもの。いしる鍋はこれをだしで伸ばした鍋に魚介類を入れて食べるものです。特有の癖のある香りがしますが、おいしかった!でもワタシはナンプラーばりばりのタイ風サラダとかも好きなクチなので、好みが分かれそうな味ですね。イカそうめんもどきの方は、味は…想像通り。珍しさ第一といった感じ?


食後は歩いて近くにある 輪島工房長屋 へ。ここは輪島塗の木地づくりから、漆塗り、蒔絵や沈金の各工房が集まった複合施設で、それぞれの工房で見学したり職人さんとお話ししたりできます。ここは「いかにも観光地」というのを想像してのですが、意外に良かったです!漆塗りの工房と沈金の工房でお話しさせてもらいました。沈金の職人さんは実は妖怪マニアで(笑)、石燕の絵が飾ってあったトコから話が盛り上がり、沈金より妖怪の話をして帰ってきちゃった。。。漆塗り工房のおじさんはシャイな感じながらコゾウに「嫁入り道具に一式作ってあげようか?」などと言ってくれました。そんなスゴイ嫁入り道具、ワタシが欲しいから置いていってくれと頼みそう(笑)

実は輪島での密かな目的は「こぶりのシンプルな重箱が欲しい」だったんですが、工房長屋に併設の漆器店で「これは!」というのを見つけてしまったんですよ~。朱色の3段重ねで中が黒い塗りの、まさにイメージ通り…しかしお値段8万弱!!んんん~~~~…。予算は5万までなら…と思ってたんだけど、迷いに迷って、結局止めました…。観光用のお土産店だし、相場はもう少し安いかな?と思って。あとでいしるを買ったお店のおばさんに聞くと、「輪島のヒトなら贈られたり譲られたりで、みんなたいてい輪島塗の碗や重箱はもってる」らしい。うう~~ん、うらやましい!!帰ってから調べてみると、漆器でも輪島は美術工芸品の傾向が強く、自家用というよりは美しい蒔絵を施して贈答品にしたり、使うよりは飾る方向の漆器みたい(もちろん全てではないと思いますが)。ちなみにいしるは「鯖」「鰯」「鮭」と3種類あって、迷いに迷って(またか。これは800円だよ…)「鯖」買いました。帰ってからお吸い物とかに使いましたけど、野趣あふれる感じに仕上がっておいしいです♪


●忘れられない横山剣の歌声
その後は半島を海岸線に沿ってぐるりと廻る形でドライブ。
これが天気も良くて、景色がもう我を忘れるほど美しかった…!あまりにも海と山のコントラストが美しいので、運転していたワタシはハンドル切るのを忘れそうになりました。もうね、海に吸い込まれそうですよ。ゆっくり流れる景色と、車中で流れるクレイジーケンバンドのBGM(笑)、なんだか時間が止まったようでした。途中で 千枚田 を横目で見ながら、どんどん走ってこの日の宿・さか本へ向かいます。「18時頃までにはチェックインしてください」と予約時に言われていたけど、なんでかな?


●なるほど「隠れ宿」の濃い~夜
到着して納得!道が細すぎて日が暮れると分からない(だろう)…。細~い農道を「ここ?この道だよね??」と言いながら(カーナビも役に立たず。こんな細道を心配しながら入っていったのは能勢の デル・クック と志摩のオーベルジュ槇の木以来。どちらもめちゃめちゃ飯が旨かったのが奇遇だなぁ(笑))、数百メートル進むとどん詰まりに…ありました、 湯宿・さか本
この宿は「かなり変わってる」と前評判を聞いていたので、期待半分・不安半分だったのですが、ホントに変わってます。まず、場所が分からない(笑)。到着してみると、見た目はホントに田舎の古民家、前庭には鶏が放し飼いだし、家の横に小さな小川が流れていて(おそらく用水路)川の向こうは小さな畑。その横に錆びたブランコなんかもあったりして、コゾウは目の色変えてニワトリ追い回していました…。で、到着を告げると、若い女将さんがはいはいと出てきて、部屋まで案内してくれた、が食事の時間とお風呂の位置だけ説明してあとは、では、と退出。ほんとにほっておかれます。タオルも歯ブラシもないので持参してください、と前もって言われているし、部屋にテレビももちろんないし、古い民家の高い天井の部屋で(しかも二間続きのえらい広い部屋!)いろり端に座って、用意してあった加賀棒茶を自分で入れて、ほおぉ~~~と一息。ダンナはさっそく縁側に置いてある籐の椅子に座ってちょっとうとうと。コゾウは庭を走り回ってるし(しかも宿の子どもといつの間にか遊んでるし(笑))、時間が止まったような、ほぅとため息付いたら口から魂出ちゃうような、そんな不思議な空間でした。

さか本
あまりの別天地に、まるでタイムスリップしたよう。ぼぉ~~っと一日ここで過ごしてしまいたい…


夕方、湯屋の窓から竹林を眺めながら、ゆっくりお風呂に浸かる。
その後、いろりを囲んで夕食。宿泊客は自分たちも入れて全部で4組9名。「どこからですか?」の一言から徐々に盛り上がり、ずいぶん長い夕食になりました。定年退職後の熟年夫婦は姫路から、「この宿に泊まるのが目的で」と言った中年女性の二人組は福岡から、最後の一組は…もしや不倫旅行?!と部屋に帰ってからダンナと論議になった30代のカップル・東京から、それぞれ話し上手で楽しかったです♪(しかしこういう時、場を盛り上げるのは必ず関西人だよなぁ~、この時も姫路のご夫婦は絶妙のトークでドカンドカンと笑いをとっていました(笑))。そして夕食がこれまたおいしい!話の邪魔にならないようにうまく給仕してくれるんですけど、出るもの出るものすごくおいしくて、片っ端からコゾウに取られる…(泣)。おかげでワタシだけコゾウと競争して食べるハメに…。
お酒もいい感じに入り、適当な時間にお開きになる。こういう宿泊客との交流が苦手な人には向いてない宿だと思うけど、リピーターが多いというのも納得。『朝食は日本一おいしい』とリピーター客の東京不倫男性(←勝手に決めるな)の話に期待を膨らませながら、部屋に引き上げる。
広い広い部屋で、夜9時にもなるともう真っっ暗!テレビもないし、家族揃って早々に就寝。う~ん、健康的。「その部屋は床下が鶏小屋になってるから朝早くに鶏の声で起こされるよ」と教えられていたけど(これも他のお客さんから)、確かに朝はコケコケいう声が聞こえてきました。でも寝過ごしたよ…。


朝ご飯は確かに『日本一』かも…。豪華な食材を使っているわけでもないのに、ああ…おいしい…でした。
あ、ちなみにここの宿、食器はやはり漆器が多かった。お椀・汁碗・茶碗が入れ子になったのとか、美しくて機能的で、いいなぁと思いました。


●行きの愚は犯すまい
さぁ、今日は帰る日です。早いなぁー!!ここから大阪まではおそらく7時間近くかかります。覚悟して帰らねば…。
朝食後、すこしゆっくりしてから、しのつく雨の中をいざ出発。とりあえず金沢まで、だいたい3時間ぐらいかな。
金沢に着いたら昼食は寿司!また寿司?いえいえ、今度は回らないお寿司を心ゆくまで食べたいと…。お昼なら夜よりリーズナブルかな?と 金沢港・福寿司 へ。うひょーうまー!!
未練がなくなるまで食べ尽くし、次は行きの反省を生かしてダイソーへ。
ドライブに飽きたコゾウにさんざんごねられ、途中のサービスエリアでノートとボールペンを買ったものの、この小さなノートが500円もしちゃって「高い!」ともったいないやら悔しいやら。帰りは100均で下手な鉄砲も数うちゃ当たる方式だ!とばかりに、風船・シール・マーカーペン・振ると出てくるお菓子などを買い込み、後半戦に備えることにする。


いざいざ、と金沢出発、一路大阪へ…とコゾウは寝てしまった…。
い、いや、ぐずられるよりは全然よろしい、よろしいのだが…と釈然としないまま帰宅。
対ロングドライブ用兵器は、いまだ引き出しの中で次の闘いを待っておりまする~。
さぁ次はどこ行こうかな?!




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