*nini*nana*

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ウエストチェスター~高校時代その3~

高校が始まって2週間くらい経ったある日、私が廊下を歩いていると、いつの間にかGabeが私の前を、いつもの様にお尻をぶんぶん振りながら歩いていた。
"Come on man! Picnic! Picnic! Come on!"
んもぉ~っ!わかるでしょっ!と、いう顔で私の方を振り返りながら、どんどん歩いていってしまう。

おーいっっ!どこに行くんじゃ~。あんたクラス行くんじゃないの~っ!
と、私は言いたいのだけど、言葉が出てこないので、ボーゼンとGabeが歩いていくのを眺めていた。

クラスに着くと、Gabeがいなかった。
あれっ?トイレに行ったのかと思ったら、ここにもいないや。
おかしいな~。

ESLのクラスにはいろんな学年の子が集まっているから気がつかなかったのだけれど、他のクラスでは明らかにいつもよりも人が少ない。

何かおかしいな~。おかしいな~。と、思いながら1日過ごして、最後のクラスが終わった時、頭が良すぎて、私よりも1学年上のクラスばかり取っていた (けれど、同じ学年のはずの) 日本人の子が、「何やってるの? 今日10年生はピクニックの日だったんだよ。行かなかったの?」と、聞いてきた。

えっっ!ピクニック???
学期末には、学年ごとに一日ピクニックにいくらしい。
(私にとっては始まりの学校も、もうすぐ卒業式 + 夏休みだったので。)
ショックすぎて、手がぶるぶる震えてるかんじのまま、そ...それでピクニックって何するの? と聞くと、えーっ。バーベキューして~、1日遊んで~...。

そうか。
Gabeは少ないボキャブラリーと、お尻ぶんぶんで、私のことを呼んでくれていたんだ。
ついておいでっ!って意味だったのか。がーん...がーん...。

ショック過ぎて、その子がいなくなってから、自分のロッカーに頭を入れて、そのまま泣いていた。

どうしよう。
Gabeにも悪いことしちゃった。

と、たぶん長い間、頭をロッカーにつっこんだ姿勢のまま泣いていたら、誰かが私の肩を「ちょんちょん」と、叩いてきた。

"I just wanted to know if you would like to read questions on the textbook so it would help you to improve your speaking..."
「数学の教科書の問題をクラスのみんなに読んであげるっていうのはどうかしら? そうしたら、話す勉強にもなるし...」と、私の数学の先生が、私に話しかけようとしていた...が、私の顔が涙でぐちょぐちょになっているのに突然気がついて「わっ!!」と、びっくりした。

"What’s wrong! I’m not forcing you to read the book! If you really don’t want to do that, that’s OK. I just wanted to suggest you because I thought that might help you..." 先生も大慌てで、そんなっ!読みたくないのならいいのよっ!ただちょっとsuggestしたのよっ!と、突然前言撤回!

私も一生懸命「違うよ~。先生が私の事を考えてくれてるのはわかってるよ~。Picnic の事なんだよ。Picnic! Picnic!」と、言うと、へっ?ピクニック?と、どうやら違うことで泣いているらしい。というのをやっとわかってくれた。

そこをちょうど、もう一人の頭の良すぎる日本人の女の子が通りかかった。(この子はその後日本に帰国して東大に入った...。)
先生も必死でその子を止めて、お願いだから、なんで木綿が泣いているのか事情を通訳してくれ~!と、その子に頼んだ。

うっうっ。と、泣き続ける私と先生と彼女で、やっとコミュニケーションが成り立った。
は~ん、は~ん。と、先生もやっと納得。
それで木綿は悲しかったのね。と言って、私をぎゅうっと、抱きしめてくれた。

それから先生が、みんなでBaskin Robbins (日本のサーティーワンアイスクリームショップ) に行きましょ!と、突然言い出した。
えっ!とびっくりする私と、ニコニコしている頭のいい彼女を乗せて、先生の車でRyeの商店街にあるBaskin Robbins に行った。

木綿はピクニックに行けなかったのだから、スペシャルなものを頼まないとダメよ。と言って、私はJamaica Almond Fudge のワッフルコーン (上にはホイップクリームが...おいし!) を頼んだ。
これでもう悲しくなるのはやめてね。と、言われる。

あー。幸せだ~。
私もニコニコ。
その東大に入った頭のいい女の子も、「私も最初の頃はよく泣いてたの覚えてるよ。」と、言ってくれたりして、私はやっと気分が休まった。

そしてまた先生の車に乗って、学校に戻ってくると、ちょうどピクニックに行って来た子達が戻ってくるところだった。

Gabeが、ぶすっ。とした顔 (怖い~) で歩いているのが見えて、また気分が暗~くなってしまった。

あー。Gabeに何て言えばいいんだ...。



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