ダンジョ逆転?

主夫?恋人?

 次の恋人。
この後もこの人のような男性には出会うことはないだろう。

 出会ったのはその人が転校してきてから。
至って普通に。ごくありきたりに。

 好きなものも正反対で。食べ物も好みも。
一瞬性格あわないんじゃないかな?と思う反面
ある一つのことだけ、今までも話をしていたんじゃないか!
というぐらい、心が通じ合った。

 相手を知るうちお互い惹かれ、一緒にいるようになった。

 ある日彼の家に遊びに行った。
不意に寝込んでしまったワタシに彼が優しく起こす。

 「ご飯出来たよ。」

 テーブルの上には本格的なイタリア料理。

 何者?!

 次の回も次の回も、遊びに行くたびに出てくる本格料理。

 「僕、家で料理作りながら人が帰ってくるのを待つのが好きなんだ」

 そういう彼は母子家庭で。

 ワタシが仕事して帰ったら、
彼が待っていておいしいご飯があって
そんな生活もいいかもなぁ~なんて
考えならが過ごしたこともあったっけ。

でもね、ワタシは前と一緒で
一緒に並んで歩いていきたかったのに
どこかで相手が私の気持ちを追い抜いてしまう。

   ただの我が侭かもしれないけど
並んで手をつないで一緒の歩幅で歩いていきたかったのに。

 走って追い抜かれちゃった。

 そんな彼は少し変わり者で。
 別れた後はもっと変わっていったね。

 いつかどこかで、あのイタリア料理を味わえたらな。
 おいしい料理、どこかで振る舞っているのかな?

 消息不明のあなたへ。
あなたの声と映像今でもずっと大切に持ち続けているよ。
17の頃のままで。


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