その他の投資 0
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最近読んだ本で、興味深いものの紹介です。「地球温暖化は本当か?~宇宙から眺めたちょっと先の地球予測~」現在、地球温暖化が叫ばれていて、ツバルが水没するとか、バングラデシュがひどいことになってるとか、日本近海の海もだんだん暖かくなっていて珊瑚礁が北上してるとか言う話を聞くと、本当に地球温暖化は進んでいるな、、と感じるわけですが、そして、その温暖化が二酸化炭素を始めとする温室効果ガスなるものによって引き起こされている、という論調なのですが、本当にそうなのか?ということを大きな視点で書いてあります。温暖化しているかどうか?というのは、今まで国際会議とかで発表された資料は都合のいいところ(期間)だけ取り出してきて論じていることが多くて、実際には地球は数百年、数千年で見るとサイクリックに温暖化→寒冷化→温暖化を繰り返しているはずなのだが、最近部分だけ取り出して温暖化してる!と叫んでいるだけではないか?というのが筆者の論点。なぜこんなことになっているかというと、「温暖化」をテーマとすると研究費がおりやすい最近の風潮と、それによってなんらかの権益が発生するため、政治的にそのテーマが利用されやすい風潮にある、とのこと。また、地球を何万年、という周期で見たとき、あるいは太陽の周期から見たとき、やはり周期的に温暖化、寒冷化を繰り返しているはずで、人間が人為的に温室効果ガスを出したかどうかなんて、ほとんどゴミみたいなもので、そんなのがもし今地球を温暖化しているにしても、他の要素から比べたらほとんど誤差の範囲ではないのか?ということ。(あるいは、二酸化炭素が増えたから、温暖化した、ということなのか、温暖化したから二酸化炭素が増えたのか、ということは後者かもしれない、温度が上がると、海水が貯めていた二酸化炭素が空気中に放出される)大体、全体的にそういうことでした。(僕が書くと、信憑性ないわけですが、本書ではあんなことも報告されてる、こんなことも報告されてる、そんな詳しいことは今の技術では調べようがない、とか大変詳しく報告されています)今「温暖化」と「CO2削減」が叫ばれているわけですが、僕たち自身、マスコミや世論にインプリされてそのような気分になっているだけかもしれない、もうちょっと視野を広げて物事捉えないといけないかもしれない、、そんな気持ちにさせる一冊でした。よかったら、読んでみてください。えー、そうなの?なるほどな~、というようなことがたくさん書いてあります。いろんなことを批判的な目で一度見てみることは大切なことですね。本書はそういう視点を与えてくれる、いい書だと思います(^o^)
January 18, 2008
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なんだか昨日のブッシュ発言、バーナンキ発言の解釈をめぐって相場が行ったりきたりしたようですね。結局誰にもまだ先は見通せてないのだという感じでしょうか。ま、それはおいといて。表記の本。読書感想文です。三國陽夫著。日本はアメリカの通貨植民地であり、日本が貿易黒字を出せば出すほど国内のデフレ圧力が増し苦しくなることを説明した衝撃の書。円安誘導をして貿易黒字を出す(=外貨を稼ぐ)ことが、日本の窮地を救う道だと僕は思っていたのですが、この本を読むと事態はそんなに単純なものでなく、どちらかというと日本人はもっと消費をして、貿易収支を赤字にするくらいでないといけないのだということのようです。うーむ・・!(唸)(なかなか面白いです)以下、要旨。日本は米国の通貨植民地である。つまり、日本が対米輸出で得た収益は、すべて米ドルで支払われ日本国内に持ち帰ることが出来ない。したがって、輸出で得られた米ドルは、米国内で消費するかそのまま米国債などの形で貯めておくほかないため、日本に還流せず、日本人の国民生活を豊かにするために使われることはない(衝撃!)。なぜ持ち帰ることができないのかというと、ここまで対米黒字が大きくなると、持ち帰るということはすなわち米ドルを売って円を買うことに他ならないから、強烈な円高となり、輸出企業が麻痺してしまう。日本政府はこれを嫌がる(円高阻止=輸出企業保護政策)ため、結局米ドルを日本社会へ持ち帰ることができず、日本円を売って米ドルを買うことで米ドルの価値を下支えすることになる。(実際には輸出企業は持ち帰っているのだが、結局政府(の手下の銀行)が、輸出企業から米ドルを買い取って、日本円を企業に渡す段階で、もう一回日本円を売って米国債を買い戻すなどして、戻してる(=これで為替レートはあまり影響受けないようにしてる))・・・このような関係は、戦前の英国とインドの関係とまったく同じであり、インドの人たちは働けど働けど、結局お金はポンドの形でロンドンに据え置かれるため、暮らしが豊かにならず富はインドからイギリスへ移転していくばかりであった。現在の日米はまったく同じ構図である。結局、今の日本のデフレ社会というのはどこから来ているのかというと、この構図から来ている。つまり稼いでも稼いでも、お金は日本に入ってこず、出てゆくばかり(=米ドルを下支えする=政府が米ドルを買い続けるため。最近では個人も外貨を買って円を流出させてますな~)なので、国内はすぐにベースマネーが不足する、このことにより、国内にデフレ圧力がかかる。結局、巨大な貿易黒字を出しつつ、一方で円高にならない状態を続けようとすればするほど国内にはデフレ圧力がかかるというわけで、日銀がゼロ金利や量的緩和をやってジャブジャブにしようとしてはじめてせいぜいトントンとなるという程度のことなわけ。(銀座のママ(日本)が、お客にはツケで飲ませる(米国消費)ので、店は一見ツケの債権だけはたくさんあって儲かっているように見えるのだが、実は店の中にはキャッシュは回ってなくて火の車、というような感じ。なので借金(国債)しまくってなんとか店の中のキャッシュを回す。)・・・なお、米国もニクソンショックまでは米ドルが金兌換ということでそんなに貿易赤字を垂れ流してもいられない(そういう状態が続くと、米国からやがて金準備がなくなってしまい、何も買えなくなる)状態だったのだが、ニクソンショックでドルの金兌換が停止されると、何も制約がなくなってしまい、赤字を垂れ流しても、米ドルが今までの金のような役割を果たすから、米国はとにかく輪転機を回して米ドルを刷るだけで、メシが食える状態になった。(これに対しては、欧州(仏独)からは、猛反発があり、実際実力行使で貸してたお金分の金をNYから持ち帰ったり(フランス)、マルク高という痛みを伴いながらも手持ちの米ドルをすべてマルクに変えたり(ドイツ)といったことをしたが、日本はふにゃふにゃな対応となってしまったらしい、というか、何もわかっちゃいなかった?!)それでも1995年くらいまでは米国も赤字はイカンという良識があり、なんとかやろうとしていたがクリントン政権あたりから開き直ったというか、結局赤字のツケは、日本を始めとするアジア各国にまわしちゃえ~、ということで突っ走り始めた・・ということ。ブッシュに到っては恐ろしいほどの貿易赤字を垂れ流し・・。小泉さんが上機嫌でブッシュと写真を撮り「強い米ドルを指示する」などと言っていたのは結局米国人の面倒は日本人が見ます、といってたことになる。はぁ~・・。・・・ということで、非常に根が深い問題だが、この本では解決策・処方箋は「日本人は自らお客になってもっと消費せよ」というようなことがサラリと書かれているだけなのだが、後は考えてみてね、ということなのでしょう。(とにかくせっかく海外債権があるのだから、その分はキャッシュで返してもらえなくても、その分を海外でサービスを受けるとか、輸入代金をそれで払うとか、とにかくこれを減らすというか消費したいものですね)非常に考えさせられる内容です。ここからmoneytree7のない頭で考えてることは・・○米ドルの価値は、ドンドン輪転機で刷られているわけだから普通でいうとドンドン価値が希薄化するはずであるのに、ある一定の価値を保っている(為替レート)のは、対米黒字を生んでいる日本や中国、アジア各国が米ドルの価値を支えているからだ(つまり僕らが労働して彼らにいい生活をさせてあげている。というと聞こえはいいが、はっきりいうと、米ドルという紙キレを通して我々は搾取されている)。つまりこれ以上の無茶を米国がやり、例えばサブプライムローン問題を解決するためにさらにドルをどんどん刷ったりすると、いつかはドルの価値を日本やアジアが支えられなくなり、大崩壊が来るかもしれない。そうなると、日本の資産の多くは米ドル建てになっているから、完全に借金踏み倒し状態となり、悲惨なことになりかねない。さらに、中国は現在同じような状況にある(米ドル建ての外貨準備が1.2兆ドル以上。増え続ける対米黒字)が、日本ほどお人よしではないだろうから、今もそうであるが今後も少しずつ米ドルを売ってユーロへ変えて行く、あるいは金を買い集めるようなことをやっていくだろう。そうして、ある程度の撤退が完了すると、中国がある日突然、米ドル支えるのはやーめた!というとその日から米ドルは暴落する、のではないか。(あるいはかなり中国自体に体力がついてきたら米国に対して、輸出品の代金は中国元で払ってくれと言い出す。)ここにいたり、覇権国家はめでたく米国から中国へ移る、ということを想像したりします。(ちょっと極端ですが(^^;ホントにドルが崩壊するかというとさすがにそれもちょっと。世界経済のパイは成長して増えているわけだから、それに見合った分のドルが供給されるのは問題ないのかも?ただ頭の片隅に入れておきたい考えではある)とにかく、投資行動としては、○米ドル建ての資産に極端に偏らないようにする。○日本円建ての資産にも偏らない。上記の構図から米国パンクと同時に日本もパンクは必定。○中国元建て資産を持つ○ユーロや資源国通貨建て資産を持つ○不動産、金などの実物資産(国内不動産は意味があるかないかは不明・・とにかくローンを 払い終えていればOKだろう。)あたりでしょうか、、リスク回避行動としては・・。あ~怖い。・・・もうちょっと砕けた感じだと、とにかく政府には円安誘導はやめてもらって、バンバン米ドル資産(米国債)を売って円にもどして、超円高にしてもらい、その円高バックに、僕たちは海外の資産(不動産とか株)を買ったり海外旅行で豪遊したりしたいなあ~、と思うのですが、如何に。(こないだまでと、言ってることが180度転換(笑))こんなことすると、橋龍のように失脚させられて、挙句死んじゃうかもしれないから誰もやらないかもしれないですが・・。(^^;
September 1, 2007
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昨夜のFOMC後、インフレが最大のリスクとのコメント継続を受けて一時NY株式が下落したようですが、持ち直してますね。ようやく、不安定状態も徐々に落ち着きを取り戻してきそうでしょうか?さて掲題の本です。「株式投資の未来」ジェレミーシーゲル前から読みたいと思っていて、ようやく読みました。株式投資での利益の源泉は何なのかとか、今後の社会情勢について国際的なマクロな視点で述べられており大変参考になりました。=ハイライト=○成長の罠・・高成長だったIBMと低成長だったスタンダードオイルオブニュージャージー、 この50年で株式リターン(配当再投資)が高かったのはどちらか? スタンダードオイルオブニュージャージのほうがリターンは高かった。 (1950年に投資した1000ドルはIBMが96万ドル、オイルが126万ドルに 増える計算) 理由:成長株は常に高いPERをキープしており、配当再投資をする際、高いバリュエーションでの 株価で株を買い足していくことになる。また配当利率も少なく、株数が増えていかない。 オイルのほうはPERが常に割安で、配当利率もよいので、株数が指数的に増える。「成長すなわちリターンにあらず」というわけ。○黄金銘柄は? 過去の長期リターンで見ると、米国株での勝ち組は、成長率の高いハイテクセクターではなく、 エネルギー、ヘルスケア、生活必需品のセクターである。○バブルの罠 市場の多幸感をどう避けるか・・バリュエーションを冷静に評価していくこと。○これから起こること 先進国が軒並み高齢化、押し寄せる高齢化の波。 先進国高齢者が持つ資産を、若い新興国が買い取って、同時に労働力を 供給する(世界的解決(グローバルソリューション))という形にすすむだろう。 そうでなければ、先進国の高齢者はいつまでも引退はできない社会となる。=感想=高成長産業あるいは企業の株式も、バリュエーションを見て買わないと大きなリターンは得られない(高PERは避ける)、とのことでまさにそのとおりだと思う。本書では黄金銘柄はヘルスケア、生活必需品、エネルギーということであるが、先日フォーブス誌の世界企業500選でも上位は製薬、エネルギー、資源で占められていたことと合致する。本書でも述べられていたが、需要がある程度安定したものがあり、毎年の収益が安定して見込めるビジネスは、過剰な設備投資などの無駄(寄り道)が少ないビジネスといえると思われる。(だからリターンが高くなる)現在moneytree7の中国株投資では薬品セクターへの投資が中心となっているが、この選択はこの本の主張と合致しているように思う。また、高齢化する先進国資産を、若い新興国が買取り、かわりに労働力を供給する構図というのは視点の高い見方で参考になる。現在もこれからも株式投資は新興国への投資はよさそうだ。(今後も徐々に仕事も資産も新興国へ移っていくのだろう)
August 8, 2007
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石油資源のことを調べてみようと思って読んだ本で印象的でしたので、紹介します。==================================地球の資源は有限であり、19-20世紀を通じて、人類を発展させてきた石油は、ピークを迎えつつある。(いつかは利用可能なものがなくなる)現在の議論として、石油はまだまだある、という議論もあるが、”地球上に存在する”ということと、”利用可能である”ということは区別して考えなければならない。”利用可能である”とは、EPRが1以上であるということを指す。EPRとは、出力エネルギー/入力エネルギーであり、1のエネルギーを得るためにどれだけのエネルギーを投入しなければならないのか、ということ。例えば石油に関して言えば、オイルシェールやオイルサンドを含めればまだまだあるということになるがこれらはEPRが非常に低い。オイルサンドから利用可能な石油の形式にするためには天然ガスの使用が必要でありエネルギーを消費する。EPRが1を割れば1のエネルギーを得るために1以上のエネルギーを消費するわけで、これでは意味がない。というのが”利用可能である”ということの意味。という観点に立ったとき、人類はすでに”利用可能な”エネルギーの多くを消費してしまっており、EPRの観点で測った代替可能なエネルギーもいいのがまだない状態である。エネルギーを論じるときはマネーコストではなくて、このようなエネルギーコストという考え方が必要になる。一方、近年の人類はアメリカ発の市場至上原理主義で動いており、つまりマネーが無限に膨張する世界だ。(1929の世界恐慌以来のケインズ主義は、結局緩和経済と需要創造経済であり、膨張する浪費・消費によって経済が支えられている)一方の資源は有限であり、いつか終焉を迎える。マネーは突き詰めて言うと概念であり架空の存在なので無限に創造が可能である。したがっていつか破綻する。著者は、このような人類的な問題の状況の中で日本の将来として・無駄を省いた脱浪費社会(もったいないの精神)・石油のような再生不能なエネルギー源でなく再生可能なエネルギー源 や自然との共生を提案している。=====================================この本で否定されているマネー経済的見方になってしまうのですが、(^^;投資行動として今後のトレンドは、●できるだけエネルギー効率のよい技術の開発をしている企業に投資する。 (トヨタ、ホンダのハイブリッドカーとか・・ちなみにコーンなどから 精製するバイオエタノールはエネルギーコストの観点からはそんなに よくないようだ。)●宇宙全体のエントロピーは増大する一方なのであることを 考えると、結局人類のエネルギー源は巨大な低エントロピーのカタマリである 太陽から来ている。 ⇒太陽電池、風力発電などは有望そうな分野という気がしました。また、生活者としてはできるだけ低エネルギーな生き方をこころがけよう、と思いました。(できるだけ車に乗らないで自転車で行く、、とか(^^;)
May 29, 2007
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ひさびさ、本の紹介です。「マネーの公理」マックス・ギュンター著投資家であり、かつてスイス銀行界で幅を利かせていた金融マフィアの1人を父に持ち、自身13歳で株式市場でに参入し、財を成したマックスギュンター著。相場で生き残り、利益をだすために、スイス人がどうやってきたかをまとめた「チューリッヒの公理」というものがあり、それを紹介する本。細かい部分での投資手法に関するものではないが、人生を豊かにするためにどう相場と向き合ったらよいか、どう考えて行動すべきなのかを例を引きながら示している。公理は12の公理と16の副公理よりなる。例)公理1:リスクについて ⇒心配は病気ではなく健康の証である。もし心配なことがないなら十分なリスクを とっていないということだ公理2:強欲について ⇒常に早すぎるほど早く利食え公理3:希望について ⇒船が沈み始めたら祈るな。飛び込め。※ ※損切りせよということ。公理4:予測について ⇒人間の行動は予測できない。誰であれ、未来がわかるという人を、 たとえわずかでも信じてはいけない:などなど。著者はどちらかというと長期投資には否定的で、相場で破滅せず、豊かな人生を得るためにはより機を見て敏に動く投機家であるべきという意見です。(ここでいう長期投資とは、長期に投資してもよいが、船が沈み始めているのに「長期投資だから」という理由で何もしないような投資方法をいうようです)かいつまんだ著者の言いたいことは以下のようなものです。(要約しすぎですが(^^;)●リスクを取れ(あくまで無謀なものでなく、よく考えたリスクのとり方で) ⇒リスクをとらない人生は惨めなものになることが多い●安心・安住してはいけない。●相場のパターンは見つけたと思ったら逃げていく。パターンに依存しないこと●予測はできない。予測が当たるという前提で投資に望んではいけない。 外れたときにどうするか考えておく●根を下ろしてはいけない。常にフットワークを持つ。●直感を信じる(しかし、その直感が正しいのかどうかは自問自答して検証しなければならない)●大多数の意見を無視すること。(それはたいてい間違っている) ⇒大多数があっていることもある。 危険なのは「大多数の人がそういうから正しいのだろう」という考え方。流されている。●長期の計画を立てないこと(フットワークを鈍らせる)投資をやってきてもやもやと考えていたことが整理された感じがします。ラリーウイリアムズがこの本は年に1回は読む、というくらい絶賛している本です。一読の価値があると思います。#この本を貸していただきましたTさん、ありがとうございました。
April 23, 2007
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マークファーバー博士は、1987年にはブラックマンデーがウォール街を襲う前に株を売るよう顧客に助言し、1990年には日本のバブル崩壊を予想して大きな利益を上げ、1997~8年のアジア太平洋地域に起こった金融危機とそのあとの世界的な混乱も予見していた、逆張り投資家。必ず景気は循環し、繰り返す。(コンドラチェフ、ジュグラー、キチンサイクル)その中で、どんなことが起こるのか?相場の天井や底においてどのような動きが見られるのか、非常に詳しく解説した本。(しかし、、博士は頭がよすぎるのか、一つ一つの出来事の詳細やストーリーは語らず、いついつのときのどこどこはこうだった、、という記述が続くので、ついていくのは至難の業。(^^;)「第5章:新興市場のライフサイクル」では新興市場の株式市場が勃興してから衰退するまでを7フェーズ(暴落後→薄日→復活→ブーム→下落の始まり→・・)に分けて、それぞれのフェーズで具体的にはどういうことが起こるのか※を解説しておりここを読むだけでも価値ある本のように思います。※例えばフェーズ3:ブームでは兆候として ●信用取引が爆発的に増え、金融システム全体のレバレッジが非常に高くなる ●コンドミニアムや住宅関連のプロジェクト、ホテル、オフィスビル、 ショッピングセンターなどの建設が完成する。また世界有数の高層ビルや もっとも贅沢なビルが完成間近である場合も多い ●ビジネスの中心地が「ブームの街」となりナイトクラブは株や土地で大儲けした 投機筋やブローカーで大盛況、日中はひどい交通渋滞に陥っている ●家庭の主婦も活発に株の売買を始め、その多くがパートをやめてマーケットに 集中しようとする。美容師、売春婦、20歳代のポートフォリオマネジャー 裕福な家の子供などが、経験豊富なプロのファンドマネジャーを上回る パフォーマンスを上げてマスコミに登場し、中には指南書を書くものまで現れる。 ●企業幹部の買収意欲が高まり、多くの場合、新たな借金によって実行される : 等々。なかなか難しい本ですが、何度か読み返してみようと思っています。
February 19, 2007
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どうにもこうにも途中で興味が薄くなる部分があり、また上巻のように一本道でなく、さまざまな話題が断片的?にからみあって話が進行するため理解が追いつかなくなって途中で寝てしまったりして進まなかった「世界デフレは三度来る」ですがようやく読み終わりました。(上巻感想はこちら)時間がかかりすぎたので、前半部分の記憶がおぼろげなのですが(^^;○内容とあらすじ貨幣の持つ壮大な歴史絵巻の解説シリーズ下巻。太平洋戦後のブレトンウッズ体制から現代までの、主に米国と日本における経済・金融政策の行方を中心に紹介されている。○ポイント ・政府の公共事業や減税等による財政出動などによる総需要管理政策※としての ケインズ政策は現在もその輝きは失っておらず財政政策において重要な 位置を占める。 ※ケインズ経済学によると、経済をコントロールするには市場にお金を供給する 量を調整するのみならず、実際に国民がお金を使い、消費するニーズ(需要)を 喚起してやる必要があり、政府の財政出動によりこの総需要を増やすことができる。 (moneytree7の理解。間違っていたら指摘ください(^^;) ・金融政策がポピュリズムに走り、国民の総意にもとづいた運営をしようとすると、 金融政策は失敗する。よって中央銀行は、政府からも国民からも独立した存在であり、 経済の温度を測りながら、独自の判断で行動する組織であらねばならない。 (米国FRBと日銀のパフォーマンスの違い。現在はようやく日銀もその独立性を 高めているが、 バブルつぶしをした三重野総裁のころ「国民に開かれた(国民の意見を聞く)日銀」との スローガンであり、まったく逆行していた。) ・政府が安易な考えで為替の一方的な誘導策を取るのは危険な行為 (プラザ合意で円高の流れ、しかしその後制御不能な状態に) ・中央銀行の役割とは「物価の安定」であり、これ以外の役割を担うこと (例えば失業率の低下)は目的を広げすぎである。 ・「物価の安定(インフレ率の安定)」がスムーズな経済・投資行為を促し、このような 状況下において、経済は成長する。逆にボラティリティの高い物価環境のもとでは経済は 停滞する。 ・したがって金融・財政政策の目指すところは、インフレ進行なら抑制のための政策、 デフレ進行もしくはその兆候の場合は緩和による予防措置を適宜強力に行うべき。 ・資産バブルは強制的に崩壊させてはいけない。市場に任せるべき。 バブル崩壊はいつ起こるかわからないが起こった後の対処で不況期をいかに 早く脱するかがポイント ※日本と米国の対比。 米国ではボルカー連銀議長、グリンスパン連銀議長のもとで、物価の安定策を中心に 政策運営がされてきたために、不況もいち早く脱し、高い経済成長率を享受できた。 一方、日本は、三重野総裁のバブルつぶしにより、わざわざハシゴに上った経済を ひきずりおろして、地面にたたきつけるようなことをした。 しかもその後の処置も悪く、不況を脱するような効果的な手を中途半端に打ち続け 失われた10年となった。 ・新連銀議長バーナンキ氏は、かなりの切れ者である。 30年代の世界恐慌研究の第一人者、日本のバブル崩壊からデフレの流れにも 精通しており、デフレストップに関しては強力なリーダーシップを発揮しそうだ。(感想) 期待していた内容は、どちらかというと世界経済全体の流れ、、というようなもの だったんですが、 内容はどちらかというと各国の一国経済の運営方法はどのようなものであるべきなのか?を 日本のバブルや米国の経済運営を通してみていく、という内容だったので途中で興味が少し それてしまいました。 筆者は、バブル期以降の日本の政策に対する批判をこれでもかと書いており、それはそれで 面白いのですが、それはすでに過去のことであり、これからどうすべきか?投資としてはどう これからの方向性を読んでいったらいいか?という部分のヒントとしては、上巻のほうが より重要な気がしました。
January 10, 2007
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以前の記事で紹介しましたが、「世界デフレは三度来る」という本を読んでいます。ようやく上巻が読み終わりました(遅!(^^;)ので、感想など。○内容とあらすじ 貨幣の持つ壮大な歴史絵巻を気鋭の経済学者が解説しながら読み進めていく、 というもの。 19世紀後半の金本位性を主体とする”グローバル経済”萌芽期から、 貨幣・通貨や各国、世界の金融・財政政策がどのように進化してきたのか、 また進化の過程においてどのような(インフレ、デフレ、世界恐慌、戦争・・) ことが起こったのか、を紹介していく。 上巻では、19世紀末イギリスの状況から、戦前の高橋是清暗殺までの時代を描く。○ポイント ・貨幣の持つ、国内景気に与える影響パワーははかり知れないものがある。 ・金本位性のもとでは、全世界のマネーサプライが、金という生産が限られた物資に 縛られるので、世界経済の安定運営を阻害する。 ・しかし、金本位性のもとでは、各国通貨は金を媒介に完全固定相場制が 確立されていたので、為替は安定していた。しかし逆の効果として、為替が 固定されているために、各国の経済パワーにより、金の偏在が起こり、 (景気のよい国には金が集まり、悪い国からは金がドンドン吸いだされていく) 結果、景気の悪い国は、貨幣供給量(マネーサプライ)が絞られるため さらに緊縮財政となり、デフレ・スパイラルが進行する。 つまり、国際的な流通は良くなるが、各国の景気は、非常に不安定となる。 →第2次大戦の原因となった。 →下巻では、これをどのように解決していくのか、から始まる。 (ブレトンウッズ体制、ケインズ経済学)○感想 これは本当に勉強になりました。 経済学の知識が薄いmoneytree7も時間をかければ読めますし、マクロ経済学を勉強する 糸口にもなりそうです。ぜひオススメの一冊ですね。 インフレやデフレがどういうことを引き起こすのか、貨幣、為替が持つパワーというものが 身に染みてわかります。 ポイントは非常におおざっぱに書いておりますので、細かいことはぜひ本を読んでみてくださいね。追伸:NZD、また上がってきましたね。仕込んでません。どうも見通しなどを書くと曲がるようですね(ジンクス?(^^;)あまりそういうことは書かないほうがよいのかもしれませんね。(^^;
December 7, 2006
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ossanpowerさんのところで紹介されていて、昨日から読み始めました。 まだ数十ページ読んだだけなのですが、久々に読んでいて興奮する内容の本に出会えた感じがします。(まだ数十ページでこれを書いている、超フライングモードも今の気持ちを表してますね(^^;)貨幣とは何か?通貨とは何か?ということが1800年代後半から、歴史的にどういう段階を経て現在にいたっているか、その進化の過程を描くことで鋭く描かれてます。money-この概念。モノの価値尺度を測るためのモノサシでありながら、そのモノサシの長さは時間的にも・空間的にも日々変化する、というとても厄介なシロモノであり、政治・経済(各国中央銀行・政府)は、このモノサシの長さを常に一定にするにはどうしたらよいのかを追い求めて悪戦苦闘してきたのだということが壮大な歴史絵巻として語られます。(内容は、思っていたほど小難しく書かれておらず、経済知識がまだ少ないmoneytree7でも十分理解できそうです。一度目の世界デフレはどのような状況下で引き起こったのか、そのとき何がおこったのか-といったような具体的事例を引きながら解説してくださっているので意外と読みやすいです。とはいえ、全部で1000Pあり、かなりボリューミィなことも確かですしサクサク読み進めていけるほど、めちゃ簡単な内容というわけでもないけれど・・)moneytree7は、理系出身であり、経済などは教養ナシなのでここで語られていることはとても勉強になります。(もちろん、今後の外貨取引を中心に投資全般について、深い見識の一つを得ることが出来そうです)いや、とにかく興奮して読んでいます。今日もまる一日、この本にどっぷりハマって過ごしそうです。(^^;
November 12, 2006
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