Future is mine

Future is mine

第一章~「プロジェクトA」開始。


「この手書きの練習問題をエクセルで作ってください。」
その数55枚・・浅野は言葉を失った。
しかし、それ以外にやることもない。
浅野は紙の束を抱え、再び友人のノートパソコンに向き合うのであった。

手渡された練習問題は、3年前、この学校の入学前の講習で浅野自身も解いたものだった。
今となっては間違いようもない簡単な問題である。
それを必死に解いていた3年前の自分を思い浮かべると、自然と微笑んでしまうのであった。

1級対策の解説をする声が響く教室で、浅野は作業に取り掛かった。
問題文を打ち込み、解答欄を線で囲み、時にはセルの大きさに困りつつ・・
浅野はノートパソコンに向き合い続けるのだった。

・・・そして、その浅野の姿がたくさんの友人の心を打ち、この課題はいつしか「プロジェクトA」と呼ばれるようになる。

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: