* | * | * |
* | * | * |
* | * | 中間地点の場所に着き、辺りを見渡す。 まだ車が見当たらない。駐車場の方かも。 見に行ってみる。こっちにも居ない。 もう少し待ってみよう。 ……来ないのはおかしいぞ。 電話をしてみる。まずはY。…出ない。女友達A。…出ない。T。出ない。N。…出ない。男前A。…留守電。 おかしい。全員が電話に出ないなんておかしい。 メールをしてみる。…ノーリア。 おかしい。おかしい。おかしい。 ……はめられたかも。 頭の中はそうよぎる。 でも、事故かもしれない。何かに巻き込まれたのかもしれない。 そう言う思いも捨てきれない。 借りてきた車だし、少し目を離したすきにみんなが巻き込まれるような事故にあったんだったらどうしよう。 とりあえず、相方くんが唯一留守電になる男前Aの電話の留守電に吹き込む。 「みんな電話に出ないってどうしたんですか?状況が全く把握できなくて困ってるんですけど!何とか連絡ください!!」 少し怒り気味に、でも心配気に。 その時点でワタシはみんなに裏切られ、はめられたと言う線がはずせなくて悔しくて悲しくて泣いていた。ボロボロだった。 少し経って相方くんの電話にメールが入った。 その中でも一番関わりの薄いNからのメールだった。 「最後の時間を二人で過ごしてきてください。2時間ほどぷらぷらしてます。車はコチラで返します。りおには内緒にしてください」 との文章だった。 ワタシたち二人は怒り狂った。 この仲間達はワタシと相方くんの関係は知らない。 ワタシが相方くんに好意があることは知っているけども、それ以上の関係があることは知らない。 隠していたワタシ達も悪いのだけども、関係を公表すると、今までの楽しかったこの仲間という輪が崩れてしまう怖さがあって。だから、このままで居よう、はっきり形にしていないと言う感じで隠していた。 それがこういう問題を起こしたのかもしれないけども、やり方が気にくわなかった。 皆で示し合わせ電話も無視して、状況説明もなく二人きりにされたところで、いい気分で時間を過ごせるわけもない。そして、人の色恋に他人が口を出す必要は無いはずだ。どうするかは本人次第なのだから。 相方くんとの状況を聞かれ、最後にならないように自分で納得する表現をするから見守っておいてくれ、と言う形でYに伝えていた。それも昨日。 なのに、こんなやり方。違うんじゃないかって。 裏切られた気がしてならなかった。正直、見損なった。 そして、この人達と積み重ねてきたモノが崩されたような気がした。 友達を続けていく自信もなくなった。 そう言う内容のメールを5人全員に同時に送信した。 相方くんの車の中での取り乱した様は、正直自分でも怖いと思う。 人にキレたり、裏切られたときの人の豹変ぶりってすごいわ。 同じ気持ちで同じように怒りの思いがあるのに、相方くんはワタシをなだめ、そして落ち着かせてくれた。 少しずつ冷静を取り戻し、どうにか彼ら5人と話し合いの場を持ちたいと思いリアクションを待っていた。 その間2時間ほど。時間が過ぎるのが早かった。 車を取りに行くとの条件を付けてみんなと一度合流することに。 |