後半戦~朝→帰路

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 温泉にも入り、化粧もし、着替えもばっちりとして、部屋に戻ろうとしたとき、後ろから女友達Aが駆け寄ってきた。

 どこで待っていたのかは分からないけど、様子を見に来ていたらしい。ならば声の一つでもかければいいのに。ジュース片手にワタシの三歩後ろを歩いている。

 どうしたいのか分からないワタシは、また苛ついて。

 部屋に戻ると、みんなも気を遣っている。
「これからラーメン食べに向かおうと思うんだけど、行く?」
「ワタシが行かないって言ったら、交通手段どうするの?」
そんな嫌みなんか言っている自分が少しイヤだったけど。

 少し時間経てば、気も紛れるし。普通になり帰りの観光コースへ。もちろんラーメン食べに。

 車の運転は必ず一回は運転するというのがノルマ。
昨日の酒盛り二人組にも運転をさせる。

 …それが大間違い。……気持ち悪い…。

 車酔いの人続出。

 結局は、睡眠不足によるモノなのだけども。
トナリに座る二人が車酔いで具合悪いと言っていて雰囲気が悪いので、つまらなくなりワタシはちゃっかり酒盛りに参加。

 年輩三人で飲みまくり。はしゃぎまくり。テンション高。

 ラーメンを食べ、観光コースを回り、途中寝て、戻ってきた。

 一番最初に着いたのは相方くんの家。
その前に女友達Aが泣いている。 

「?????」

 ワタシは旅の費用の会計にてんてこ舞い。
確かに別れの時は迫っているけども。涙を流す余裕はなくて。
そして、ワタシはこれが一生の別れだなんて思っていないし。

 でも、あっけない別れも寂しいと言うことで、再度みんなでご飯を食べに行くことに。

 相方くんは自分の車を出して追走してくれるとのこと。
ワタシが疲れているのを察して、遠い組を送ってくれるとのこと。泣ける。

 みんなでご飯を食べ、ぼちぼち別れが近づきながらも荷物を取りにちょうど中間地点の場所に行くことに。

 相方くんが車に一人なので、Yが「りお、あいつの車に乗ったら?」と。何も考えずに、そうね、と乗り込むワタシ。

 二台で連なって発進したのもつかの間。
一気に暴走運転になる前の車。負けじと追う相方くんカー。

 でもね、行き着く先は一緒だから。
そう思い車を走らせる。最後の別れをどう迎えるか考えながら。






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