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2005.06.01
海を飛ぶ夢
(4)
テーマ:
映画館で観た映画(9024)
カテゴリ:
カテゴリ未分類
1日映画デーに気になっていた映画を見てきました。
ひたひたと寄せる波のように、
見た後なんども寄せては返す、静かな映画です。
原題がとてもしっくりきます。
「 THE SEA INSIDE 」
監督 アレハンドロ・アメナーバル
主演 ハビエル・バルデム
べレン・ルエダ ほか
アカデミー賞 外国語映画賞受賞
25歳の時の事故で、首から下が四肢麻痺となり、
30年間ベッドで介護されながら過ごすこととなってしまったラモン。
彼が望む「 尊厳死 」 をめぐっての話ですが、非常に重たいテーマながら
詩と音楽とウイットを愛した彼らしい詩的な画面。
家族愛であり、せつないラブストーリー。
スペイン、ガリシア地方に実在した人物の手記を基にしたもの。
原作、必ず読んでみようと思っています。
ガリシア人はケルト民族の末裔なのだそうで、
映画もケルトのバクパイプの音色に彩られています。
ケルト音楽に感じる、
内に秘めたものの激しさをスタティック ( 静的 ) に表現する趣向は、
家族の描き方など、
普通の人々を淡々と描き続けた小津作品を思わせます。
***
主役のラモン演じるハビエル・バルデムは、36歳の俳優。
25歳から55歳までのラモンを一人でやってのけて、
特殊メイクということなど全く感じられない自然さは驚異的。
どう見ても50代の俳優がやっているとしか思えません。
そして、寝たきりの役ですから、ほとんどが首から上だけの演技なわけですが、
彼の詩的な感性と、その豊かな表情に包まれた愛くるしい瞳はとても魅力的で、
四肢麻痺の彼が多くの女性を虜にした、という事実を納得させるに十分でした。
彼を愛することになんら障害はない、と確信できるほど、
彼は魅惑的な愛すべき人物だと思えます。
でも、彼にとっては、
「 その距離は無限だ。
君に触れようと手を伸ばしたくても 永遠に近づけない。 」
不治の病を持つ弁護士であり、彼と惹かれあう女性、
フリア役のベレン・ルエグ、 美しい。
彼女の雰囲気、とても好きです ...。
「 THE SEA INSIDE 」公式HP英語サイト
同一俳優による、若きラモンと、特殊メイク後の55歳のラモン。
***
安楽死、尊厳死の問題については、
軽々しく賛否を言うべきではない、と思っています。
同じ寝たきりであっても、ひとりひとりの状況も心情もまちまちであり、
倫理観だけで議論できるものではない気がします。
肉親の最期を思い出してみても、
どんな状態になろうとも生きていてだけは欲しい、と家族は願うものだし、
最期の最期まで、その死を受け入れられないものだけれど、
一方で、もしこのままの状態で生きながらえたのなら、
本人にとってはどれほどの苦しみか、と思ったことが蘇ります。
彼の良き理解者、尊厳死協会のジェネの出産、
生まれ来る生命が、死のテーマとの対比を見せています。
***
「 君は挫折感に満ちた女だ。」
こうラモンに言われてしまうバツイチ子持ち女・ジェネをはじめ、
この映画に出てくる人々はみな、
人生のどこかで翼をもぎ取られた人たちばかり。
25歳で首の骨を折って寝たきりになったラモンほどではないにしろ。
アメリカ好みのサクセス・ストーリーとは対をなすものでしょう。
ですから、決して挫折感を許せない、
人生は明るく威厳に満ちていなければならない、と考える人たちにとっては、
不快感があるかもしれない。
ラモンの決断も。
弁護士というステイタスな職業にありながら
不治の病に脳が壊されてゆくフレア。
ラモンへの愛も ...。
弟ラモンの介護のため、仕事と生活を変えざるを得なかった兄ホセ。
彼のラモンへの思いはあまりにまっとうです。
ラモンの介護に身を費やし、
必要以上に年を取ってしまった母のような兄嫁マヌエラ。
マヌエラが唯一大声を挙げて抗議するシーン、
ラモンに別れを告げるシーンなど、
介護世代にとっては、彼女への共感は一番大きいかもしれない。
窓から飛翔して、自由に大空を羽ばたき、海の上を飛ぶ夢。
それはけっしてラモンだけのものではなくって ...。
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Last updated 2005.06.03 20:07:11
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Re:海を飛ぶ夢(06/01)
eggdajo02
さん
いやいやほんとに^^;見事に55歳ですね。
なかなか考えさせられるところの多そうな映画ですね。
今日はわたしの住む街の映画館ではレディースデイでした。
で、、、「Shall we dance?」見て来ちゃった。。(^^ゞ
次元が違いますね。。^^; (2005.06.03 22:42:06)
返事を書く
Re:海を飛ぶ夢(06/01)
蘇芳色
さん
この映画、少し前にNHK「おはようほっとモーニング」で紹介していました。
面白そう、というと不謹慎なようですが、興味を惹かれました。
じっくり考えながら見たい映画ですね。 (2005.06.03 23:23:30)
返事を書く
eggdajoさん こんばんは
きゆら*
さん
>見事に55歳ですね。
ほんとに不自然だと思えるところがどこにもなくってマジックみたい~
>「Shall we dance?」見て来ちゃった。。(^^ゞ
リチャード・ギア おちゃめでかっこいいですよね。
単純なラブ・ストーリーだったけれど オータム・イン・ニューヨークの彼もすてきでした。
シャル・ウィは日本版っていうか原版 傑作でしたよね(笑
感想たのしみにしてますね♪
>次元が違いますね。。^^;
これね テーマは重たいけれど ラブ・ストーリーかも^^
(2005.06.04 17:03:30)
返事を書く
蘇芳色さん こんばんは
きゆら*
さん
私としてはぜひおすすめです。
>じっくり考えながら見たい映画ですね。
尊厳死の問題は単純ではないですよね。
そう簡単にシロクロつけられるものでもなくって。
私はこの実在したラモンに興味惹かれていて原作読もうと思ってます。
四肢麻痺で首から上しか動かせなかったのに 多くの女性が彼を愛してハーレム状態だったとか。
(2005.06.04 17:07:49)
返事を書く
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