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ももか日記
桃香奇跡の復活記録
諦めた中、奇跡の復活を遂げるまでを記したいと思います。
それは本当に突然でした。
2004年12月になったばかりのある日、いつものように元気に夕飯を食べ、
桃香をゲージに入れ、私は眠りにつきました。
その頃は既に、軽い痴呆があったのか、夜鳴きやおもらし等で夜中にちょくちょく
起こされる日々だったのですが、その当日もそれ以外には特に変わった様子も
ありませんでした。
いつものように夜中に「ワンワンワン」と鳴きやまず、なだめにいきました。
おもらしをしていなかったのでオシッコかな?と思い、
抱いて外に連れて行ったのですがいつもならクルクルと回って
オシッコをする場所を探すのですが、その日は立ったまま「ウッ」と言って
食べたものを吐いてしまったのです。
どうしたんだろう。と思って部屋に連れかえって様子を見ていたら
また吐きました。吐くと言うのは人間でもとっても苦しい事です。
桃香も一気にグッタリしてしまい、私はビックリしました。
でも朝を待つしかなく、その日はずっと様子をそばで見ていました。
それから朝までは吐く事もなく私がずっとそばにいた事に安心したのか
スヤスヤ眠ってくれました。
朝になり、桃香が吐いた事を親に告げ病院に連れて行ってくれるよう頼みました。
病院は自宅から車でないと行けないので私1人ではどうにもならなかったからです。
しかしその日は平日。私も親も会社に行かねばなりませんでした。
「食べ過ぎじゃない?」と楽観している親を私は
絶対に病院に連れて行く!と説得し、
父親が会社を途中で抜けて連れて行ってくれると言う事で
渋々納得し私は会社へ行きました。
本当は私も着いて行きたかったのですが、父親に任せる事にしました。
昼休みに携帯に留守電が入っていました。母からでした。
「急いでパパに電話して」その一言だけ…
私は一気に青ざめ父に電話をしました。
そこで信じられない言葉を聞いたのです。
「検査の結果、肝臓が相当悪くなっていて尋常の数値ではないんだって。
このまま入院させて点滴するっていうから、病院においてきた。
肝臓がもう機能してないから、命の危険がそこまで迫ってきてるって
ことらしい。病院の先生がユウから電話が欲しいと言ってるから
電話しなさい」と…
頭の中が真っ白になり、でもどうにか病院に電話し状況を教えてもらいました。
大体は父の電話の通りでした。
ただ桃香は以前から神経質なところがあり、入院が却ってストレスになり
病状を悪化させる恐れもあることから病院の先生とも相談した結果
入院はさせず、朝連れて行き夜迎えに行くといった方法で治療していくことに
しました。本来なら24時間点滴を1週間続けなくてはいけないくらい重症だった
ようですが、それを半日点滴になるのですから多少のリスクは覚悟の上でした。
その日の夜迎えにいくとグッタリしていて疲れきった様子でした。
検査に点滴、小さなゲージに入れられ相当、叫んでいたようです。
家に連れて帰ってきて立たせようとしても腰が抜けたようにコテンと転がって
しまいました。
たった1日なのに一気に弱っちゃった…そんな印象を受けました。
それでもご飯をあげるとパクパクちゃんと食べてくれホッと一安心でした。
きっと治る!その日の私はそう確信していました。
その翌日の朝はまたちゃんと立ちあがって自分の足でトコトコ歩いてくれました。
あぁ良かった。心の底からそう思いました。
そしてまた病院に桃香を預け、私は会社に行き、夜に桃香を迎えに行きました。
病院に入った途端、異変に気づきました。
奥の方で桃香らしき犬の悲鳴が聞こえるんです。
いつもの鳴き声とは明らかに何かが違う…私は不安になりました。
そして病院の先生に抱きかかえられて出てきた桃香は朝とは違いグッタリしきって
いました。
私が抱き車に乗りこもうとした途端、全身を突っ張るようにのけぞり奇声を
あげました。「キー!!」今まで聞いた事のない声でした。
帰りの車中もずっと「キー!ギャー!」とのけぞりながら叫んでいました。
何が起こってしまったんだろう?不安で胸が押しつぶされそうになりました。
家に着き、布団に寝かせると今度はまるで魂が抜けたかのように
パタっと黙り、目は遠く一点を見つめたきり微動だにしなくなりました。
このまま眠るかな?としばらく様子を見てると急にバタバタ暴れだし、
また奇声をあげのけぞり始めました。
前日は病院から帰ってきたら食べてくれたご飯もその日は一切見向きもせず
とにかく目を見開き、口は横に裂けたように開ききって暴れ叫び続けました。
病院に電話し院長先生にその様子を伝えると、あそこまで肝臓の数値が
悪くなっているので危険な状態なのは確かです。と教えて下さいました。
色々質問する私に、とても丁寧に説明してくださり私も桃香の病状の
危険性を再認識しました。
「桃ちゃんどこか痛いの?苦しいの?どうしたらいいの?教えて!」
その夜も私はゲージ内で桃香の様子を見ることにしました。
その夜はまさに地獄絵図のようでした。
桃香は見た事もないようなすごい形相でのたうちまわり、奇声をあげ続けました。
そして、「グゥ」という声と共に大量の茶色い水を吐きました。私も桃香も
ビショビショになってしまうほどの量でした。
吐いた後は力尽きたように倒れこみしばらくは放心状態なのですが
すぐにまた悲鳴のような声をあげバタバタ暴れまわりました。
こんなにも苦しんでいる…ホントにもうダメなのかもしれない。
苦しむ桃香をギュっと抱きしめ涙がとまりませんでした。
それでも私の腕の中から逃れようと全身の力を込めてのけぞり、
手足をばたつかせていました。
そしてまた大量の茶色い水を吐きました。
今度はそれと共にものすごい濃いオレンジ色のオシッコを数滴して
またバッタリ倒れこんでしまいました。
でもまたすぐ暴れだし、抱え込もうとした私の指をカブ!と噛みました。
もう理性は全くなくなっていたので噛んだまま離そうとせず、そればかりか
奇声をあげながらギリギリ力を入れてきて私の指から血が滴ってきました。
どうにか指を口から引き抜いた時は爪は割れ、肉もえぐれてしまってる状態でした。
でも私はそんな事より、目の前でこんなにも苦しんでいる桃香に何もして
あげられない自分と、すぐそこまで迫ってるであろう別れが悲しくて苦しくて
涙が止まらずひたすら桃香の横で泣き続けるだけでした。
桃香の様子を見る限り、命の終わりはすぐそこまで来ているように感じました。
もう、ダメなんだ。今度こそお別れなんだ。
私はそう思いました。
だったら私のそばで、腕の中で逝かせてあげたい。
淋しい思いだけは絶対にさせない。
それに…桃香をこれ以上、苦しめたくない。
私はそう思い、もう病院に預け点滴させるのは辞めよう。
と心に誓いました。
それで命が縮まったとしてもこんなに苦しむよりは絶対にいいはずだ。
この2日間病院で不安に駆られながら点滴をされて
「ここはどこ?お家がいいよぉ。助けてよぉ」
って桃香は思っていたに違いないんです。
私もわかっていたんです。病院に預けるのは桃香が最も嫌うことだって。
不安にさせることだって。
でも、助かるなら、治るなら、元気になるならって思って病院に預ける事を
決めました。でもそれが裏目に出てしまった。きっと点滴の治療の効果よりも
極度のストレスが桃香の病状を一気に悪化させてしまったのだと思います。
病院の先生方はとっても親切でいつも優しく桃香に話し掛けてくれます。
病院が、先生方が悪いのでは決してありません。
桃香は家じゃなきゃダメだったんです。
それなのに私は桃香を病院に預けた…
結果、こんなにも桃香を苦しめる事になってしまった…
自分が許せなくて桃香にどんなに謝っても謝りきれないほどでした。
ある種の覚悟を決め、私は離れて住んでいる姉にメールを打ちました。
「桃ちゃんもう頑張れないと思う。今度はもうダメだ。」と…。
長かった夜が明けようやく朝になった時、私の顔は泣きすぎでパンパンでした。
そして両親に告げました。
「もう、病院に預けない。桃ちゃん多分もう死ぬよ。昨夜一晩中苦しんだ」
それだけいうのが精一杯でした。
もう涙で声になりませんでした。
その時も桃香はのけぞって叫んでいたので両親も一目で納得出来たようです。
もともと桃香に対する判断は全て私にゆだねられていたので
私が決めたことならと、思ったようです。
それでも苦しむ桃香を何とかしたくて、少しでも楽になる方法があるならと
最後の希望をこめて病院に一応連れて行く事にしました。
家を出ようとした時また玄関で大量の茶色い水を吐きそのまま力尽きたように
玄関に倒れてしまいました。その姿を見て母は言いました。
「なんの方法もなくて今みたいに苦しむようなら、もう楽にしてあげるのも愛情なんだよ。」と…
『安楽死!?』私の頭にその言葉がパン!と浮かんできました。
絶対にそれだけは出来ない!そう思いました。
でも、何も答えず、黙って家を後にしました。
↑
<玄関前で吐いた時の写真>
その日は病院の休診日だったにもかかわらず院長先生は診て下さいました。
泣かずにいる自信がなく、きっときちんと説明できないと思っていたので
昨夜の状況をことこまかにメモにしてそれを院長先生に渡しました。
そのメモの最後には、もう治療はしなくていいので
今の苦しみをとってあげられる方法を教えてください。
それで命が縮んでしまったとしても仕方ないと思っています。
これ以上苦しめたくありませんと書き添えました。
先生は真剣にそれを読んで下さりそして桃香を診察してくれました。
そして、診断結果はこうでした。
もう、体中に毒素が回ってしまっている。
心臓から血液を送り出す力も弱くなっていて、
そのせいで舌が白くなっている。
苦しくてたまらないはず・・・と。
楽にしてあげられる方法は、薬で眠らせるしかないと言われました。
ただし、これだけ弱っているのでそのまま戻ってこない可能性が高いと…
安楽死…?ってことになっちゃうの?
眠らせる?安楽死?私の頭は混乱していました。
とりあえず、その場では待ってもらい、一度連れて帰ってそれでも苦しみ
続けるようでしたら明日また連れてくるのでお願いします。
と伝えました。
それは、私が桃香の事実上の安楽死を承諾してしまったようなものでした。
それからはもうその場にいれず、先生がすぐ終わる点滴を用意してくれてる
最中に桃香を父に任せ私は病院を出て車に戻ってしまいました。
涙がとまらず、その場にいる事がどうしても出来なかったのです。
今まで桃香の事では何があっても決して目をそらした事はありませんでした。
でもその時ばかりはどうしても無理でした。
点滴が終わり父が桃香を連れて戻ってきたとき桃香はグッタリして
もう暴れてはいませんでした。
家に連れて帰っても暴れる事はなく、ただ横たわり魂がぬけてしまったように
目もあいたままでした。
呼吸もしてるのかしていないのかわからないくらい弱々しいもので
あぁ…もうすぐいっちゃうんだな。と私は思いました。
母も一生懸命そんな桃香に話しかけていました。
「おん(姉)が帰ってくるまで待ってなさい。今日帰ってきてくれるから
おんに会ってから逝きなさい。」と。
私は片時も桃香のそばを離れず、ずっと顔を見ていました。
少しでも目を離したらそのすきに逝ってしまいそうで怖かったから…
桃香はもう暴れる事も叫ぶこともありませんでしたが、そのかわりに意識も
もうないように見えました。
開いた目も全然動かず、まるでぬいぐるみのようでした。
時々、首をグーを伸ばし手足もピン!と伸びてえびぞりのような
仕草をしたのでその度に「あ!死んじゃう!」と思いました。
でもまたスーっと力が抜けて元に戻る。
そんな事が何度も続きました。
↑
<魂が抜けぬいぐるみみたいだった時の桃香>
そしてその日の夜、姉が帰って来ました。家に飛び込んできて
「あぁ、まだ生きてる。良かった。桃ちゃーん」と頭をなでました。
それでも無表情のままの桃香でした。
家族中、皆、もう時間の問題だろう…そう思っていました。
私もそう思っていました。
それでも「戻ってきて!戻ってきて!」と祈り続けていました。
その晩は家族皆で、桃香と同じ部屋に寝ました。
私は桃香のそばで一睡もせず、ずっと顔を見ていました。
その晩は、桃香は暴れる事もないかわりに微動だにせず、
本当にぬいぐるみになってしまったの?というような感じでした。
翌朝を迎え、家族が起きてきたときも桃香の様子は変わりませんでした。
でも苦しむこともなくなったので安楽死の選択は消えました。
きっとこのまま静かに逝くだろう…と。
そんな状態が2日くらい続きました。
水すら受付けない為、いつ逝ってもおかしくない状態でした。
それでも諦めの悪い私は注射器で口に水を入れていました。
舌すら動かさないのでまったく飲んではいなかったのですが…
ところがそこから桃香は驚異の復活を遂げたのです。
3日目にいつものように注射器で水を口に入れていたとき、
舌がペロっと動いたのです。
ほんの少しでしたがお水をなめてくれたのです。
急いで病院に電話し、それを報告したら、水が飲めるなら
流動食がある、と教えてくれました。
最初は全然でしたが、しつこく口に入れているうちにぺろぺろなめてくれるようになり、
起きあがろうとするそぶりまでみせてきました。
もしかしたら・・・そんな微かな希望が沸いてきたのはその頃からです。
ひたすら流動食や、砂糖水、を口に入れ少しでも栄養を取れるようにしました。
そして病院へも連れて行き、点滴と注射をしてもらうようにしました。
桃香は徐々に流動食の量も増え、自分から欲しがるようにまでなってきたのです。
それからは通院していくうちにだんだん食欲も戻ってきて
流動食ではなく、今までのドッグフードを食べられるようにまで回復しました。
それでも油断は出来ない状態のままでしたが、いわゆる危篤状態は脱していました。
毎日通院して点滴と注射はかかさずにいて、2週間くらいたった頃でしょうか。
院長先生から「桃香ちゃんこの分だとお正月も迎えられるかな」とのお言葉を
頂けて、そのお言葉のとおり年も越せました。3月の誕生日も迎え17歳にも
なりました。
こうして桃香は奇跡の復活を遂げたのでした。。
お正月どころかもう夏ですよね…
ホントにすごい生命力です。
あれから特にガクンと具合が悪くなることはなく、今は週1回の点滴と
毎日の内服薬で桃香は頑張っています。
年齢的にもういつなにが起こっても仕方の無い事だと思っています。
それでもやっぱり頑張って生きていて欲しい。そう思ってしまうのです…
********************************
どうしてあんな状態から戻って来れたのか家族で話したことがありました。
まるで笑い話のようですが、あながち間違っていないかなって
思うんです。
桃香はとにかく水が大嫌いでお風呂なんてもってのほか、
水溜りでさえ無理してでもジャンプして避ける子でした。
だからあの日、三途の川の前まで行ったものの
川を渡りたくなくて戻ってきたんだねって
言っているんですよ。
理由はどうであれ戻ってきてくれて良かった。
あの時、逝ってしまっていたら私は立ち直れたかどうか
自信がありません。
あまりに突然だったので…
桃香は私の為に戻ってきてくれたんだって思っています。
ホントに桃香は良い子です。
復活後の桃香の写真です。
ご飯も自力で食べられるまでになりました♪
桃ちゃん頑張りました!!
↓↓↓
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