★等価交換(シャドブル)


「なぁ、」

からかいを含んだ声色で、目の前の男を呼ぶ。
返事が無いのは予想済みだったので、特に気にもせず、相手の首に腕を回してみると、あからさまに嫌そうな顔をされた。

「俺のことが嫌い?」

解りきったことを尋ねてみる。
案の定、蔑む様な眼でこちらを睨み付けて来た。

「俺のこと、殺したいんだろ?」
「・・・・できるものなら今すぐにでもそうしている。」

口を開いたのは予想外で、思わず眼を瞠る。

「貴様を傷付けたりしたら、アイツが煩い」
「ああ、・・・俺はどうにも気に入られてるらしいな。
俺にはお前がいるのにな?」
「そんな関係になった覚えは無い」

キッパリと断言され、思わず笑みが零れる。
そして、あえて挑発する。

「こんなコトしてるのに?」

膝の上に座り、触れてしまいそうなくらいに顔を近づけ囁くと、僅かに反応が返ってくる。
それが可笑しくて、もう一度微笑った。

この愚かな男は気付いていないのだろうか?
俺に離れてほしいなら、俺を愛すればいい。
避けられてるから寄って来てるというのに、
愛されれば俺から離れていくのに、

お前が与えてくる憎しみと、同じ分だけ俺は愛してやっているのに・・・。

「・・・愛してるよ?」
「拙者は貴様が嫌いだ」
「・・・・・だから好き」

嫌い 憎い 殺してやりたい
好き 愛してる 傍に居たい

そのことに気付いた時、辛い思いをするのはどちらなのか―――、


                              END


ブル悪魔(苦笑)。
こんな子居たら嫌だな・・・。


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