前置胎盤とは？？

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妊娠記録　～佑編～　（前置胎盤とは？？）

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前置胎盤とは、胎盤の子宮腔内の付着部位の異常をさす疾患です。
すなわち前置胎盤とは、胎盤が子宮下部（子宮峡部あるいはその付近）に
付着し、発育成長後にやがて胎盤の一部あるいは全部が内子宮口に及ぶ
ものをいう。
産科領域で妊娠中期から後半期にかけて無痛性でしかも突発性の多量の
性器出血をきたし、時に出血性ショックに陥ることもある疾患である。
そのために母子の生命をも脅かしかねない場合もあり、救急処置を要する
疾患でもある。

全分娩の1/100～1/500程度の発生頻度である。
経産婦に多く、特に多産あるいは頻回にわたる子宮内操作（流産手術や
人工妊娠中絶）の既往があるとさらに高頻度になる。
その他に子宮内に病変がある場合（子宮筋腫、子宮奇形、
子宮内膜炎など）にもその発生は高頻度になるとされている。
また分類としては一部前置胎盤がもっとも高頻度であり、
全前置胎盤が最も少ない。

前置胎盤では必ず性器出血がみられます。
しかし、出血が最初に起こる妊娠週数は様々です。
妊娠の早い段階から出血が起こる症例もありますが、
妊娠後半期まで全く無症状で自覚症状の無い例もあります。
妊娠の早い段階から出血が起こってしまった患者さんの場合には、
長期間の入院が必要になる場合が多いです。
入院が長期になるということは妊婦さんにとっては大変なことですが、
妊娠が継続しているという点からみると好都合なことです。
一日無事に妊娠が継続されれば、それだけおなかの中の赤ちゃんは
喜んでいます。
母としてまだ見ぬおなかの中の赤ちゃんのために可能な限り努力すれば、
赤ちゃんもきっとそれに答えてくれると信じて下さい。
このように努力することによってより優しいお母さんになることができ、
さらに一人の女性として人間的に成長することが出来ます。
妊娠の早い段階から出血が起こる症例の場合には予後が不良の場合も
ありますが、希望をもって頑張ることが重要です。
出血が全くみられない患者さんの場合には、超音波画像でのみ異常は
認められますが、患者さんの立場からみると全く何の自覚症状もない
ことになります。従って、異常妊娠であることが理解しずらいのも当然
かもしれません。「いずれ出血が起こる」と説明しても、現実的に
理解し、想像することができない患者さんも時にみられます。
当然、帝王切開ではなく、経膣分娩を希望したりします。
しかし、いずれ必ず出血しますので、極少量の出血がみられた段階で
直ちに受け持ちの先生を受診して下さい。
自宅で経過をみているのは非常に危険です。
予想外の出血もあるため全て可能ではありませんが、
出血が多量になる前に対応するのが重要です。
逆に「いずれ出血が起こる」と告げられると、毎日が不安の連続になって
しまう妊婦さんもいらっしゃると思います。
医師が前置胎盤の診断をした場合に患者さんに「いずれ出血が起こる」
とお話しするのは、不安にさせるためではなく、患者さん自身が
妊娠状況を正確に把握することによってより安全な分娩を目指すためです。
詳しくは「東府中病院」へのリンク

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