Momo & Anchoby

Anchoby's Story

　ある雨の朝、車と人に驚いてパニックになっている真っ白い仔猫と遭遇しました。なんとか道路の方へ行かないでくれと思いながらついて行きましたが、また人に驚いて道路に飛び出してしまいました！急いで駆けつけると、既に車に跳ねられて出血をし、苦しそうにしていました。私もパニックになり、その子を助けようと道路に飛び出そうになりましたが、動かなくなってしまいました・・・。私はその場で泣いてしまい、どうしてよいかわからなく、かっちゃんに電話しました。現場と動物病院とは目と鼻の先だったのですが、既に動かない仔猫は助かるわけもなく・・・。私はしばらく体の振るえが止まりませんでした。そのまま仕事へ行ってもなにも手につかず、その子のことが頭から離れませんでした。
かっちゃんは私からの電話を受けたときにはまだ家に居たので、すぐに見に行ったら、保健所が片付けに来ていたので、その子をどうするのか聞いてみると、ただ捨てるのではなく、ちゃんと葬ってくれると言っていたそうです。そのことを聞いて少し救われたような気がします。
私の住んでいる地域では、動物愛護が強く野良猫をむやみに保健所で殺してはいけないんです。同時に『地域ネコを守る会』というものがあり、野良猫に避妊手術をし、これ以上増やさないようにして地域の人たちで毎日交代でエサをあげるんです。野生で生きている動物に避妊をするのはちょっとどうかと思いますが、動物が好きな人ばかりではないのでしょうがないのかなぁ・・・。
・・・事故の数日後、亡くなった白猫ちゃんとそっくりの仔猫と遭遇しました。違うのは、体は真っ白ですが、頭のてっぺんだけキジトラ模様の男の子です。その子の兄弟です！彼がチョビーくん(=・ω・=)キジトラのママと一緒にいて、こちらを警戒していました。そのキジトラのママはももちゃんのママでもあったのです！
ももちゃんと血が繋がったこの子と、いつか仲良くなりたいなぁと思い、餌付けをするようになりました。毎日私が帰ってくるとついてきてエサをおねだりするんです。ママがエサを食べていると、チョビーもいつの間にか寄ってきます。近づくこともできないくらい警戒心の強かったママも努力の甲斐があって、間近にくるようになりました。ママと一緒ですくすくと育っていると安心していましたが、ある朝のこと、いつものようにチョビーに会い近づくと、立っているのもやっとというくらいやせ細って、寒そうに道路で丸くなっていました。それから夜はいつものようにママとエサを食べたあと、一人でいることが多くなりました。かっちゃんが車で帰ってくる頃、通り道のど真ん中で丸くなって寝ていて、車が近づいてきてもどきません。白い体だからまだ目立つものの、小さいのでうっかりしたらひいてしまいます！そんなことが続いたので心配になり、夜中そっと外へ出ると、うちの車の車体とタイヤの隙間に入り込んで寝ていたのです！ママの言いつけか、知恵を振り絞ってか、暖かいところを探して一晩過ごそうと思っていたのでしょう・・・。その健気さに心うたれて、昼間はムリでも夜だけママと離れてからうちでお泊りさせようと決めました！用意した寝床にすんなり入り、スヤスヤ寝てくれました(=-ω-=)ZZzzz
朝は仕事に出かける私たちと一緒に外に出すと、ママと合流して昼間は一緒に過ごしているようです。そんな習慣がつき、よっぽど家の中が暖かくて居心地がよかったのか、外で怖い思いをしたのかわかりませんが、朝外に出たがらなくなりました。
外は私たちが想像を絶する厳しい環境で、病気にもなりかねないので、いろいろ相談して完全家猫で飼うことにしました！ももちゃんのこともあるので、少しでも疑いがあれば病院へ連れて行き、健康に育てようと肝に銘じました！
案の定、おしりから寄生虫が出てきたので、すぐ病院へ連れていき、検便、血液検査など徹底的に診てもらいました。耳や肉球の周りは外ダニによって脱毛しており、しっぽはもっと小さい頃になんらかの事故で脱臼してしまったようで、すでに堅くなっており治りません。でも神経が通っているので切断しなくてもいいそうです。目は常に瞬膜が露出していました。これは十分な栄養が取れずにひっぱりあっている目の神経が緩んでしまっているそうです。
とにかくあちこち傷だらけのチョビーでしたが、通院するようになって１ヶ月程で寄生虫も居なくなり、体毛もきれいに生えてきました！幸い大食漢なのでみるみるうちに大きくなり、毛並みも見違えるようにきれいに艶がでてきました。
ワクチンも２回目を終え、今は風邪もひかないですくすく育っています。ももちゃんと亡くなった白猫ちゃんの分までチョビーには健康に元気に育ってもらわないと！！甘えん坊でやんちゃ坊主だけど、かわいくてしょうがない！！！

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